本記事にはアフィリエイト広告を利用しています。
2026年6月22日放送の『風、薫る』第61回は、りん(見上愛)たちがついに看護婦として働き始める回だった。
梅岡看護婦養成所を卒業し、ようやく看護婦として現場に立つことになったりんたち。ところが、いきなり任されたのは「看護婦取締」という立場だった。
さらに、帝都医大病院に新設された看護学科の生徒たちへの講義と育成まで任されることになる。
卒業してやっと看護婦として働けると思ったら、看護婦取締と講師の二刀流。しかも、りんたちは実務経験に乏しい卒業したての看護婦である。
そんなのありかと思ってしまった。
前回の記事はこちらです。

第61回のポイント
- りんたちは看護婦として帝都医大病院で働き始める。
- 多田(筒井道隆)から、りんたちは「看護婦取締」として勤務するよう命じられる。
- 直美(上坂樹里)は内科、りんは外科、多江(生田絵梨花)は婦人科、トメ(原嶋凛)は伝染病科を担当する。
- 渡辺(森田甘路)は、看護婦取締とは看護をする者の上に立ち、取り締まり管理する役割だと説明する。
- りんたちは帝都医大病院の看護学科の生徒たちへの講義と育成も任される。
- 看護学科の一期生たちは、専門の先生がいないことや、若い日本人看護婦たちが教えることに不安を見せる。
- 直美は英語で質問してきた一期生を、得意の英語で黙らせる。
- 直美は「取締」の立場を、自分たちの働きやすいように使おうと前向きに捉える。
- りんは外科で今井教授(古川雄大)やフユ(猫背椿)と連携し、手術介助をこなす。
- ツヤ(東野絢香)は、りんに看護の勉強をさせてほしいと頼み込む。
個人的に印象に残ったこと
今回まず印象に残ったのは、りんたちが看護婦になったと思ったら、いきなり「看護婦取締」として働くことになった場面だった。
多田から、看護婦取締として勤務してもらうと命令を受けるりんたち。
直美は内科担当、りんは外科担当、多江は婦人科担当、トメは伝染病科担当となる。
「取締」とは何なのかと思っていると、渡辺が、看護をする者の上に立ち、取り締まり、管理をする役割だと説明する。
つまり、りんたちはただの看護婦ではなく、看病婦たちをまとめる立場になる。
卒業したばかりなのに、いきなり管理職のような立場である。
さらに多田は、りんたちの業務には、帝都医大病院の看護学科の生徒たちへの講義、育成も含まれていると説明する。
来年の卒業までには、一人前に育ててほしい。
さすがに驚いた。
りんたちは、看護婦になったばかりである。講義なんてとてもできないと言うのは当然だと思う。
しかし多田は、それではほかに適任はいるかね、と押し切る。
この一言が、かなり無責任に聞こえた。
ほかに適任がいるかどうかを探すのは、院長である多田の仕事ではないのか。
帝都医大病院は、自前で看護学科を新設するから、梅岡看護婦養成所の生徒たちはいらなくなったという理屈だったはずだ。
それなのに、外国の最先端の看護を教えられる先生を用意していない。
結局、看護を専門に学んだのはりんたちしかいないから、卒業したばかりの看護婦たちに教えさせる。
これはさすがにひどすぎると思った。
帝都医大って、日本で一番の大学なのではないのか。
そこで看護学科を自前で新設するから、梅岡看護婦養成所はもう必要ないと言っていたはずなのに、教員すらまともに採用していないまま、見切り発車で看護学科を作ったということなのだろうか。
せっかく帝都医大看護学科の試験に合格した第一期生たちもかわいそうだ。
最先端の看護が学べると思って入学したら、実際に指導するのは、梅岡看護婦養成所を卒業したばかりの若い看護婦たちだった。
これでは、詐欺で訴えたくなりそうだ。
案の定、看護科の一期生からは質問が飛ぶ。
看護の専門の先生はいないのか。
西洋の最も進んだ看護を学べると聞き、英語を猛勉強してきたのに、先生方は日本人で若い。どういう講義が行われるのか。
この不安はもっともだと思う。
りんたちに非があるわけではない。
でも、学生たちの立場から見れば、期待していたものと違いすぎる。
英語でりんに質問する一期生に対して、直美が得意の英語で黙らせる場面は、直美らしかった。
直美はこういう時、本当に強い。
りんが戸惑っている場面でも、直美は一歩前に出て場を制する力がある。
ただ、英語で黙らせたからといって、看護学科の制度のひどさが消えるわけではない。
詰所に戻った看護婦たちは、文句たらたらだった。
ただでさえ忙しいのに講義もやれ。
生徒はかわいげがない。
取締として看病婦もまとめなければならない。
不満が尽きないのは当然だと思う。
卒業したばかりで、看護婦としての実務もこれからなのに、管理と教育まで背負わされる。
明らかに業務過多である。
しかし、直美はここで発想を変える。
考えようによっては、取締は、あれもこれも全部自分たちの好きなようにできることではないかと言う。
どうせならこの立場を上手く使ってやろう。
この直美のたくましさはさすがだった。
普通なら、無理だ、ひどい、できないと文句を言って終わってもおかしくない。実際、それくらいひどい状況だと思う。
でも直美は、与えられた立場を自分たちのために使う方向へ考えを切り替える。
ピンチをチャンスと捉える力がある。
看護婦たちは、自分たちの働きやすいようにアイデアを出し合い、規則の草案を作る。
そして、その草案を医師や看病婦にも見せる。
直美は、医師の木村(前野朋哉)に対しても強気だった。
「私たち看護婦はお医者様方のお指図には従いますが、部下ではありませんのでよろしくお願いします。」
ここはかなり良かった。
看護婦は医師の下働きではない。
医師の指示には従うが、医師の部下ではない。
看護婦としての専門性と立場を、直美がはっきり言葉にした場面だったと思う。
一方で、りんはフユたちに規則の草案を見せる。
しかし、また面倒くさいことをしなければならないのかと、フユたち看病婦には嫌がられる。
ここは、現場の現実だと思う。
りんたちにとっては働きやすくするための規則でも、看病婦たちにとっては新しい面倒ごとに見える。急に若い看護婦たちが取締として上に立ち、規則を作ると言われても、素直に受け入れられないのは当然だろう。
取締として医師にも看病婦にも向き合う。
講師として学生にも向き合う。
看護婦として患者にも向き合う。
これは本当に大変だと思う。
外科の手術を、看護科一期生たちが見学している場面も印象に残った。
りんは手術介助をスムーズに行えるようになっていた。
手術をする今井教授やフユとの連携もスムーズだ。
ここで、りんがちゃんと看護婦として成長していることが見えた。
学生時代にどれほど実習を積んだのか、画面上では分かりにくいところもあった。しかし、こうして手術の現場で動けている姿を見ると、確かに力はついているのだと思う。
手術を見学していた看護科一期生が倒れる。
その倒れた生徒を、直美が看護する。
このあたりも、りんたちがただ講義をするだけではなく、現場の中で学生に看護を見せる立場になっていることが分かる場面だった。
家に帰ったりんと直美は、その日あった出来事を美津(水野美紀)と環(英茉)に話しながら夕食を取る。
環はりんに、お母さんは看護婦じゃなくて先生になったのかと質問する。
りんは、両方だと答える。
この「両方」という言葉が、今のりんたちの大変さをよく表していた。
看護婦であり、先生でもある。
しかも、看護婦取締でもある。
りんは、先生ができるか心配だと言う。
それでも、せっかく看護婦になりたいという人が来てくれたのだから、看護婦は素敵な仕事だよと教えたいと話す。
ここはりんらしかった。
制度のひどさや多田の無責任さには腹が立つ。
でも、看護婦になりたいと思って来た生徒たちに対して、看護婦は素敵な仕事だと教えたい。
りんは、目の前にいる人に誠実に向き合う人なのだと思う。
最後に印象的だったのは、ツヤの場面だった。
婦人科から外科に配置換えになったツヤが、りんの講義を覗いている。
そして、ツヤはりんに、看護の勉強をさせてくださいとお願いする。
ツヤは、子どもができなくて離縁された同じ境遇の喜代に触発されたのだという。
一緒に働いているうちに、自分も看護婦になりたいと思った。
難しいことは分かっているが、一所懸命勉強するから、看護の勉強をさせてください。
ツヤは、りんに頭を下げる。
これは良かった。
ツヤは最初、お金のためだけに、好きでもない看病婦をやっていた。
それが、喜代に触発され、一緒に働く中で、自分も看護を学びたいと思うところまで来た。
フユやヨシ(明星真由美)より若いツヤなら、今から始めても遅くはないだろう。
向上心を持つことはいいことだ。
頑張れツヤと思った。
りんと直美の仕事には、看護婦取締として帝都医大病院看護科の生徒たちへの講義と育成も含まれるとのこと。
1年で一人前の看護婦にして欲しいと無茶ぶりをされ、早速生徒の前へ。👇先生になりましたhttps://t.co/dXX8E7ylxQ#朝ドラ #風薫る
見上愛 上坂樹里 生田絵梨花 原嶋凛
筒井道隆 森田甘路 pic.twitter.com/TVmmzGkG0N— 朝ドラ「風、薫る」公式 (@asadora_nhk) June 21, 2026
帝都医大病院の看護学科は、見切り発車にもほどがある
今回一番引っかかったのは、帝都医大病院の看護学科のひどさだった。
自前で看護学科を作るから、梅岡看護婦養成所は必要ない。
そういう理屈だったはずだ。
それなのに、実際には西洋の最先端の看護を教えられる講師も準備しておらず、生徒を集めるだけ集めて、講義は梅岡看護婦養成所を卒業したばかりの看護婦に任せる。
こんなことが許されていいのかと思う。
最先端の看護を専門の講師から教えてもらえると思って入学してきた生徒がかわいそうだ。
りんたちが悪いわけではない。
悪いのは、準備不足のまま看護学科を作り、現場に丸投げしている帝都医大病院だと思う。
りんたちは看護婦、取締、講師まで任されることになった
梅岡看護婦養成所を卒業したばかりのりんたちは、いきなり看護婦取締になった。
さらに看護科の講師まで任された。
看護婦として働きながら、看病婦をまとめ、看護学科の生徒も育てる。
これは明らかに業務過多だと思う。
看護婦としての給金と、講師としての給金の両方を請求しなければ割に合わないのではないか。
そもそも、放送上では換気とシーツ交換くらいしか教わっていないようにも見えたのに、看護とは何かを看護科一期生に教えられるのかという不安もある。
看護婦と講師の両立は大変そうだから、看護婦の道を諦めた喜代やしのぶに座学だけ担当させればいいのではないかとも思ってしまった。
直美はこの状況を利用しようとするたくましさがある
りんたちが不満を言う中で、直美だけは発想が違った。
取締という立場を、自分たちの働きやすいように使えばいい。
この切り替えは、直美らしい。
理不尽な状況にただ押しつぶされるのではなく、その中で自分たちに有利な場所を作ろうとする。
しかも、医師に対しても、看護婦は部下ではないとはっきり言う。
直美は本当にたくましい。
看護婦という職業がまだ確立されていない時代に、こういう強さを持つ直美の存在はかなり大きいと思う。
ツヤが看護を学びたいと言ったのは大きな変化だった
ツヤは、最初はお金のために看病婦をしていた。
看護に興味があったわけでも、志があったわけでもない。
でも、喜代と出会い、一緒に働く中で、自分も看護婦になりたいと思うようになった。
これは大きな変化だと思う。
りんたちが看護婦として現場に入ったことで、看病婦の中にも看護を学びたいと思う人が出てきた。
バーンズ先生のまいた種が、ここにも広がり始めているのかもしれない。
ツヤには頑張ってほしい。
多田の「ほかに適任はいるかね?」は無責任に聞こえた
多田がりんたちに言った「ほかに適任はいるかね?」という言葉は、かなり引っかかった。
確かに、現時点で看護を専門に学んだ人材はりんたちしかいないのかもしれない。
でも、その適任者を用意するのが、帝都医大病院の責任ではないのか。
看護学科を作るなら、教える人を用意する。
これは当然の話だと思う。
それを用意しないまま、卒業したばかりの看護婦に丸投げして、「ほかに適任はいるかね?」と言う。
なんだか、すごく無責任な一言に聞こえた。
そもそも梅岡看護婦養成所と看護婦見習たちは切ろうとしていたはず。その状況では誰に講義をさせるつもりだったのだろうか。
まとめ
第61回は、りんたちが看護婦になったと思ったら、いきなり看護婦取締と講師まで任される回だった。
帝都医大病院の看護学科は、さすがに見切り発車すぎると思う。最先端の看護を学べると思って入ってきた一期生たちも気の毒だ。
一方で、直美はこの理不尽な状況を利用しようとし、ツヤは看護を学びたいと一歩踏み出した。
大変な始まりだが、ここから看護婦としてのりんたちがどう現場を変えていくのかは楽しみだ。
『風、薫る』感想まとめはこちら
懐かしい朝ドラをもう一度見たい方はこちら → NHKオンデマンドでは見られないけどTSUTAYA DISCASで楽しめる朝ドラ5選
