朝ドラ『風、薫る』第89回感想・ネタバレ|恵風看護婦会はりん頼みになるのか。派出看護の理想と現実

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2026年7月30日放送の『風、薫る』第89回は、直美(上坂樹里)の恵風看護婦会が思ったようには軌道に乗らず、りん(見上愛)の存在が改めて大きく見えてきた回だった。

直美は派出看護をちゃんとした職業にしたい。

誰かの善意に頼るチャリティーではなく、看護婦の仕事として定着させたい。

その考えはとても大事だと思う。

ただ、利用者は増えない。

裕福な人からも依頼は来ない。

貧しい人たちは、看護を受けるという発想自体がまだない。

そこで浮かび上がってくるのが、りんの「心に触れる看護」だった。

でも、ここで少し気になった。

派出看護は、直美が自分の力で軌道に乗せる話だと思っていた。

それが結局、りんの復活にかかっていくのだろうか。

前回の記事はこちらです。

朝ドラ『風、薫る』第88回感想・ネタバレ|恵風看護婦会、初仕事でつまずく。りんには横沢から突然の求婚
昨日発生した熊本県熊本地方を震源とする地震により、被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。被災された皆様のご無事と、一日も早く平穏な生活が戻りますことを、心よりお祈り申し上げます。それでは、ここからは通常通り、朝ドラ『風、薫る』第8...

第89回のポイント

  • 環(英茉)と直美は、それぞれりんからの手紙を読んでいる。
  • 直美宛ての手紙には、りんが新聞記者から結婚を申し込まれたことが書かれていた。
  • シマケン(佐野晶哉)が環へのお土産を持って訪ねてくる。
  • 直美はシマケンに、ぐずぐずしているとりんを横から持っていかれるとはっぱをかける。
  • しのぶ(木越明)は、町医者に引き札を置かせてもらったが、患者の紹介はなかったと報告する。
  • しのぶは、取り消しになった派出看護の給金を受け取らないと言う。
  • 直美は、善意に頼るのではなく、派出看護をちゃんとした職業にしたいと語る。
  • 直美は、家の中に他人を入れるには信用が必要だと気づく。
  • 新潟では、女学生の常(河村ここあ)が体調を崩す。
  • りんはすばやく対応するが、脈を測る時に手が震える。
  • りんは、常を患者ではなく家族だと思うことで、何とか脈を測る。
  • 黒川(平埜生成)は常を風邪と診断し、りんが変わらず看護できることに安心する。
  • 黒川はりんに、看護の基本を紙にまとめてほしいと頼む。
  • 直美は小川(甲斐翔真)に、恵風看護婦会が広まらない悩みを話す。
  • 小川は、どうすればいいかを考える援軍を呼ぶと答える。
  • 直美は、りんのことを思い浮かべているようだ。
  • りんは新潟で「看護のいろは」を書き始める。

個人的に印象に残ったこと

今回は、環と直美が、それぞれ自分に宛てられたりんからの手紙を読んでいる場面から始まった。

直美宛ての手紙には、どうやら新聞記者から結婚を申し込まれたことが書いてあったらしい。

直美は思わず大きな声を出して驚く。

その様子を見て、美津(水野美紀)が声をかける。

直美は、新聞記者の取材を受けたとだけ報告する。

すると美津は、新聞記事になるのかと勘違いする。

このあたりのやり取りは少し可笑しかった。

りんの突然の求婚話は、東京の直美にもかなり衝撃だったのだろう。

そこへ、シマケンが訪ねてくる。

シマケンは環にお土産を持ってきた。

環がそのお土産を美津に見せに行き、席を外したところで、直美はシマケンと話をする。

直美は、シマケンにちゃんとりんに手紙を書いているのかと問い詰める。

シマケンは、この間も書いたばかりだと言う。

その内容は、新潟の「いとしげ」という言葉についてだった。

シマケンは長々と説明するが、直美は途中で「ああ、もういい、もう分かりました」と話を遮り、ため息をつく。

直美は、シマケンにかなりやきもきしている。

そして言う。

「グズグズしていると、横からサーッて持っていかれちゃうよ。」

りんからの手紙には、いけ好かない新聞記者と親しくなって、結婚を申し込まれたと書かれていたという。

それを聞いて、シマケンは大きな声で驚く。

すぐに、りんは断ったみたいだけどと聞いて安堵する。

シマケンは分かりやすい。

ただ、自分からはなかなか動かない。

直美は環に、「よかったね、シマケンおじさんいいもの買ってきてくださって」と言う。

そしてシマケンに聞こえるように、

「本当にただの親切なおじさんになっちゃうかもね。」

と続ける。

ただの親切なおじさん。

シマケンは、その言葉に引っかかる。

直美は、やっぱりりんとくっつくならシマケンがいいのだろう。

以前も、シマケンが書き上げた渾身の小説「浮世の翼」をりんに一番に読ませるために、シマケンを団子屋で待ち伏せさせ、りんには団子を買ってきてほしいとアシストしていた。

今回も、手紙を書いているのか、ぐずぐずしていると持っていかれると背中を押している。

一方で、虎太郎はどうなのだろう。

虎太郎が医薬品を特別に安く用意してくれると言った時、直美はりんに「虎太郎さん、お元気そうだ」と伝えるようなことを言っていた。

その後、りんへの手紙に虎太郎のことを書いた様子はない。

シマケンにはかなり肩入れしている。

でも、虎太郎にはあまりアシストしない。

ここは少しアンフェアに見える。

シマケンは私欲がないように見えて、虎太郎は私欲で頑張っているように見えるのかもしれない。

ただ、本当にそうなのだろうか。

シマケンは直美に今までもアシストしてもらっている。

それなら、直美のためにチラシを用意するのは、ある意味でお礼でもある。

逆に虎太郎は、直美とはそこまで関係が深くない。

それでも、りんがお世話になっている人だからという理由で、医薬品を安く用意しようとしてくれた。

虎太郎が部下を持つほど出世したとはいえ、値引きの権限をどこまで持っているのかは分からない。

上司を説得しなければならないかもしれない。

勝手に値引きするなら、処分覚悟かもしれない。

それでも動こうとしてくれている。

個人的には、直美は少しシマケンに肩入れしすぎているように見えてしまう。

一方、恵風看護婦会の事務所では、しのぶが直美に報告している。

町医者はどこも引き札を置かせてくれた。

しかし、患者の紹介はなかった。

明日はもう少し遠方へ足を延ばしてみようかと思っている。

しのぶは、看護だけがしたい人なのかと思っていたが、営業面でも頑張っている。

最初の依頼が自分のせいで取り消しになったことに、責任を感じているのかもしれない。

直美は、しのぶにこの前の派出看護の給金を払おうとする。

しかししのぶは「要りません」と突き返す。

一日で断られたのに給金を払っていては、お金がどんどん減っていく。

しのぶはそう心配する。

でも直美は、誰かの善意に頼っていてはチャリティーになってしまうと言う。

派出看護を、ちゃんとした職業にしたい。

この直美の考えは、とても大事だと思う。

看護婦の仕事に対価が払われる。

それは、看護を専門職として定着させるために必要なことだ。

ただし、しのぶの心配も分かる。

依頼が取れない。

初依頼も取り消し。

その状態で給金だけが出ていけば、文が遺したお金はどんどん減っていく。

理想と経営の現実が、早くもぶつかっている。

しのぶは、お金持ちの患者さんも来ないと成り立たないと心配する。

直美は、家の中に他人を入れるのだから信用が必要だと気づく。

ここはとても大事だった。

派出看護は、病院で患者を待つ仕事ではない。

患者の家に入る仕事である。

それは、かなり高い信用がなければ成り立たない。

見ず知らずの看護婦を家に入れる。

しかも病人のそばに置く。

裕福な家ほど、信用のない相手を簡単には入れないだろう。

貧しい家は、そもそも看護にお金を払う発想がない。

直美としのぶは、そろって「うーん」と悩む。

しのぶは、一度お休みにすることを提案する。

そして、りんがいてくれたらと口にする。

りんの家柄だけではなく、患者さんとの近さ。

しのぶがそう言いかけると、直美は「心に触れる看護ができる」と言い直す。

しのぶは、こうなったらりんに戻ってきてもらうしかないと考えているようである。

でも直美は、自分がりんに看護婦を辞めろと言ったことを気にしている。

これは当然だと思う。

直美は、りんを守るために看護婦を辞めろと言った。

その直美が、今度は自分の派出看護会のためにりんを呼び戻す。

それは簡単には言えない。

しのぶは、「会って話してみなきゃ分からない」と笑う。

りんだって、会いに行ったらきっと喜ぶ。

そう言って、二人は給金を突き返し合う。

しのぶは明るいが、直美の中には迷いがある。

直美は派出看護を職業にしたいのか。

それとも、貧しい人を救いたいのか。

もちろん両方なのだろう。

でも、優先順位がどちらなのかは、少し気になってきた。

丸山(若林時英)の店「田之上屋」では、シマケンが団子を食べている。

テーブルの上には、四羽の紙とんび。

直美はりんに手紙を書いている。

接見室での結婚申し込みについて笑ったという話。

そして、派出看護会の話を書こうとする。

「派出看護会も順調で」

そう嘘を書こうとしたところで、直美の手が止まる。

この場面は良かった。

直美は、りんに心配をかけたくないのだろう。

順調だと書きたい。

でも実際は順調ではない。

嘘を書こうとして、止まる。

直美は昔、嘘をつかないと生きていけなかった人である。

でも今は、りんに嘘を書けない。

そこに直美の変化も感じた。

新潟の寮では、りんが女学生たちに英語を教えている。

しかし、常が体調不良になる。

りんはすばやく駆け寄り、処置を始める。

りんの部屋に布団を敷くよう久(近藤華)に指示し、万が一うつる病気の場合もあるから隔離したいと説明する。

先生は大丈夫なのかと心配する生徒たちに、りんは「私は、うつらないように対処できるので大丈夫です」と答える。

ここは、りんの看護婦としての知識が自然に出ていた。

舎監でありながら、非常時には一気に看護婦になる。

常に問診すると、お腹が痛いと答える。

りんは、お通じの確認をする。

恥ずかしがらずに教えてくださいとお願いする。

久には、おけに水と手拭いも用意するように指示する。

ここまでは手際が良かった。

そして、りんは常の脈を測ろうとする。

常の手首に触れる。

その瞬間、りんの手が震える。

山本の時のことが、まだ残っている。

りんはもう一度やり直し、何とか脈を測ることに成功する。

これは一つの前進だった。

完全に乗り越えたわけではない。

でも、脈を測れた。

患者に触れることができた。

ただ、りん自身は、それを簡単には受け止めない。

往診に来た黒川は、胸の音も悪くないし、風邪だと診断する。

腹痛を伴う流行性の感冒が流行っているらしい。

ただの風邪でよかったと、りんは安堵する。

水を持ってきた久が入室を許可され、水を黒川に渡す。

りんは常を看護する。

黒川は往診を終えて帰ろうとする。

りんは、他に往診を頼める医者を知らず、黒川を頼ってしまったことを謝る。

黒川は構わないと言う。

そして、りんが変わらず看護できることが分かって安心している様子である。

しかし、りんは、それはまだ分からないと答える。

患者ではなく、娘、家族と思い込むようにした。

だから、どんな患者さんでも対応できるかと言われると分からない。

りんは看護婦取締の話を断ろうとする。

黒川は、その話はまだ、と結論を先送りにする。

黒川は粘る。

無理に引き受けさせようとはしないが、完全に諦めてもいない。

そして一つのお願いをする。

看護の基本になるようなことを、紙にまとめてほしい。

新潟は東京以上に、看病婦として働く人に対する目が厳しいらしい。

看病婦を集めるのも大変だという。

せっかく来てくれた人たちに、少しでも看護の基本を教えたい。

もちろん謝礼は払うからお願いできないか。

黒川はそう頼む。

りんは、その願いについては承知する。

黒川がどれだけりんを評価し、必要としているのかが分かる。

黒川は、この地域の大きな病院の跡取りである。

それなのに、りんの頼みで気軽に往診へ来る。

さらに看護の基本をまとめてほしいと頼む。

りんの知識と経験を、本当に必要としているのだろう。

ただ、どうしてみんながここまでりんを必要とするのか、少し不思議にも思う。

東京では、直美が今日も外で恵風看護婦会のチラシを配っている。

そこに小川が現れる。

小川は、「ぜひ看護してほしいですが、あいにく、自分は頑丈にできていて」とはにかむ。

この人は相変わらず柔らかい。

二人は団子を食べながら話す。

直美は、貧しい人たちを看護したいのだけど、なかなか広まらないと嘆く。

お金がなければ仕方ないと諦めるのが当たり前になっている人たちがいる。

看護すれば治るものもあるのに。

そう小川に説明する。

でも、裕福な人からも依頼が来ない。

直美は、自分の見通しの甘さに落ち込み、「作戦を練り直すべきなのか」と口にする。

その「作戦」という言葉に、小川が反応する。

「男前ですね……。」

婦人の口から、作戦を練り直すという言葉を聞いたことがなかったからだという。

直美は笑みをこぼし、小川と話していると何だか肩の力が抜けますと言う。

小川は、抜けてしまっていいんですかと心配する。

直美は、駄目ですねと答える。

小川の前では、直美は少し気を緩められる。

何も事情を背負わせずに話せる相手なのだろう。

直美は、どうすればいいと思うかと小川に聞く。

小川は、自分なら、どうすればいいかを考える援軍を呼ぶと答える。

直美は「やはり、援軍ですか」と、誰かを思う表情を見せる。

おそらく、りんのことだろう。

ここで少し気になった。

しのぶが言っていたことが、小川の「作戦」や「援軍」という言葉に置き換わり、直美の中で納得されていく。

でも、援軍が来れば本当に解決するのだろうか。

恵風看護婦会の課題は、かなり具体的である。

信用がない。

業務内容が伝わっていない。

料金体系が広まっていない。

貧しい人は看護を受ける発想がない。

裕福な人は知らない会を家に入れたがらない。

この問題は、りんが来れば全部解決するのだろうか。

帝都医大病院時代には、りんの「心に触れる看護」が華族や有力政治家に口コミで広がったことがあった。

その再現を狙うのだろうか。

最終的に、看護なのか奉仕なのか曖昧な境界線の中で、りんの頑張りで口コミを広めるしかないのだろうか。

もっと、直美としのぶだけでもやれることはあるように思う。

万策尽きたなら仕方ない。

でも、まだそこまでやり切ったようには見えない。

新潟のりんは、自室で「看護のいろは」と紙に書き始める。

ここで今回の放送は終わった。

りんはまだ看護婦に戻ったわけではない。

しかし、看護から完全に離れているわけでもない。

看護の基本を言葉にする。

それは、りん自身が看護と向き合い直す作業にもなりそうだ。

直美はシマケンに肩入れしすぎていないか

直美は、りんとシマケンをくっつけたいように見える。

シマケンには手紙を書いているのか確認し、横から持っていかれると背中を押す。

「ただの親切なおじさん」になってしまうとまで言う。

一方で、虎太郎については、そこまでアシストしている様子がない。

虎太郎も直美に協力してくれている。

りんへの好意があるにせよ、医薬品の値引きを手配するのは簡単なことではないはずだ。

直美がシマケンに肩入れする理由は分かる。

ただ、虎太郎が少し気の毒にも見える。

りんの恋模様に直美がどこまで介入するのかは、少し気になる。

しのぶは給金を受け取るべきだと思う

しのぶは、最初の依頼が取り消しになったから給金はいらないと言った。

責任を感じているのだろう。

でも、個人的には受け取るべきだと思う。

少しでも働いたのであれば、労働の対価は支払われるべきである。

直美が言うように、善意に頼っていてはチャリティーになってしまう。

派出看護を職業にしたいなら、なおさら給金は大事だ。

最初の依頼がうまくいかなかったのは、しのぶだけの責任ではない。

看護と家事の境界を事前に示せなかった恵風看護婦会側全体の課題でもある。

起業時に満点で始めるのは難しい。

トライアンドエラーの繰り返しで成長していくしかない。

だからこそ、労働の対価はきちんと払うべきだと思う。

「心に触れる看護」はまた境界線を曖昧にしないか

しのぶは、りんがいてくれたらと言った。

直美は、それを「心に触れる看護ができる」と言い直した。

ただ、この言葉には少し不安もある。

心に触れる看護。

とても美しい言葉である。

でも、それはまた、看護と奉仕の境界線を飛び越えていく可能性もある。

患者の心に寄り添うことは大事だ。

しかし、それが何でも引き受けることになれば、看護婦の仕事はどこまでも広がってしまう。

恵風看護婦会は、派出看護を職業にしたいはずである。

だとすれば、心に触れる看護と、職業としての境界線をどう両立させるのかが大事になると思う。

それは、バーンズ先生が教えた看護なのだろうか。

このあたりは、今後も気になる。

りんは少しずつ看護に戻り始めている

常が倒れた時、りんは手際よく動いた。

隔離の判断。

問診。

必要なものの指示。

脈の確認。

看護婦としての知識は、確かに残っている。

ただ、手は震えた。

りんはそれを、相手を家族だと思うことで乗り越えた。

これは一歩前進だが、完全な復活ではない。

りん自身も、それを分かっている。

どんな患者でも対応できるかはまだ分からない。

それでも、黒川の「看護の基本をまとめてほしい」という頼みを引き受けたことで、りんは少しずつ看護と向き合い直すことになるのだろう。

小川の前で直美は肩の力を抜ける

小川は、直美にとってかなり貴重な存在になっている。

小川の前では、直美が少し肩の力を抜ける。

文のこと、派出看護のこと、責任の重さ。

直美はずっと気を張っている。

その中で、小川は直美を責めない。

大げさに持ち上げすぎもしない。

ただ話を聞いて、少し違う言葉をくれる。

「作戦」「援軍」という言葉で、直美の悩みを別の角度から見せてくれた。

これが恋愛になるのかはまだ分からない。

でも、直美にとって気楽に話せる相手であることは確かだと思う。

結局すべてはりんの復活にかかっているのか

派出看護は、直美の頑張りで軌道に乗せるのだと思っていた。

でも今回、しのぶも小川も、りんの必要性を示すような流れになってきた。

りんの心に触れる看護。

りんの患者との近さ。

りんの評判。

確かにそれは大きな力になるだろう。

ただ、結局すべてがりんの復活にかかっているのだとしたら、直美の挑戦は少し弱く見えてしまう。

直美は派出看護を職業として定着させたいのか。

それとも貧しい人を救いたいのか。

もちろん両方なのだろうが、今は少し軸が揺れているようにも見える。

りんを呼ぶ前に、直美としのぶだけで見直せることもあるはずだ。

業務範囲。

料金。

説明の仕方。

信用の作り方。

町医者との連携。

そこを整理したうえで、りんの力を借りるなら分かる。

しかし、いきなり「援軍」としてりんに頼る流れになるなら、少し気になってしまう。

まとめ

第89回は、恵風看護婦会が思うように広がらず、直美が早くも壁にぶつかる回だった。

派出看護を職業として定着させたい直美の考えは大事だと思う。ただ、信用がない、業務内容が伝わっていない、裕福な人からも貧しい人からも依頼が来ないという現実は重い。

一方で、りんは新潟で常を看護し、少しずつ看護に戻り始めている。黒川に頼まれた「看護のいろは」を書くことは、りん自身が看護と向き合い直すきっかけにもなりそうだ。

ただ、派出看護が結局りん頼みになるのなら、少し気になる。直美には、りんの力を借りる前に、恵風看護婦会として整理できることをもう少しやってほしいとも思う回だった。

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