朝ドラ『風、薫る』第90回感想・ネタバレ|シマケンの「いとおしい」がりんに届いた。恋模様に一応の決着か

朝ドラ

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2026年7月31日放送の『風、薫る』第90回は、新潟でりん(見上愛)とシマケン(佐野晶哉)の距離が大きく縮まった回だった。

横沢(井上祐貴)は相変わらず勢いよく、りんに結婚を申し込む。

しかし、りんは即座に拒否する。

一方、シマケンは「結婚してください」とは言わない。

けれど、日本海を前に、環(英茉)とりんと過ごす時間の中で、「いとおしいです!」と自分の気持ちを言葉にする。

「いつか、こんな瞬間を書いてみたい。」かなり婉曲ではある。

それでも、りんにはきちんと届いたように見えた。

ようやくシマケンの気持ちが、りんに届いた回だったと思う。

前回の記事はこちらです。

朝ドラ『風、薫る』第89回感想・ネタバレ|恵風看護婦会はりん頼みになるのか。派出看護の理想と現実
2026年7月30日放送の『風、薫る』第89回は、直美(上坂樹里)の恵風看護婦会が思ったようには軌道に乗らず、りん(見上愛)の存在が改めて大きく見えてきた回だった。直美は派出看護をちゃんとした職業にしたい。誰かの善意に頼るチャリティーではな...

第90回のポイント

  • りんは横沢の面会に行く。
  • 横沢はまたりんに結婚を申し込むが、りんは即座に断る。
  • 横沢は夕方には釈放されることをりんに伝える。
  • 直美(上坂樹里)、環、シマケンが新潟へやって来る。
  • りんと環は久しぶりに再会する。
  • 直美は、シマケンがりんの周りの人を見るためにも新潟へ来たのだと付け足す。
  • りんは直美に、黒川(平埜生成)から黒川病院の看護婦取締に誘われていることを話す。
  • 直美は恵風看護婦会のことを順調だとうそをついてしまう。
  • りんは新潟で「看護のいろは」を書き続けている。
  • 翌日、りん、直美、環、シマケンは海へ向かうが、なぜか横沢も同行する。
  • 直美は横沢を引き留め、その間にシマケンをりんと環の方へ行かせる。
  • シマケンは、りんと環と海を見ながら「いとおしいです!」と気持ちを伝える。
  • りんも涙を流し、「いとおしい……」とつぶやく。

個人的に印象に残ったこと

今回は、横沢の面会に来たりんの場面から始まった。

横沢はまた、りんに結婚を申し込む。

そして、りんは即座に断る。

このテンポはもうお約束のようになってきた。

横沢は軽々しく何度も結婚を申し込んでいるようにも見える。

本当にりんと結婚したいのか。

それとも、りんに何か利用価値を感じているのか。

そのあたりはまだよく分からない。

もちろん、横沢のようにストレートに愛情表現する人は分かりやすい。

ただ、あまりにも早い。

愛しているから結婚したいのか。

面白い人だから手元に置きたいのか。

社会を変える同志として利用価値がありそうなのか。

そのあたりが少し見えづらい。

横沢は、釈放されたらすぐにこの恩は返すと言う。

夕方には釈放されることが決まったらしい。

りんは「おめでとうございます」と伝える。

しかし、今日、娘がこちらに来ると喜び、急いで去っていく。

横沢の求婚より、環が来ることの方がよほど大事。

りんの反応は分かりやすかった。

一方、直美、環、シマケンは新潟の道中を歩いている。

みんなの荷物を一人で持っているシマケン。

すれ違う人々がこちらを見ていることを、環は不思議がる。

直美は、自分の髪型が原因だと環に教える。

新潟では、直美の髪型はやはり目立つのだろう。

そして、迎えに来たりんと環が再会する。

りんは、直美とシマケンに感謝を伝える。

シマケンは、りんがどんなところにいるのか見てみたかったと言う。

直美はそこに、どんな人が周りにいるのかもね、と付け足す。

この一言が直美らしい。

シマケンが本当に見たいのは、りんの暮らす場所だけではない。

りんの周りにいる人。

つまり横沢のような存在も含めて気になっているのだろう。

直美はそのあたりを見抜いている。

りんは環に水あめを食べさせる。

寮には泊めさせてあげられないことを謝り、明日は休みを取っているからこの辺りを案内すると約束する。

直美は、環もシマケンも自分も物見遊山で来たのではなく、りんに会いに来たのだと強調する。

直美は本当なら、派出看護の相談をしに来たのだと思っていた。

でもこの時点では、まだそこには触れない。

新潟の地元のおばあさんが環を見て、「おや〜、いとーしげな子らねえ」と言う。

「いとーしげ」を理解できるりんとシマケンは笑い合う。

理解できない環は表情を変えない。

りんが、かわいいねって言ってくれているのだと教えると、環は「ありがとう」と返す。

この小さな場面が良かった。

シマケンとりんだけが分かる言葉。

新潟で共有した言葉。

その「いとしげ」が、後半の大事な言葉につながっていく。

店を出た四人。

りんと直美が語らう。

直美は、りんが看護をできるようになったのかを気にする。

りんはこの間、寮の女学生が風邪をひいて看護したことを報告する。

直美が大丈夫だったのかと心配すると、りんは風邪くらいは看られるからと答える。

しかし、すぐに「ごめん、うそついた」と言う。

初めは少し震えた。

患者さんではなく、環が熱を出したと思ったら収まった。

りんは正直に話す。

ここは、りんが自分の状態をごまかさなくなっているのが良かった。

看護ができた。

でも完全に平気だったわけではない。

手は震えた。

それでも、環だと思うことで乗り越えた。

りんはまだ途中にいる。

完全に戻ったわけではないが、まったく動けないわけでもない。

黒川先生に会ったこと。

この辺りで一番大きな黒川病院の跡取り息子であること。

看護婦取締として働かないかと誘われていること。

りんはそれも直美に報告する。

直美は、どうするのかと気にする。

りんは、ゆっくり考えていいと言われているが、やはり断ろうと思っていると答える。

もう看護の仕事は嫌なのかと直美が聞く。

りんは、病気やけがの人を助けたい気持ちは変わらないと言う。

それで生きていけるのは素晴らしいことだとも思っている。

けれど、手が震える。

直美は、やっていくうちに治るかもしれないと気遣う。

りんは、手が震えるのは、命に触れるのが怖いのだと思うと正直に答える。

この言葉はとても大きい。

りんが怖いのは、技術の問題だけではない。

命に触れることそのものが怖い。

山本の「助けて」が、まだりんの中に残っている。

看護婦に戻るということは、もう一度命に触れることでもある。

だから簡単には戻れない。

そして、りんは直美が派出看護を始めたことをすごいと褒める。

順調なんでしょと聞かれた直美は、毎日忙しくてとうそをつく。

ここは少し引っかかった。

直美は、派出看護に力を貸してほしくて新潟へ来たのだと思っていた。

しのぶにも、小川にも、援軍が必要だという流れだった。

その援軍はおそらくりんのことだったはずである。

なのに、りんの前では順調だとうそをついてしまう。

何のために新潟まで来たのだろう。

黒川がりんを看護婦取締として誘っていることを知って、遠慮したのだろうか。

どうなるか分からない恵風看護婦会より、帝都医大病院時代と同じ給金を約束され、この辺りで一番大きな黒川病院の看護婦取締になる方が、りんにとっては安定している。

そこへ無理に自分の派出看護の道へ引き込むのは、はばかられたのかもしれない。

直美は、自分の派出看護のことは何も相談できなかった。

ただ、シマケンのアシストだけは忘れずに行っていた。

これだけ見ると、わざわざシマケンと環を連れて新潟まで来たのは、煮え切らないシマケンのためなのかと思えてしまう。

直美の優先順位が、派出看護よりシマケンの恋のアシストに見えてしまうのは、少しもったいなかった。

夜、りんは自室で「看護のいろは」を書き続けている。

りんは看護婦取締の話は断るつもりでいる。

それでも、看護の基本をまとめる仕事は続けている。

りんは、完全に看護から離れることはできないのだと思う。

翌日、晴れた日中に、りんたちは海へ向かっている。

なぜか横沢も同行している。

直美は、なんで横沢がいるのかとりんに確認する。

りんも、なんでいるのか分からないという。

横沢によれば、釈放祝いにそば屋で一人で飲んでいたら、「レ・ミゼラブル」を原書で読んでいるインテリがいた。

声をかけたら、それがシマケンだったらしい。

こういう偶然で一行に加わる横沢は、かなり強引である。

横沢は、この道は海への近道だと言う。

一行はその言葉に従い、歩き続ける。

東京の人は見たことがないだろうから見せたくて、と横沢が案内した先に、日本海が広がる。

環は喜ぶ。

りんも追いかける。

「こんなに大きな海初めて見たね」と、りんと環がはしゃぐ。

ここは素直にいい場面だった。

りんと環が久しぶりに一緒にいる。

新潟の海を見て、一緒にはしゃいでいる。

りんが新潟に来て働いていることは、環との距離を作ってしまった。

でも、この瞬間だけは、母と娘が一緒に新しい景色を見ている。

横沢が、この道を下れば海に行けるとりんを案内しそうになる。

そこを直美が止めに入る。

直美は、派出看護に興味がおありだとか何とか言って、横沢を引き留める。

その間に、シマケンにりんの後を追えと背中を叩く。

直美は横沢の引き留めに成功する。

シマケンは、りんと環のもとへ行く。

やはり直美はシマケン推しである。

派出看護の相談はできなかったのに、シマケンのアシストはきっちりやる。

このあたりは少し複雑な気持ちになる。

波打ち際ではしゃぐ環を、シマケンが抱きかかえる。

波が押し寄せるぎりぎりまで楽しませる。

環は海岸で貝殻を集めて遊んでいる。

高かった日も暮れ始める。

直美たちがなかなか戻ってこないことを気にするりんは、流木の上に腰掛けるシマケンの隣に座る。

何かを考え込むシマケンが気になり、りんは声をかける。

シマケンは、さっきからこういう気分を表すのにぴったりな言葉を探しているけれど、見つからないと言う。

りんと一緒に美しい海を見て、環を見て、風に吹かれている。

この気持ちを表現するには、言葉が足りない。

シマケンはそう答える。

りんは「いとしげ……?」と返す。

シマケンの心がきれいで、かわいらしくて、いとしげだと表現する。

りんは、いとしげがぴったり来ますと言う。

するとシマケンは、ついに言う。

「僕は……いとおしい……。」

ここで環が、シマケンにさっきの抱っこの遊びをまたおねだりする。

シマケンは環に「分かった」と答える。

そして環のもとへ行く前に、もう一度りんに向き合う。

「いとおしいです! いつか、こんな瞬間を書いてみたい。」

これは、シマケンなりの告白だったのだと思う。

かなり直球ではない。

「あなたが好きです」とは言っていない。

「結婚してください」とも言っていない。

でも、りんと環と海を見ているこの時間がいとおしい。

こんな瞬間を書いてみたい。

それはつまり、りんと環のいる景色を、自分の人生の大切なものとして受け取ったということなのだろう。

りんは涙を流し、微笑んでいる。

シマケンの直球ではない表現は、無事にりんに届いたようだった。

りんも「いとおしい……」とつぶやく。

そして、シマケンと環のもとへ走っていく。

夕暮れに、波打ち際で遊ぶ三人。

穏やかな空気が流れる中で、今週の放送は終わった。

ようやく、シマケンの気持ちがりんに届いた。

りんの気持ちも、シマケンの方へ向いているのだろうなということが強まった回だった。

横沢の求婚は本気なのか

横沢は、今回もりんに結婚を申し込んだ。

しかも軽い。

何度も申し込む。

断られてもあまり傷ついているようには見えない。

だから、本当にりんと結婚したいのかが少し分からない。

横沢にとってりんは、面白い人であり、社会を変える可能性を感じる相手なのだと思う。

それが愛情なのか、同志への興味なのか、利用価値なのかはまだ曖昧である。

直球の求婚は分かりやすい。

でも、その中身が少し見えにくい人物だと思う。

直美は何のために新潟へ来たのか

直美は、派出看護のことでりんに力を貸してほしくて来たのだと思っていた。

ところが、実際には順調だとうそをついてしまった。

黒川病院の話を聞いて、りんを無理に誘うことを遠慮したのかもしれない。

その気持ちは分かる。

ただ、それなら何のために新潟まで来たのかという疑問も残る。

一方で、シマケンの背中を押すことだけはきっちりやっている。

派出看護よりシマケンの恋のアシストが優先されているように見えてしまうのは、少しもったいない。

直美には、次にりんと向き合う時には、恵風看護婦会の苦戦も正直に話してほしい。

シマケンの告白は、りんには届いたと思う

シマケンの「いつか、こんな瞬間を書いてみたい」は、かなり遠回しな告白だった。

普通なら、告白として伝わるのか少し心配になる言い方である。

でも、りんには届いたと思う。

りんは涙を流し、「いとおしい……」とつぶやいた。

横沢の「結婚しませんか」は、一瞬で断られた。

シマケンの「いとおしい」は、りんの心に届いた。

りんには、直球で迫るより、こういう婉曲な表現でじっくり近づく方が合っているのかもしれない。

シマケンとりんの恋模様は一応の決着か

今回で、シマケンとりんの恋模様には一応の決着がついたのではないかと思う。

もちろん、まだ正式に付き合うとか結婚するとか、そういう話ではない。

虎太郎にも今後チャンスがあるのかもしれない。

横沢もまだ絡んでくるのかもしれない。

それでも、りんの気持ちはかなりシマケンに向いているように見えた。

紙とんび。

手紙。

いとしげ。

日本海。

環と三人で過ごす時間。

これらが積み重なって、シマケンの「いとおしい」が届いた。

ようやく、ここまで来たのだと思う。

次週は感染症との戦いになりそうで楽しみ

次週の予告では、ついに感染症との戦いのような雰囲気があった。

個人的には、そちらがかなり楽しみである。

りんの恋模様も一応の区切りがついたように見える。

直美の派出看護はまだ課題だらけである。

りんも看護に戻るかどうか、まだ揺れている。

ここで感染症の問題が来るなら、看護の物語として大きく動くはずである。

恋愛よりも、看護や医療の現場で二人がどう動くのか。

次週はそこに期待したい。

まとめ

第90回は、シマケンの「いとおしい」がりんに届き、二人の恋模様に一応の答えが出たように見える回だった。

横沢の直球の求婚はりんに響かなかったが、シマケンの遠回しな言葉はりんの心に届いた。りんが涙を流し「いとおしい」とつぶやいたことで、気持ちはかなりシマケンに向いているように見えた。

一方で、直美が派出看護の苦戦をりんに相談できなかったことは少し気になる。何のために新潟まで来たのかという疑問も残った。

次週は感染症との戦いが描かれそうで、看護や医療の話に大きく戻っていくことを期待したい。恋模様が一段落した分、りんと直美がそれぞれの場所でどう看護と向き合うのかを見守りたい。

『風、薫る』感想まとめはこちら

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