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2026年2月25日放送『どんど晴れ』第111回。
遠野での和解を経て、加賀美屋は次の段階へと進む。
柾樹の収益シミュレーションは環を納得させ、ついに夏美が若女将として正式に認められることに。一方で、銀行から融資を断られ続ける伸一の焦りは募るばかり。
結納を目前に控えた加賀美屋で、承認と不安が静かに交錯していた。
※この回は、前日の展開を踏まえて見ると、より重みが増します。
👇 前回(第110回)の感想はこちら

数字が示した未来 ― 環の決断と若女将承認
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柾樹(内田朝陽)が作成した収益シミュレーション資料を見つめ、何かを確信する環(宮本信子)。
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環と久則(鈴木正幸)が、夏美(比嘉愛未)と柾樹の結納について話し合う。
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久則は、結婚を世話することは柾樹を跡取りと認めることになるが、伸一(東幹久)の立場はどうなるのかと懸念を示す。
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環は、恵美子(雛形あきこ)には女将の仕事は難しく、夏美に若女将になってもらいたいと考えている。
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伸一の処遇に悩みつつも、結婚式だけは早く行うべきだと判断。
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カツノ(草笛光子)も何があっても二人の結婚式を見たいはずだという思いが語られる。
個人的感想
まず、収益シミュレーション。
視聴者にはグラフだけ。
だが資料の枚数は多い。
つまり、物語上は
“ちゃんと作り込まれた改革案”
という前提。
環がそれを見て確信した。
これは大きい。
感情ではなく、数字で納得した。
つまり、柾樹は“理屈”では合格点を取った。
そして結納の話。
これは単なる儀式ではない。
後継指名と同義。
久則の不安は当然。
伸一はこれまで、
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家に残り
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組合と関係を維持し
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現場を支えてきた
それを飛び越えて、
柾樹が後継と認められる。
伸一の心理は複雑だろう。
環の発言も現実的。
「恵美子には無理」
本人が女将をやりたがっていないのだから仕方がない。
若女将は夏美。
つまり、
跡取りレースはほぼ決着。
カツノが倒れたことも影響している。
結婚式を急ぐのは、
承認の象徴を見せたいから。
環とカツノの確執もあったはずだが、
今は優先順位が変わった。
家の未来 > 過去の確執。
◆ 結納=後継宣言
この世界では、
結婚は個人の問題ではない。
家の承認。
若女将に据える=後継決定。
ここで環は、
事実上の決断を下した。
◆ 環が“数字”で納得した意味
環は感情型に見えるが、
実は合理的。
柾樹の改革が
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理念だけでなく
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数字で裏付けられている
ことを確認した。
これは大女将カツノとは違うタイプの経営観。
◆ 伸一の孤立が深まる構図
構図はこう。
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柾樹:改革+結婚で承認
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夏美:若女将確定路線
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浩司:賛同
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久則:調整
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環:決断
伸一だけが取り残される。
だが物語的には、
伸一は“対立の最後の砦”。
彼が折れるか、
あるいは別の役割を与えられるか。
◆ カツノの余命という圧力
結婚式を急ぐ理由は一つ。
「間に合ううちに」
これは物語に時間制限を与える装置。
急がせる。
決断を。
横浜の大慌て ― 朝倉家、結納準備で大騒動
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横浜の朝倉家に夏美から電話が入る。
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電話に出た房子(森昌子)は、結納の話を聞かされ動揺する。
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接客中の啓吾(大杉漣)に慌てて結納の件を伝える房子。
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柾樹と加賀美屋の女将夫婦が一緒に来ると知り、準備に不安を抱く房子。
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啓吾は慌てる房子を落ち着かせようとする。
個人的感想
久々の横浜。
空気が軽い。
遠野や加賀美屋の“重み”とは対照的。
房子のパニック。
接客中でも構わず報告。
普通なら「今じゃなくても」と思うが、
結納。
娘の結婚。
しかも相手は老舗旅館の家。
焦るのも無理はない。
啓吾は相変わらず冷静。
この夫婦のバランスは安定している。
智也の部活エピソードも地味にリアル。
受験まで一年切っているのに部活優先。
家庭は平常運転。
この「普通さ」が逆に安心する。
◆ 横浜パートの役割
物語的には緊張緩和。
でもそれだけじゃない。
加賀美屋が「家の論理」で動いているのに対し、
朝倉家は「普通の家庭」。
結納を
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家の存続
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後継承認
として扱う加賀美屋と、
-
娘の人生の節目
として受け取る朝倉家。
この温度差が面白い。
◆ 啓吾の安定感
啓吾はブレない。
焦らない。
朝倉家の重心。
対照的に加賀美屋は常に揺れている。
この対比が美しい。
笑顔という才能 ― 望月との崩し将棋が示す女将像
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2週間後の加賀美屋。
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環は翌日の横浜行きのため、夜まで戻らない間の旅館のことを時江(あき竹城)に任せる。
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環は宿泊客への挨拶回りを行う。
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将棋のプロ・望月(真夏竜)が宿泊している牡丹の間を訪ねる。
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部屋では、夏美と望月が崩し将棋で勝負をしていた。
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夏美が三連勝するも、望月は「楽しい将棋だった」と満足げな様子を見せる。
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その光景を見た環は何かを感じ取る。
個人的感想
まず環の一言。
「気難しいお客様」
廊下で言うな、聞こえるぞ、とヒヤヒヤ。
でも戸を開けると、
気難しい顔の理由はただの真剣勝負。
そして勝負が終わると笑顔。
望月の心が柔らいでいる。
環はそこで確信したはず。
夏美には“人の心を開く力”がある。
崩し将棋が仲居の仕事なのか?
普通に考えれば業務外。
でも自分はこう解釈をしたい。
これは単なる遊びではなく、
夏美流の接客。
柾樹が経営構造を改革するなら、
夏美は“働き方”を改革している。
俊江は過労で亡くなった。
カツノも旅館の仕事に人生を捧げた。
その延長線上にある女将像に対して、
夏美は違うモデルを提示している。
「楽しくやる」
「人と向き合う」
「勝ち負けよりも時間を共有する」
これは仕事を壊すのではなく、
仕事の意味を再定義している。
◆ 崩し将棋の象徴性
将棋のプロが、
崩し将棋で三連敗。
本気の勝負ではなく、
心をほぐす時間。
加賀美屋が今必要としているのもこれ。
正論で詰めるのではなく、
崩してほぐす。
◆ 環の確信
環は数字で柾樹を認めた。
今度は人間力で夏美を認めた。
後継者夫婦としての両輪。
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理論:柾樹
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感情:夏美
このバランスが見えた瞬間。
◆ 女将の再定義
従来の女将像
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激務
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自己犠牲
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家族より旅館
夏美モデル
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楽しむ
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共有する
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心を開かせる
これは俊江やカツノへのアンチテーゼ。
過去の悲劇を繰り返さないための未来型女将。
病床での継承 ― カツノの承認と空の玉手箱
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環が病床のカツノ(草笛光子)を見舞う。
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明日、夏美の実家へ結納の挨拶に行くことを報告。
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本来は自分が行くべきだが体調不良のため行けないと、環に代役を頼むカツノ。
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環は切り出し、夏美が若女将になることに異存はないと明言する。
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カツノは「よく言ってくれた」と感謝を伝える。
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夏美の天性の笑顔こそが最大のおもてなしであり、加賀美屋にとって喜ばしい存在だと語る。
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環は「女将である自分と夏美で加賀美屋を支える」と宣言。
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そして“空の玉手箱”の意味を教えてほしいと問うが、カツノは「あなたなら見つけられる」と答えを明かさない。
個人的感想
ついに正式承認。
しかも決め手は「技量」ではない。
笑顔。
天性。
人の心を開く力。
これはかなり大きい。
仲居としての完成度ではなく、
“資質”で選ばれた。
これからの女将採用基準が変わった。
技量より笑顔。
極端に言えばそう。
ただ、これは技量軽視ではない。
環が技量担当、
夏美が人間力担当。
役割分担型の女将体制。
これは俊江やカツノの
“全部背負う女将像”とは違う。
そして空の玉手箱。
答えを明言しない。
ここが重要。
もし正解があるなら教えるはず。
教えない=固定解はない。
女将の数だけ答えがあるのだと思う。
◆ 若女将承認の本質
ここで語られたのは
経営能力でも
伝統継承でもなく
“人の心を開かせる力”。
旅館の本質は
設備でも料理でもなく、
人と人。
加賀美屋が生き残る道はそこだと
カツノも環も気づいた。
◆ 女将像のアップデート
従来型:
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激務
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自己犠牲
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完璧主義
新型:
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役割分担
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笑顔
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心理的安心感
これは加賀美屋の進化。
◆ 空の玉手箱の意味
空であること自体が答え。
中身は入っていない。
入れるのは自分。
つまり、
女将とは完成形ではない。
自分で意味を作る役割。
だからカツノは言わない。
「あなたなら見つけられる」
これは信頼。
同時に試練。
揺れる後継レース ― 融資拒否と伸一の焦燥・ぎっくり腰が運ぶ波乱 ― 伸一、横浜へ
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板場では浩司(蟹江一平)を中心に活気ある雰囲気。生きのいいヒラマサを前に和気あいあいと働く姿が描かれる。
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久則も板場に加わろうとする。
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母屋では恵美子が料理をしており、伸一が帰宅。
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伸一は銀行から再び融資を断られてきたと告げる。
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恵美子は柾樹に相談してみたらと提案するが、伸一は柾樹を信用していない。
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自分は環の息子だから、いざとなれば守ってくれるはずだと語る伸一。
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ぎっくり腰になった久則が浩司と柾樹に運ばれてくる。
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明日の結納に久則が行けなくなり、代わりに伸一が横浜へ行くことに。
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「さてさて、どうなりますことやら」とナレーションで締めくくられる。
個人的感想
まず板場。
完全に空気が変わった。
篠田不在。
パワハラの圧が消え、
活気と笑いがある。
経費削減だけでなく、
心理的安全性も改善されたように見える。
問題は味。
ここが描かれるかどうかが今後の鍵。
そして伸一。
銀行に断られ続けている。
ここ、かなりリアル。
融資は「夢」では通らない。
事業計画・返済計画・担保・将来収益予測。
伸一はそれを提示できているのか?
さらに重要なのは、
ホテルなのか旅館なのか。
以前から伸一は高級リゾート「ホテル」に建て替えると言っていた、しかし今日の放送では、高級リゾートのような「旅館」に建て替えると言った。
ホテルに建て替えるなら板前や仲居はどうなるのかと心配していたが、建て替えるのも旅館であるなら雇用は守られるかもしれない。
「ホテル」と「旅館」では
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ビジネスモデル
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客単価
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必要人材
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ブランド戦略
全部違うはず。
もしホテル転換なら、
従業員構造も変わる。
旅館型高級化なら内部進化。
ここは物語上の重要ポイント。
そして伸一の最大の弱点。
自分は環の息子だから守られる
これは経営論ではない。
血縁論。
柾樹は数字と構造で戦っている。
伸一は立場で戦っている。
この差は大きい。
伸一は加賀美屋を守ってきた。
そこは事実。
だから単なる悪役ではない。
だからこそ不憫。
そして久則のぎっくり腰。
コメディかと思いきや、
物語的には装置。
伸一を横浜へ送り出すための。
◆ 板場の変化=柾樹改革の成果
数字だけでなく空気も変わった。
これは改革が“現場レベル”に浸透し始めた証拠。
◆ 伸一の敗因は「構想の提示不足」
高級リゾート構想は
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ビジョンはある
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でも裏付けがない
模型と夢では銀行は動かない。
柾樹はレポートを作成し見せた。
伸一は?
ここが勝敗を分けている。
◆ 血縁 vs 実力
伸一は「環の息子」。
柾樹は「改革の実行者」。
物語は明らかに実力主義に傾いている。
だが、
伸一が完全敗北するとは思えない。
横浜結納。
ここで何かが起きる可能性。
◆ 伸一のチャンス
伸一がもし
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柔らかく
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誠実に
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夏美の家族に向き合う
ことができれば、
評価は変わる。
ここが分岐点。
まとめ
第111回は、物語が“確定”と“保留”を同時に描いた回だった。
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夏美は若女将として正式承認。
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環も数字で柾樹を認めた。
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カツノも感謝を示した。
加賀美屋の未来は一歩前進したように見える。
しかしその裏で、
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伸一は融資に失敗し、
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自らの立場にすがり、
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取り残されつつある。
そして久則のぎっくり腰。
偶然のようで必然。
横浜の結納に伸一が向かう。
ここで何が起こるのか。
承認は終わった。
だが、後継レースはまだ終わっていない。
さてさて、どうなりますことやら――。
『どんど晴れ』感想まとめはこちら
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