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2026年4月14日に放送された『どんど晴れ』第152回。
第152回は、ここ数回ずっと押され続けてきた加賀美屋に、ようやくはっきりとした追い風が吹き始めた回だった。ジュンソや斎藤愛子といった、かつて加賀美屋で人生を動かされた人たちが外から声を上げ、その応援が実際の予約や励ましの電話という形で返ってくる。さらに、板場では篠田が古い考えを下ろし、加賀美屋の中でも少しずつ前に進む空気が生まれていた。一方、横浜では啓吾がリハビリを始め、柾樹にはワイバーン本社の社外取締役につながるかもしれない現実的な交渉ルートまで見えてくる。今回は、精神論だけで踏ん張ってきた加賀美屋に、初めて“外の世論”と“現実の突破口”が同時に味方し始めた回だったと思う。
※この回は、前日の展開を踏まえて見ると、より重みが増します。
👇 前回(第151回)の感想はこちら

- 板場にもようやく変化が見えた――篠田が“しきたり”を下ろした場面
- 外から返ってくる「おもてなし」の力――加賀美屋の評判が世論を味方につけ始めた場面
- 予約回復と彩華の本音――加賀美屋に“立て直せるかもしれない”空気が戻ってきた場面
- 個人的感想
- この場面で大きいのは、“応援”が初めて実際の予約や電話という形で見える成果になったことだと思う
- ジュンソの“泊まった部屋に泊まりたい”は、ごく分かりやすいミーハーな動機だけど、それが今の加賀美屋にはかなりありがたい
- 彩華が夏美の花を認める場面は、女将修業対決の完全な決着でもあるんだと思う
- 「技術だけじゃなく、おもてなしの心が出ている」という評価は、夏美という人物の強みをかなりうまく言語化している
- 彩華が浩司と“やり直す可能性”を口にするのは、恋愛の進展というより、彩華自身がようやく逃げるだけの人間ではなくなったことの表れにも見える
- “回復の手応え”と“人間関係の修復”が同時に進んでいる場面としてかなり心地いい
- 個人的感想
- 啓吾の再起と、横浜から届いた突破口――加賀美屋に“現実的な希望”が差し込んだ場面
- 個人的感想
- この場面で大きいのは、加賀美屋の希望が“気持ち”ではなく“具体的な交渉ルート”として見えたことだと思う
- 啓吾のリハビリは、加賀美屋の再建と並行する“朝倉家の再建”として描かれている感じがある
- 智也の「教えてほしい」は、単なる励ましではなく“継ぐかもしれない側”の言葉にも聞こえる
- 香織がここまで動けるのは、能力だけでなく“もう当事者に近い場所まで来ている”からなんだと思う
- 横浜ホテル組が協力するのは、“人情”だけではなく“外資による乱暴な買収への対抗”でもありそう
- 名前を出さない“社外取締役”は、やっぱり最後の切り札として温存されている感じが強い
- “精神論で頑張る加賀美屋”から“現実の交渉で道をこじ開ける加賀美屋”へ少し舵が切られた場面としてかなり重要だった
- 個人的感想
- まとめ
板場にもようやく変化が見えた――篠田が“しきたり”を下ろした場面
- 板場で環(宮本信子)があいさつをする。
- 包丁を握れる人間が、浩司(蟹江一平)・篠田(草見潤平)・裕二郎(吹越満)の三人になったことで、環は伸一(東幹久)と柾樹(内田朝陽)を帳場へ戻すことにする。
- そのうえで、恵美子(雛形あきこ)、時江(あき竹城)、彩華(白石美帆)、佳奈(川村ゆきえ)の仲居たちにも板場を手伝ってもらうことになる。
- ただし、以前「女は板場に入るな」という考えを持っていた篠田に対して、環はきちんと意向を確認する。
- 篠田は、女将である環も、板長である浩司もそれでいいと言うなら、自分はそれに従うと答える。
- その返答にみな安堵する。
- 夏美(比嘉愛未)は篠田に感謝を伝える。
- 篠田もまた、「女は板場に入るな」という古い考えでは、もういつまでもやっていけないと心を改める。
- それに対して夏美は、そういう一つひとつの積み重ねが伝統や格式につながっていくことを理解したと話す。
- そしてこれからも、至らないところはどんどん叱ってほしいと篠田にお願いする。
個人的感想
板場の人数だけ見れば、前板長の篠田と現板長の浩司、さらに裕二郎まで入ることになって、浩司・英雄・哲也の三人体制だった頃と比べても、かなり持ち直した感じはある。しかも裕二郎は加賀美屋のオペレーション自体には素人だとしても、そこを前板長の篠田が補えるのはかなり大きい。やっぱり、加賀美屋の料理や流れを知り尽くしている人間が戻ってきた意味は大きいよなと思う。
そのうえで、今回いちばん大きかったのは、篠田が「女は板場に入るな」という古いしきたりにこだわらず、考えを改めたことだと思う。ここが変わるだけでも、働く側の環境としてはかなり違うはずだ。昔のままのやり方に固執していたら、この非常時に回るものも回らない。そういう意味で、加賀美屋は少しずつだけど、前よりも働きやすい場所に変わってきているのかもしれない。
あと、やっぱり夏美の強さって、過去の軋轢をあまり引きずらないところなんだろうなと思う。篠田には散々目の敵にされてきたはずなのに、そこで昔のことを持ち出して責めたりしない。感謝を伝えて、これから先のために一緒にやっていこうとする。こういうふうに接せられたら、今まで夏美を快く思っていなかった相手でも、少しずつ態度を変えてしまうんだろうなと思う。これが座敷童パワーなのかもしれない。
この場面で大きいのは、加賀美屋の“再建”が単なる人手補充ではなく、“古いやり方の見直し”まで含んでいることだと思う
人が戻った。
板場が回るようになった。
それだけでも前進だ。
でも今回の本当の大きさはそこだけじゃない。
「女は板場に入るな」という、加賀美屋の中に長く残っていた古いやり方が、ここで明確に見直される。
つまりこの場面は、
人手不足をしのぐための応急処置
であると同時に、
加賀美屋の中身そのものを少し更新する場面
でもある。
かなり大事だと思う。
篠田が“折れる”のではなく、“浩司と環の判断に従う”と言うのがいい
篠田は完全に自分の考えを捨てて謝る、という感じではない。
女将と板長がそう決めるなら従う、と言う。
ここがすごくいい。
つまりこれは、単なる改心劇ではなく、
今の加賀美屋の秩序を認める
ということだ。
板長は浩司で、女将は環。
その判断に自分は従う。
ここにはちゃんと組織としての筋が通っている。
夏美の「一つひとつの積み重ねが伝統や格式につながる」は、かなり重要な言い換えだと思う
これ、かなり大きい言葉だと思う。
伝統とか格式って、つい“昔のまま守るもの”みたいに聞こえる。
でも夏美はここで、それを
今をどう積み重ねるか
の話として捉え直している。
つまり伝統って、古い形をそのまま残すことじゃなくて、
今の判断を誠実に積んでいった先にできるものなんだ、ということだろう。
ここはかなりいい整理だと思う。
篠田と夏美の関係が“対立”から“継承”へ変わっているのも大きい
前は違った。
篠田は夏美を認めなかった。
板場に入れることにも反対していた。
でも今は違う。
夏美は「これからも叱ってほしい」とまで言う。
つまりここでは、
敵対していた相手を、自分を鍛えてくれる先達として受け入れている
かなり大きな関係の転換だと思う。
この場面は、加賀美屋が“ただ元に戻る”のではなく、“前より少し良くなる”方向へ進み始めた場面でもある
終盤の再建ものって、元通りになるだけでも成立する。
でも今回はそれだけじゃない。
篠田が戻る。
でも戻ってきた篠田は、前と同じ篠田ではない。
板場のルールも前のままではない。
そして夏美も、前よりずっと大きくなっている。
つまりこの場面は、
失ったものを取り戻す
だけじゃなく、
前より少し進んだ形で立て直す
流れに入った場面なんだと思う。
かなりいい場面だった。
外から返ってくる「おもてなし」の力――加賀美屋の評判が世論を味方につけ始めた場面
- 久則(鈴木正幸)、伸一、柾樹が加賀美屋のホームページを確認している。
- 掲示板には加賀美屋に関する良い意見も悪い意見も書き込まれている。
- その中で、韓国のスター・ジュンソ(リュ・シウォン)が自分のホームページで加賀美屋について触れていることが分かる。
- そこへ環、夏美、時江が帳場に入ってきて、「ジュンソ」という言葉に反応し、パソコン画面を見る。
- ジュンソのホームページには、恋人だった木下涼子と結婚することになったこと、そのきっかけが加賀美屋と夏美にあったことが書かれている。
- さらにジュンソは、加賀美屋が大変な状況にあると知り、ファンに加賀美屋を応援してくれないかと呼びかけている。
- その時、加賀美屋にジュンソ本人から電話がかかってくる。
- 夏美はジュンソに感謝を伝える。
- 夏美は、加賀美屋のおもてなしの心を守り抜くつもりだと話す。
- ジュンソも、自分にできることがあれば言ってほしいと伝える。
- 続いて恵美子が帳場へ駆け込んできて、今度はテレビで斎藤愛子(とよた真帆)が加賀美屋の買収騒動についてコメントしていることを知らせる。
- 斎藤愛子はテレビで、加賀美屋を援護する内容の発言をする。
- その中で、お金では買えない日本の良い伝統である「おもてなしの心」を知ったと話し、今回の買収は冷徹なお金の論理だけで動いていて容認できないと批判する。
- その後、夏美は翼(川口翔平)に電話をかける。
- 翼は、母の愛子が雑誌を読んで怒っていたこと、自分も怒っていることを夏美に伝える。
- 夏美は翼にも感謝を伝える。
個人的感想
かつて加賀美屋に泊まり、人生を変えるような経験をした人たちが、今度は加賀美屋のために動き出している。ここはかなり分かりやすいし、かなり熱い展開だと思う。
ジュンソは、盛岡で木下涼子を探すために加賀美屋や夏美に助けられた。そして今、その涼子と結婚するところまで来ている。もちろん、木下涼子と再会できたのは夏美一人の力ではないから、そこを全部「夏美のおかげ」と言い切るのは少し持ち上げすぎな感じもある。ただ、それでもジュンソにとって、加賀美屋と夏美が人生の転機にいたことは間違いないんだろうなと思う。だからこそ、自分も今度は加賀美屋のために何かしたいと思ったんだろう。
斎藤愛子もそうだ。翼のそばアレルギー事件の時には、加賀美屋に責任を取らせようとして訴えまで起こしかけた人物だった。それが最終的には、カツノと夏美のあまりにもどんど晴れ的な「誠心誠意」に押し切られて、逆に加賀美屋側の人間みたいになっている。この流れは、今でも冷静に考えるとかなり理解しにくい。でも、愛子にとって何より大きかったのは、翼との関係が修復されたことなんだろうなと思う。だからこそ、今回もテレビで加賀美屋のためにできることをしている。
翼自身も、危険な目に遭った当人なのに、夏美を恨んでいる感じが全くない。むしろ、かなり好意的ですらある。そこまで本人たちにわだかまりがないなら、もうこの作品の中では、あのアレルギー問題はこれで決着済みということなんだろう。
ただ、やっぱり思うのは、ジュンソにしても斎藤愛子にしても、一般的な感覚で見れば、夏美のやってきたことって「おもてなし」を超えて、かなりの「お節介」なんだよなということだ。普通ならそこまで踏み込まれたら困るとか、ありがた迷惑だとか感じる人の方が多いと思う。でも、その夏美のお節介に強く反応して、深く心を動かされた人たちが、今度は夏美と加賀美屋のために何かを返そうとしている。これはもう、普通に生きていたらなかなか起きない、かなり特殊な奇跡の連鎖なんだろうなと思う。
この場面で大きいのは、秋山側の“情報戦”に対して、加賀美屋側にも“物語を語ってくれる人”が現れたことだと思う
これまで秋山たちは、
- 雑誌記事
- 倒産危機の印象操作
- 評判の悪化
みたいに、外から加賀美屋を崩そうとしてきた。
でも今回は逆に、
- ジュンソの発信
- 斎藤愛子のテレビコメント
という形で、加賀美屋の側にも外へ向けて語ってくれる人が現れた。
つまりここで初めて、
加賀美屋は守られる側から
外の声によって擁護される側
に変わった。
かなり大きい。
ジュンソも愛子も、“助けてもらった人”ではなく“加賀美屋の物語を知っている人”として動いている
単に恩返しをしているだけではないと思う。
二人とも、自分が加賀美屋で体験したことを通じて、
この旅館がどういう場所なのかを知っている。
だから今回の動きは、
個人的な好意だけでなく、
加賀美屋の価値の証言
にもなっているんだと思う。
ここがかなり強い。
斎藤愛子が“経済評論家”として批判するのはかなり効く
ジュンソの応援は華やかで分かりやすい。
でも斎藤愛子の方は、それとは別の意味でかなり大きい。
なぜなら愛子は、単なる元宿泊客ではなく、
社会的な言葉を持って発信できる立場
にいるからだ。
つまりここで初めて、加賀美屋の問題は
単なる一旅館のトラブルではなく、
外資ファンドによる乱暴な買収の問題
として言語化される。
これはかなり効くと思う。
夏美のお節介が、結果として“助けられた人を動かす力”になっているのはこの作品らしい
普通に見れば夏美のやってきたことはかなりお節介だ。
でもこの作品では、そのお節介が人の人生に食い込み、
相手を変え、関係を生む。
だから今回集まっている人たちは、
加賀美屋に泊まってよかったというより、
夏美に人生へ踏み込まれた人たち
なんだろう。
かなり特殊だし、かなりどんど晴れ的だと思う。
加賀美屋の危機が“経営の問題”から“何を守るべきかという価値の問題”へ広がったことを示す場面でもある
愛子は、お金では買えない日本の伝統だと言う。
ジュンソは、自分の人生を変えてくれた場所だと言う。
つまりここではもう、加賀美屋は単なる旅館ではなく、
- 人を変える場所
- 記憶の残る場所
- 守る価値のある場所
として語られている。
ここまで来ると、
加賀美屋を守ることは単なる経営防衛ではなく、
価値の防衛
になるんだろう。
かなり大きい転換だと思う。
“夏美のお節介”がようやく外から報われ始めた場面としてかなり重要だった
これまで夏美は、
余計なことをする、首を突っ込みすぎる、と思われる場面も多かった。
でもここで、その積み重ねが外から返ってくる。
つまり今回は、
夏美がこれまで無駄に見えるほどやってきたことが、最終局面で味方を連れて帰ってくる場面
なんだと思う。
かなり終盤らしいし、かなり気持ちのいい場面だった。
予約回復と彩華の本音――加賀美屋に“立て直せるかもしれない”空気が戻ってきた場面
- ジュンソや斎藤愛子の後押しもあり、加賀美屋には順調に予約が入り始める。
- ジュンソが泊まった部屋に泊まりたいという新規客からの予約も入り始める。
- ご贔屓のお客様や、これまで宿泊したお客様からの励ましの電話も届いている。
- その様子に、環も夏美も感謝している。
- 部屋の花を生けている夏美に、彩華が話しかける。
- 彩華は、夏美が生けた花を褒める。
- 夏美は彩華に、浩司とのことを確認する。
- 彩華は、たとえ浩司とやり直せることになったとしても、それは加賀美屋を夏美たちと一緒に立て直してからだと答える。
- その話を聞いた夏美は、ますます加賀美屋を立て直さなければという力が湧いてきたと感じる。
個人的感想
ここへ来て、ようやく加賀美屋にちゃんと追い風が吹いてきたなという感じがする。新規客の予約が電話からもネットからも入っているし、ご贔屓のお客様や過去の宿泊客から励ましの電話まで来ている。外からの応援が、ようやく実際の数字や予約として返ってきたわけで、これはかなり大きい。
ただ、ちょっと気になったのは久則だ。電話で予約を受けていたけど、空室状況とか細かい確認をきちんとしていたのか、少し不安になる。こういう時って、普段より予約が一気に増えているはずだから、手違いで「部屋が空いていませんでした」みたいなことになったらかなり痛い。せっかく流れが戻ってきているんだから、そこは本当に気をつけてくれよとは思ってしまう。
それと今回かなり良かったのは、彩華が夏美の生けた花を認める場面だ。彩華は、お花の師範としての腕前を持っている人間だし、その彩華が「夏美の花には最初から人の心に語りかけるものがあった」と言う。経験や技術だけではなく、一番大事なおもてなしの心が出ていると言うわけだ。これはかなり大きい。カツノが一生懸命指導していた頃から、夏美にはその素地があったということになるし、そこへ技術まで伴ってきたなら、もうかなり強い。
そして彩華。自分はずっと、彩華は女将修業対決で勝つために浩司を利用していただけで、そこに愛情なんてないんだろうと思っていた。でもここで「やり直せることになったとしても」と言う。つまり少なくとも、浩司との関係を完全に切ったつもりではないんだよな。加賀美屋を立て直したあと、という条件つきではあるけど、それでも可能性を残しているのは大きい。良かったな、浩司、という気持ちになった。
この場面で大きいのは、“応援”が初めて実際の予約や電話という形で見える成果になったことだと思う
これまでも、加賀美屋を助けようとする動きは外に広がっていた。
でも今回は違う。
それが実際に、
- 新規予約
- 指定予約
- 励ましの電話
という目に見える形で返ってきている。
つまりここで初めて、
世論の追い風が実務の回復につながり始めた。
かなり大きい。
ジュンソの“泊まった部屋に泊まりたい”は、ごく分かりやすいミーハーな動機だけど、それが今の加賀美屋にはかなりありがたい
これはかなり現実的でいい。
おもてなしの心に感動したから、伝統に共感したから、という高尚な理由だけで客は動かない。
でも「ジュンソが泊まった部屋に泊まりたい」なら動く。
かなり分かりやすい。
つまりこの場面は、
加賀美屋の再建が理想だけでなく、ちゃんと現実の集客にもつながっている
ことを見せている。
そこがいい。
彩華が夏美の花を認める場面は、女将修業対決の完全な決着でもあるんだと思う
前は違った。
彩華は夏美を認めなかった。
対抗意識も強かった。
でも今は、師範として夏美の花を認めている。
しかも、もともと人の心に語りかけるものがあったと言う。
つまりここでようやく、
夏美は運や情だけで若女将になったのではなく、ちゃんと資質があった
と、彩華の口から認められたんだと思う。
かなり大きい。
「技術だけじゃなく、おもてなしの心が出ている」という評価は、夏美という人物の強みをかなりうまく言語化している
夏美って、器用に全部できるタイプではなかった。
でも人の心に届く。
そこがずっと強みだった。
今回、彩華はそれを花に表れていると言う。
つまりここで、
夏美の強さは“完璧さ”ではなく“人の心に届くこと”
だとはっきり示されている。
かなりこの作品の核心に近い言葉だと思う。
彩華が浩司と“やり直す可能性”を口にするのは、恋愛の進展というより、彩華自身がようやく逃げるだけの人間ではなくなったことの表れにも見える
ここも大きい。
もし昔の彩華なら、浩司との関係なんて都合よく使うだけ使って終わりだったかもしれない。
でも今は違う。
まず加賀美屋を立て直す。
そのあとで向き合う。
そういう順序を自分で言えている。
つまり彩華はここで、
誰かに寄りかかる前に、自分も責任を果たす人
になろうとしている。
かなり成長している。
“回復の手応え”と“人間関係の修復”が同時に進んでいる場面としてかなり心地いい
予約が戻る。
花が認められる。
彩華が本音を言う。
浩司との未来も少し見える。
全部が派手ではないけど、ちゃんと前に進んでいる。
つまりこの場面は、
加賀美屋の立て直しが、経営だけでなく人間関係の面でも進んでいる
ことを見せている。
かなり気持ちのいい場面だったと思う。
啓吾の再起と、横浜から届いた突破口――加賀美屋に“現実的な希望”が差し込んだ場面
- 一方、横浜の病院では啓吾(大杉漣)がリハビリを始めている。
- 啓吾はしっかりした声で、夏美も頑張っているのだから自分もやらないといけないと言って、懸命にリハビリに取り組んでいる。
- 加賀美屋オリジナルの洋菓子を作るためにも頑張ると話す啓吾を、智也(神木隆之介)も応援する。
- さらに智也は、退院したら自分にもケーキ作りを教えてほしいと啓吾に頼む。
- その様子を見て、房子(森昌子)と啓吾はうれしそうな表情を見せる。
- 一方、加賀美屋では柾樹の携帯に電話が入る。
- 相手は香織(相沢紗世)で、伯父(ささきいさお)の昔からの知り合いに、盛岡で企業買収を進めている会社の社外取締役がいると伝える。
- その人物に会える段取りをつけたので、柾樹にも来てほしいと香織は話す。
- 柾樹は、横浜でも動いてくれていることを帳場のみんなに伝える。
- そして、秋山(石原良純)の本社の社外取締役に会えそうだから、何としても説得して協力を頼んでみると話し、急いで横浜へ向かう支度をする。
- 環、久則、伸一、夏美は柾樹に思いを託す。
- こうして加賀美屋にまた一つ、希望の光が見え始めたとナレーションが入り、この日の放送は終わる。
個人的感想
啓吾、かなりの回復力じゃないかと思ってしまった。右半身に麻痺が残ると言われて、意識が戻った直後は声もうまく出ていなかったのに、今日はもうかなりはっきり話している。あの「すぐに戻れ」と紙に書いていた時の不自由さは何だったんだ、という気持ちにも少しなる。ただ、そこはドラマ的な圧縮もあるんだろうし、前へ進むためにはこういう回復の見せ方になるのかなとも思う。
そして智也だよな。これまで、やりたいことが特に見えていなかった智也が、ここで「自分にもケーキ作りを教えてほしい」と言い出す。もしこれが一時の励ましではなく本気なら、啓吾が倒れたことをきっかけに、智也の将来も少し動き出したことになる。朝倉家にとってもかなり大きい場面だったと思う。
それにしても、やっぱり香織だ。香織、仕事中にハーバーサイドホテルの業務と直接関係のない柾樹の手伝いをしすぎだろ、とは思う。もちろん伯父の副総支配人も山室部長(中原丈雄)も動いているのだから、ある程度は許された範囲でやっているんだろうけど、それにしてもかなり有能だ。ここまで来ると、この買収騒動が解決した時の影のMVPは香織なんじゃないかと思えてくる。
山室部長もかなり出来た人だよな。第112回の結納の席では、智也に「盛岡を出たことはないのか」と聞かれた伸一が、「ロンドンやロスで修業はしたけど、横浜なんて眼中にない」とでも言いたげな口ぶりを見せていた。さらに、「このホテルだって外資系だろ? ホテルのサービスを習うなら本場で勉強したほうがいいに決まってるんだよ」とまで言っていて、その場に山室部長がいるのに、山室部長の勤める横浜のハーバーサイドホテルを見下していると思われても仕方のない態度だった。
それなのに今、その伸一がやらかした買収騒動の後始末に、山室部長をはじめ横浜ホテル側が協力してくれている。これはかなり器が大きいというか、できた人たちだなと思う。
第112回感想はこちら

しかも、ハーバーサイドホテル自体が世界展開している外資系ホテルだという説明も以前あったはずだ。そう考えると、香織の伯父である副総支配人の昔からの知り合いに、秋山たちの組織の社外取締役がいたとしても、そこまで不自然な話ではないのかもしれない。
そして今回、その社外取締役の名前をあえて放送では伏せていた。ここまで引っ張る以上、やはりその人物は「岸本」なんだろうなと思ってしまう。
この場面で大きいのは、加賀美屋の希望が“気持ち”ではなく“具体的な交渉ルート”として見えたことだと思う
これまでの希望は、
- みんなが戻ってきた
- 応援の声が届いた
- 予約が回復した
みたいな、空気の改善が中心だった。
でも今回は違う。
社外取締役に会える。
説得の糸口がある。
つまりここで初めて、
秋山側を内側から崩せるかもしれない現実的なルート
が見えた。
かなり大きい。
啓吾のリハビリは、加賀美屋の再建と並行する“朝倉家の再建”として描かれている感じがある
啓吾が立ち直ろうとする。
加賀美屋も立ち直ろうとする。
この二つが並んでいるのが今回かなり重要だと思う。
つまりこの場面は、
旅館だけが再起する話ではなく、
夏美の実家もまた前へ進み始める話
になっている。
だから夏美も、盛岡に戻ったことをただの負い目ではなく、少しずつ前向きに受け止められるようになるのかもしれない。
智也の「教えてほしい」は、単なる励ましではなく“継ぐかもしれない側”の言葉にも聞こえる
これはかなり大きい。
今までは、智也の将来ってあまり見えていなかった。
でもここでケーキ作りを教えてほしいと言う。
もちろんその場の勢いかもしれない。
でも同時に、
啓吾の仕事を自分の人生に引き寄せ始めた
言葉にも聞こえる。
朝倉家の将来にとって、かなり意味のある一言かもしれない。
香織がここまで動けるのは、能力だけでなく“もう当事者に近い場所まで来ている”からなんだと思う
たしかに有能すぎる。
でもただ仕事ができるだけじゃなく、
もう香織自身がこの件をかなり自分ごととして動いている感じがある。
元彼だとか昔の縁だとか、そういう情もあるだろうけど、それ以上に、
柾樹が巻き込まれている理不尽な状況を放っておけない
ところまで来ているんだろうなと思う。
かなり大きい。
横浜ホテル組が協力するのは、“人情”だけではなく“外資による乱暴な買収への対抗”でもありそう
ここはかなり重要だと思う。
単に柾樹や香織の個人的なつながりだけなら、ここまで組織的に動くのは少し不自然だ。
でも、
- 外資ホテルとしての知見がある
- 買収の手法にも一定の距離感や立場がある
- 地元有力旅館が乱暴に食われることを見過ごせない
という理由が重なるなら、かなり筋が通る。
つまり横浜組は、個人の情だけじゃなく、
業界的な感覚でも動いている
のかもしれない。
名前を出さない“社外取締役”は、やっぱり最後の切り札として温存されている感じが強い
ここで名前を出さないのはかなり露骨だ。
普通なら言えばいい。
でも言わない。
ということは、視聴者に「あの人では」と思わせたいんだろう。
つまりこの社外取締役は、
単なる新人物ではなく、
既に名前が出ている誰か
である可能性がかなり高い。
そうなるとやっぱり、岸本ラインがここで本格的に効いてくるんだろうなと思う。
“精神論で頑張る加賀美屋”から“現実の交渉で道をこじ開ける加賀美屋”へ少し舵が切られた場面としてかなり重要だった
今までは、
心を一つにして頑張る、
おもてなしの心で乗り切る、
そういう要素がかなり強かった。
でも今回は、社外取締役に会う、説得する、協力を取りつける、というかなり現実的な手段が前に出てきた。
つまりこの場面は、
どんど晴れ的な精神力
に加えて、
現実の交渉力
も必要になってきたことを示している。
最終盤らしい、かなり大事な場面だったと思う。
まとめ
今回の第152回でまず大きかったのは、秋山側の情報戦に対して、加賀美屋側にもようやく“外から語ってくれる人たち”が現れたことだと思う。これまで秋山たちは、雑誌記事や風評で加賀美屋を揺さぶり、客や従業員の不安を煽ってきた。でも今回は違った。ジュンソが自分のホームページで加賀美屋を応援してほしいと呼びかけ、斎藤愛子がテレビで外資ファンドの乱暴な買収手法を批判する。つまり加賀美屋は、守られるだけの側ではなく、外の人間がその価値を証言してくれる側へと変わった。これはかなり大きい。
しかもその応援が、ただの美談で終わらず、実際に予約や励ましの電話として返ってきているのも良かった。ジュンソが泊まった部屋に泊まりたい、というかなり分かりやすい動機も含めて、とにかく客が戻ってくる。ご贔屓のお客様からの励ましも届く。ここまでずっと“気持ちで耐えているだけ”だった加賀美屋が、ようやく耐える意味を現実の数字で受け取れたような感じがあった。もちろん、久則が予約を雑に受けていないかは少し不安になるが、とにかく流れが変わり始めたこと自体はかなり大きかったと思う。
そして加賀美屋の内側でも、少しずつ変化が起きていた。板場では篠田が「女は板場に入るな」という古い考えを下ろし、環と浩司の判断に従うと明言する。これ、かなり大きい。単に人手が戻っただけではなく、加賀美屋の中に残っていた古いやり方自体が少しずつ見直されている。夏美が、そういう一つひとつの積み重ねが伝統や格式につながっていくのだと受け止めるのもすごく良かった。伝統を守るということが、昔の形をそのまま固定することではなく、今の判断を誠実に積んでいくことなんだと、ここではっきり言い換えられた気がした。
彩華の場面も良かった。借金を返し、人を信じる心に気づき、仲居として戻ってくる。さらに夏美の生けた花には最初から人の心に語りかけるものがあったと認める。女将修業対決でずっと対立してきた彩華が、ここで夏美の資質そのものを認めるのはかなり大きい。そして浩司との関係も、完全に切れていたわけではなく、加賀美屋を立て直したその先にやり直す可能性を残している。こういう人間関係の修復が、経営や人手の回復と並行して進んでいるのも、この終盤の気持ちよさなんだろうなと思う。
一方で、横浜では啓吾がリハビリを始め、智也がケーキ作りを教えてほしいと言い出す。ここもかなり大きかった。啓吾の回復スピードには少し驚くけれど、それ以上に大きいのは、朝倉家もまた止まったままではなく、前へ進み始めていることだと思う。しかも柾樹には、香織からワイバーン本社の社外取締役につながるルートが示される。ここで加賀美屋の希望が、単なる“頑張ればなんとかなる”ではなく、“実際に交渉できる相手が見えてきた”という現実的な形を持ち始めたのはかなり大きい。影のMVPはもう香織なんじゃないかと思えてくるし、名前を出さなかった社外取締役がやはり「岸本」なんだろうなと期待させる引きもかなり良かった。
第152回は、予約回復という目に見える成果、板場の古い価値観の見直し、彩華や篠田の再起、啓吾の再起、そしてワイバーン本社へ届くかもしれない現実的な突破口まで、一話の中にかなり多くの“希望”が詰め込まれた回だったと思う。ここまで精神力で持たせてきた加賀美屋に、ようやく世論と実務の両方から追い風が吹き始めた。最終決戦前に、かなりいい形で流れが変わってきた回だった。
『どんど晴れ』感想まとめはこちら
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