朝ドラ『風、薫る』第78回感想・ネタバレ|新潟編スタート。りんの再出発と、東京で動き出す直美の恋

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2026年7月15日放送の『風、薫る』第78回は、りん(見上愛)の新潟での新生活が始まる回だった。

りんは高越女学校の舎監として、新潟へやって来る。

しかし、到着早々、洋髪をめぐって周囲から注目され、東京から来た人、鹿鳴館で働いていた人、看護婦だった人として、勝手な印象を持たれてしまう。

一方、東京では、環(英茉)がりんへ手紙を書こうとし、シマケン(佐野晶哉)が自然と一ノ瀬家に入り込んでいる。そして直美(上坂樹里)の前には、小川(甲斐翔真)がかなり分かりやすく好意を見せ始める。

新潟編が始まると同時に、東京側の物語も動き出した回だった。

前回の記事はこちらです。

朝ドラ『風、薫る』第77回感想・ネタバレ|りん、新潟へ。看護婦を離れても、自分の力で生きる道へ
2026年7月14日放送の『風、薫る』第77回は、りん(見上愛)が帝都医大病院を退職し、新潟へ旅立つ回だった。山本の死をきっかけに、りんは看護婦として働くことができなくなった。それでも、自分の力で生きることは諦めたくない。環(英茉)を女学校...

第78回のポイント

  • りんは通行人に道を聞きながら、新潟の高越女学校を目指す。
  • 道中でテツ(横澤夏子)と出会い、洋髪を嫌味っぽく見られる。
  • 「金持ち優遇反対、選挙権をよこせ」という演説会のビラも登場する。
  • りんは高越女学校の生徒寮に到着し、寮生の久(近藤華)と出会う。
  • 校長の望月勘治(関智一)は、捨松(多部未華子)から聞いたりんの経歴を細かく把握している。
  • 洋髪をめぐって、りんは大地主の羽田家の奥様の機嫌を損ねたと注意される。
  • 寮生たちは、りんの洋髪や東京の話に興味津々である。
  • りんは美津(水野美紀)、環、直美へ手紙を書く。
  • 東京では、環がりんへの返事を書こうとし、シマケンが助言する。
  • 帝都医大病院では、直美が小川にりんや環のことを話す。
  • 小川は直美にかなり分かりやすく好意を示し、だんご屋で会う流れになる。
  • 新潟では、りんが寮生から英語の質問を受ける。
  • 半年が過ぎ、りんは横入りする羽田銀次(西堀亮)を注意する。
  • そこへ横沢(井上祐貴)が現れ、「異議あり! 問題あり!」と声を上げる。

個人的に印象に残ったこと

今回は、新潟に到着したりんの姿から始まった。

りんは通行人に道順を聞きながら、高越女学校を目指している。

東京から一人で新潟へ来た。

看護婦ではなく、女学校の舎監として働くためである。

りんにとっては再出発の場面なのだけれど、道に迷っている様子からも、新しい場所での不安がよく出ていた。

道中で、りんはテツと出会う。

りんが道を確認すると、テツはりんの洋髪を見て「すてーきな、おぐしですてー」と嫌味っぽく言う。

この時点で、新潟でのりんはかなり浮いた存在なのだと分かる。

東京では見慣れていたかもしれない洋髪も、新潟では目立つ。

しかも、ただ珍しいだけではない。

どこか気取っているように見られたり、金持ちや西洋かぶれのように見られたりする。

りんは自分では普通にしているつもりでも、周囲からは勝手に意味づけされてしまうのだろう。

「金持ち優遇反対、選挙権をよこせ」という演説会のビラも登場した。

これも、新潟編の空気を示しているように思う。

東京とは違う地方の閉塞感。

地主と庶民の格差。

女性の教育や選挙権をめぐる動き。

そういったものが、これからりんの周囲に絡んでくるのかもしれない。

テツはそのビラを払いのける。

テツがどういう立場の人物なのかはまだ分からないが、少なくとも穏やかな歓迎ムードではなかった。

りんは高越女学校の生徒寮に到着する。

寮生の久に挨拶をする。

久はりんの洋髪に驚く。

ここでも、やはり洋髪がまず注目される。

りん本人の中身より先に、見た目が話題になる。

新しい場所では、こういうところから始まるのだと思う。

校長の望月は、捨松から聞いたりんのプロフィールをかなり細かく覚えていた。

りんがどういう経歴で、どういう人物なのかを知っている。

ただ、到着早々、りんは大地主の羽田家の奥様に洋髪を自慢したという、間違った情報をもとに注意される。

りんはそんなことはないと否定する。

しかし望月は、話半分に割り引いても奥様の機嫌は損ねたと言い、くれぐれも失礼のないように頼むと伝える。

これはなかなか厄介だ。

事実かどうかよりも、権力者の機嫌が優先される。

大地主の羽田家の奥様が不快に思ったなら、それが問題になる。

望月校長は、学校を守るためにそう言っているのだろう。

ただ、りんからすれば到着早々、理不尽な注意を受けたようなものだ。

望月校長自身も、東京ではみんなそんな髪型なのかと、りんの洋髪が気になっている様子だった。

結局、校長も含めて、みんな洋髪が気になって仕方ない。

障子の外では寮生たちが会話を盗み聞きしている。

りんは疲れ果て、足もしびれている。

そして寮生たちが「失礼します」と部屋になだれ込んでくる。

寮生たちは、やはり洋髪が気になって質問する。

りんは、興味があるならやってあげると言う。

しかし寮生たちは、洋髪なんかにしていると何を言われるかと拒否する。

ここが新潟の空気をよく表していた。

寮生たちは東京や洋髪に興味がある。

でも、自分がそれをやるのは怖い。

浮きたくない。

何か言われたくない。

英語の辞書を買っただけで西洋かぶれと揶揄されるような場所なのだという。

地方の閉塞感というか、周囲の目の強さがあるのだと思う。

りんは、生まれは栃木なので多少は分かると答える。

りんも東京生まれ東京育ちではない。

地方の空気も少しは分かる。

ただ、今のりんは東京から来た洋髪の女性として見られている。

寮生たちは、りんが鹿鳴館で働いていたと勘違いしている。

鹿鳴館で働いていた人が、どうして看護婦なんてやらなければならなくなったのか。

そして今は家族と離れて舎監になってかわいそう。

そんなふうに言う。

りんは、また周囲から勝手に物語を作られている。

鹿鳴館で働いていたわけではない。

看護婦を「やらなきゃならなくなった」わけでもない。

舎監になったのも、単純にかわいそうという話ではない。

でも、寮生たちはりんを見て、東京、鹿鳴館、洋髪、看護婦、家族と離れた女性という材料から、勝手に想像している。

新しい場所で、りんがどう見られるのか。

そして、その誤解をどうほどいていくのか。

そこが新潟編のひとつのポイントになりそうだ。

自分の部屋に入ったりんは、崩れ落ちる。

やはり相当疲れていたのだろう。

それでも、美津、環、直美に宛てた手紙を書く。

手紙には、無事に新潟に着いたこと、早速生徒たちと話し、親しくなったことが書かれていた。

舎監の仕事内容として、生徒たちと寝食を共にし、規律と安全を守り、裁縫や英語なども教えること。

そして、看護婦養成所のことを思い出していることも記していた。

手紙の文面は、かなり前向きだった。

ただ実際のりんは、到着早々かなり疲れていたし、洋髪で注目され、勝手に噂され、羽田家の奥様の件でも注意された。

手紙に書かれた「早速生徒たちと親しくなった」という言葉は、少し自分を安心させるための言葉でもあるのかもしれない。

東京の家族を心配させたくない。

だから明るく書く。

そういうりんらしさも感じた。

手紙を受け取った一ノ瀬家では、環が返事を書きたがっている。

美津は、書き方はシマケンに教わるといいと言う。

直美は机を、美津は筆を用意する。

いつの間にか、シマケンがかなり自然に一ノ瀬家に入り込んでいる。

これはもう、一ノ瀬家公認の「何者でもないおじさん」なのだろうか。

環が何を書こうか悩んでいると、シマケンがアドバイスする。

シマケンは、りんはすごい人だから自分は頑張れるのだと言う。

すると環は、シマケンさんがいたら元気になるよと伝える。

シマケンは喜ぶ。

これは良い場面だった。

シマケンはりんに告白こそしていない。

でも、環を支える存在として、かなり深く一ノ瀬家に関わり始めている。

りんを落とすためにはまず環から、という見方もできなくはない。

ただ、シマケン自身はそこまで計算高い感じでもない。

りんが好きで、環のことも気にかけたい。

その延長で自然に一ノ瀬家に入り込んでいるのだと思う。

帝都医大病院では、直美が小川と会話している。

直美はりんのことばかり話している。

小川は、直美がりんのことを本当に好きなのだと感じている。

直美は、りんとは言い合いもするが、環のことは文句なしにかわいくて、まさか二人目のお母さんになるとは思っていなかったと話す。

小川は、二人目のお母さんという説明を聞いても、変とは思わないが、変わっているなとは思う。

直美は、結婚も家族も縁がなかったからうれしいと言う。

そして環について、明るくて、賢くて、どことなく品もあってとべた褒めする。

直美は本当に環のことがかわいいのだろう。

二人目のお母さんになったことを、かなり喜んでいるように見える。

ただ、自分はここが少し心配でもある。

直美が環に深く関わることは、もちろん良いことだ。

でも、直美には直美の人生がある。

小川との関係が動き出せば、直美が結婚する可能性も出てくる。

その時、環の立場はどうなるのか。

直美は二人目のお母さんであり続けられるのか。

それとも、美津と「何者でもないおじさん」と環の三人で暮らし始めたりするのだろうか。

小川は、直美の話が聞けてうれしいと言う。

しかし、さっきから胸がチクチクっとするらしい。

これはもう、かなり分かりやすい。

小川は直美に好意を抱いている。

そして小川は、かなりストレートに聞く。

「二人目のお母さんだって結婚はできますよね?」

直美は驚く。

小川は、自分は運よく近衛聯隊に入ることはできたが、もともとは佐賀の百姓の三男で、口減らしみたいなものだったと伝える。

そして仕事に戻ろうとする直美に向かって、「また来ます!」と宣言する。

職場に来られては困ると、直美は「やめてください」と答える。

ただ、前に教えただんご屋ならと、だんご屋で会うことは許す。

小川は喜ぶ。

これは、直美の恋愛模様が動き出したと見てよさそうである。

直美もまんざらではなさそうに見えた。

もちろん、直美は今まで結婚や家族に縁がなかった。

だから、恋愛に対してどう動いていくのかはまだ分からない。

ただ、小川はかなり本気に見える。

新潟では、りんが寮で生徒から英語の質問を受けている。

質問内容に回答するりんに対して、生徒は本当に英語ができるのですねと驚く。

東京には一ノ瀬先生みたいな女の人が大勢いるんですねと、久は興味津々である。

りんは、大勢かは分からないけれど、自分よりずっと英語が話せる人もいると答える。

これは、りんが新潟の生徒たちにとって、外の世界を見せる存在になっていることを示しているのだと思う。

りん自身は、自分をそこまで特別な存在だとは思っていない。

でも新潟の寮生たちにとって、りんは東京から来た、英語ができて、洋髪で、看護婦だった女性である。

新しい世界の入り口のような存在なのだろう。

りんは久に、東京に行きたいのかと尋ねる。

久は分からないと答える。

この「分からない」が良かった。

行きたい。

でも怖い。

憧れる。

でも周囲の目が気になる。

地方の女学生たちの複雑さが少し見えた気がする。

そして、新潟に来てあっという間に半年が過ぎる。

半年が一気に飛んだのには少し驚いた。

りんは新潟である程度生活に慣れてきたのだろう。

しかし、最後にまた波乱が起きる。

おばあちゃんが並んでいるのに、羽田銀次が横入りする。

りんは「このおばあ様、並んでらっしゃいますけど……」と注意する。

銀次は「何か、問題あるか」と悪びれる様子がない。

大地主なのだろう。

この態度から見ても、羽田家はかなり感じが悪そうである。

そこへ横沢が現れる。

「異議あり! 問題あり!」

そう声を上げて、今日の放送は終わった。

横沢は明らかに波乱を起こしそうな人物である。

羽田家に対して物申す側なのか。

演説会のビラとも関係があるのか。

新潟編は、女学校だけではなく、地主や選挙権、地方の権力構造の話にも広がっていくのかもしれない。

新潟の人々は一癖ありそう

新潟の人々は、今のところかなり一癖ありそうである。

大地主の羽田夫妻は感じが悪そうだ。

望月校長も、問題を嫌い、権力者の機嫌を損ねないことを優先しそうに見える。

寮生たちは東京や洋髪に興味津々だが、自分たちが浮くのは怖がっている。

最後に現れた横沢も、波乱を呼び込みそうである。

東京とはまた違う空気の中で、りんがどう関わっていくのか。

新潟編の面白さは、そこにありそうだ。

洋髪ひとつで浮いてしまう地方の空気

今回、りんの洋髪が何度も話題になった。

テツも見る。

校長も見る。

寮生たちも見る。

洋髪は単なる髪型ではなく、東京、西洋、金持ち、進歩的な女性という印象と結びついているのだと思う。

寮生たちは興味があるのに、自分がやるのは怖い。

英語の辞書を買っただけで西洋かぶれと言われる。

こういう空気の中で、りんは新しい価値観を持ち込む存在になるのだろう。

ただ、それは歓迎だけではなく、反発も生みそうである。

シマケンは完全に一ノ瀬家の「何者でもないおじさん」になっている

シマケンは、自然と一ノ瀬家に入り込んでいた。

環に手紙の書き方を教える。

りんのことを語る。

環から「シマケンさんがいたら元気になるよ」と言われて喜ぶ。

もう完全に、何者でもないおじさんである。

りんに告白はしなかった。

でも環を通じて、一ノ瀬家との関係は続いている。

これが今後、りんとの関係にどう影響するのか。

環にとっては、母が新潟に行った後も頼れる大人が増えていることになる。

ただ、周囲が大人ばかりなのはやっぱり少し気になる。

直美と小川の恋愛模様が動き出した

小川は、直美と結婚したがっているように見える。

「二人目のお母さんだって結婚はできますよね?」はかなり直球だった。

直美も、完全に拒否しているわけではなさそうだった。

職場に来るのは困ると言いながら、だんご屋ならいいと伝えている。

これはもう、会うこと自体は受け入れている。

直美は家族に縁がなかった人である。

そこへ、環の二人目のお母さんになり、小川からも好意を向けられる。

直美の人生も一気に動き始めている。

ただ、直美が小川と結婚することになった時、環の二人目のお母さんという立場はどうなるのか。

そこはやはり気になる。

りんは新潟で外の世界を見せる存在になるのか

りんは英語ができる。

洋髪である。

東京で看護婦をしていた。

鹿鳴館に関係する人物だと誤解されるほど、寮生たちから見れば別世界の人である。

りん自身は、自分をそこまで特別な存在だとは思っていない。

でも新潟の女学生たちにとっては、外の世界を知る手がかりになる。

捨松が言っていたように、りんの姿そのものが女学生たちの手本になるというのは、こういうことなのかもしれない。

看護婦としてではなく、舎監として、りんは別の形で若い女性たちに影響を与えていくのだろう。

新潟編と東京編の同時進行はどうなるのか

今回は、新潟のりんと、東京の一ノ瀬家、直美、小川が同時に描かれた。

新潟編が始まった一方で、東京側の物語もかなり動いている。

シマケンは一ノ瀬家に入り込んでいる。

直美と小川の恋愛も動き始めている。

環の成長も続いている。

この先、新潟と東京を行ったり来たりする展開になるのだろうか。

うまく描けば広がりが出る。

ただ、話があっちへ行ったりこっちへ行ったりして散らかるのは少し心配である。

新潟編がどこまで物語の中心になるのか、注目したい。

まとめ

第78回は、りんの新潟での再出発と、東京に残った人たちの変化が同時に描かれた回だった。

新潟では、洋髪や英語が周囲の注目を集め、りんが外の世界を知る存在として見られ始めている。一方で、地主や地方の閉塞感もあり、簡単にはなじみにくそうな空気もあった。

東京では、シマケンが一ノ瀬家に自然と入り込み、直美と小川の恋愛模様も動き出している。

新潟編が始まったことで、物語が大きく広がりそうだ。りんが新しい場所でどう立ち上がるのか、そして東京側の家族関係がどう変わっていくのかを見ていきたい。

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