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2026年4月11日に放送された『どんど晴れ』第150回。
第150回は、横浜で父のそばにいたい娘としての夏美と、盛岡で加賀美屋を支える若女将としての夏美が、ついに一つの決断へ向かう回だった。啓吾は倒れた体でなお「お前は若女将」と書き、房子も智也もまた、夏美を朝倉家に引き留めるのではなく、加賀美屋へ送り返す。その一方、盛岡では秋山たちが事業再生計画書を持ち込み、ついに加賀美屋の経営権を完全に奪う寸前まで追い込んでいた。しかも秋山は半年前から加賀美屋株の3%を取得していたという新事実まで明かし、状況はさらに絶望的になる。だが、そんなギリギリの局面で夏美が戻ってきた。そして環には、ついに座敷童の影が見える。今回は、最終週を前にして、危機と希望の両方が一気に動き出した大きな転換回だったと思う。
※この回は、前日の展開を踏まえて見ると、より重みが増します。
👇 前回(第149回)の感想はこちら

- 「お前は若女将」と突き放す啓吾――朝倉家が夏美を加賀美屋へ送り返した場面
- 個人的感想
- この場面で大きいのは、朝倉家が“夏美を守る家族”ではなく“夏美を送り出す家族”になったことだと思う
- 啓吾の「お前は若女将」は、父として甘やかさない言葉であると同時に、夏美の立場を誰より認めている言葉でもある
- 房子が送り出せるのは、啓吾の気持ちを分かっているからでもあるんだろうなと思う
- 智也が「今度は自分が支える」と言うことで、朝倉家にも“世代交代”のようなものが起きている
- 「自分を必要としている人たちのために頑張って」は、少し残酷だけど、夏美に選ばせないための言葉でもある
- 「笑顔があれば何だってできる」は励ましとしては強いけど、少し危うさもある
- 啓吾に会わずに帰るのは、冷たさではなく“決意を保つための切断”だったんだと思う
- “娘として残りたい夏美”を、家族があえて若女将として送り出す場面としてかなり重要だった
- 個人的感想
- 夏美の帰還、秋山の“53%”、そして環にも見えた座敷童――一週間の猶予が生まれた場面
- 個人的感想
- この場面で大きいのは、ついに“秋山側が勝ち切る手札”を全部テーブルに出してきたことだと思う
- 半年前からの3%という事実は、秋山の怖さが“用意周到さ”にあると改めて示している
- この3%がどこから来たのかはかなり重要で、ここが説明されないとやっぱり引っかかる
- 聡と西田の視線の交錯は、ここまでの話と少し別系統の伏線としてかなり気になる
- 夏美の帰還は、実務上の戦力増というより“環に最後の確信を与える帰還”として描かれているんだと思う
- 「たとえ秋山の手に渡っても、おもてなしの心は守る」は、経営権を失っても自分たちの矜持までは渡さないという宣言なんだろう
- アーサーが不満をぶつけたことで、やっぱりワイバーン内部の亀裂はかなりはっきりしてきた
- この場面は、“法務・経営・精神”の三つが一気に重なった終盤の山場だった
- 個人的感想
- 加賀美屋にオールスターが集結へ――最終週に向けて“外の縁”が一気につながり始めた場面
- 個人的感想
- この場面で大きいのは、“家族だけでは足りない”からこそ“外の縁”が総動員され始めたことだと思う
- 彩華と篠田の再登場は、“きれいな再会”というより“実務的に使える戦力の再回収”として見るとしっくりくる
- 篠田や彩華が戻ることには、加賀美屋側の“きれいごとでは済まない現実”もにじんでいる
- 「FIVE」で一気に広がるのはご都合主義っぽいけど、“加賀美屋のブランド力”を逆に示しているとも言える
- ジュンソ、愛子、横浜ホテル組と、支援ラインが複数に分かれているのも面白い
- 横浜ホテル側が動くのは、元彼・元部下という情だけではなく“ビジネスの筋”もあるのかもしれない
- 「岸本」という名前がここまで重なる以上、やっぱりこれは最終週の鍵になるんだと思う
- この場面は、“加賀美屋の反撃は家族の中からではなく、今までの縁が全部つながることで始まる”と示した場面としてかなり重要だった
- 個人的感想
- まとめ
「お前は若女将」と突き放す啓吾――朝倉家が夏美を加賀美屋へ送り返した場面
- 啓吾(大杉漣)は夏美(比嘉愛未)に「お前は若女将」と書き、すぐに戻れという意思を示す。
- 啓吾は、加賀美屋が大変な状況にあることを分かっている。
- 夏美は啓吾のそばにいたいと思っている。
- しかし房子(森昌子)は、啓吾が以前、夏美はどんなことがあっても乗り越えられると信じていると話していたことを伝え、啓吾の言う通り盛岡へ戻るよう勧める。
- 房子は、後のことは心配しなくていいと夏美に告げる。
- それでもまだ決意しきれない夏美に、智也(神木隆之介)は今度は自分が父さんと母さんを支えると言う。
- 房子と智也は、自分を必要としている人たちのために頑張ってと夏美を送り出す。
- 夏美は決意を固め、啓吾のことを二人に任せる。
- 房子と智也は、夏美の笑顔が好きだと伝え、その笑顔があれば何だってできると背中を押す。
- そして夏美は、啓吾に改めて挨拶することなく、一人で盛岡へ戻っていく。
個人的感想
過保護だった房子が、よく夏美を盛岡へ送り返したなと思った。ここはかなり意外だったし、それだけに重かった。しかも智也も中学3年生なのにかなりしっかりしていて、自分が中学3年生の時にここまでできただろうかと思ってしまう。智也はもう、ただの弟ではなく、この場面では朝倉家を支える側に立っていた。
房子と智也は「自分を必要としている人たちのために頑張って」と夏美を送り出した。でも、意地悪な見方をすれば、それは「今の自分たちは夏美を必要としていないから盛岡へ戻れ」とも読めてしまう。もちろん本心はそんな冷たいものではないだろうけど、言葉としては少しそういう響きもある。
実際、加賀美屋は買収騒動の真っ只中で大変だ。でも夏美の実家だって、啓吾という店の中心が倒れてしまっているわけで、状況としてはかなり危機的なはず。だとしたら、朝倉家はこれからどうするつもりなんだろうと思ってしまう。啓吾抜きで店を続けるのか、それとも一時的に休業するのか。そのへんは少し気になった。
それと、「夏美の笑顔があれば何だってできる」という言葉も、すごくいい言葉ではあるんだけど、少しだけ引っかかるところもあった。夏美の笑顔はたしかにこの物語の中でかなり大きな力を持っている。でもそこに万能感を持たせすぎると、夏美はいつもニコニコしていなければいけない、笑っていなければ価値がない、みたいに背負わされてしまう危うさもある気がする。そこは少しかわいそうでもある。
あと、夏美が盛岡へ帰る前に啓吾にもう一度顔を見せなかったのも印象的だった。普通なら、ひとこと声をかけてから帰ってもいいじゃないかと思う。でもたぶん、あそこで会ってしまったら決意が揺らいでしまうんだろうな。だからこそ、あえて顔を見せずに帰ったんだろうと思うことにした。
この場面で大きいのは、朝倉家が“夏美を守る家族”ではなく“夏美を送り出す家族”になったことだと思う
今までの朝倉家、とくに房子はかなり夏美を包み込む側だった。
でも今回は違う。
そばに置くんじゃなく、戻れと言う。
つまりここで朝倉家は、
夏美を引き留める家族
から
夏美の生き方を認めて送り出す家族
へ変わっている。
かなり大きい。
啓吾の「お前は若女将」は、父として甘やかさない言葉であると同時に、夏美の立場を誰より認めている言葉でもある
これはかなり重い。
ただ帰れと言うだけじゃない。
「お前は若女将」と書く。
つまり啓吾はここで、夏美を自分の娘としてだけでなく、
加賀美屋を背負う人間として認めている。
かなり厳しいけど、かなり大きな承認でもあると思う。
房子が送り出せるのは、啓吾の気持ちを分かっているからでもあるんだろうなと思う
房子自身は、本当はそばにいてほしい気持ちもあったはずだ。
でもそれでも送り出す。
それはたぶん、自分の気持ちより、啓吾が夏美に何を望んでいるのかを優先したからなんだろう。
つまりこの場面で房子は、
母としての情を抑えて、啓吾の思いを代弁する側に立っている。
かなりしんどい役回りだと思う。
智也が「今度は自分が支える」と言うことで、朝倉家にも“世代交代”のようなものが起きている
ここもかなり大きい。
今まで智也は、守られる子ども側の位置が強かった。
でも今回は違う。
自分が父さんと母さんを支えると言う。
つまりここで智也は、
朝倉家の中で初めて
支えられる側から
支える側へ動いている。
かなり成長を感じる場面だった。
「自分を必要としている人たちのために頑張って」は、少し残酷だけど、夏美に選ばせないための言葉でもある
たしかに字面だけ見ると、「こっちは何とかするから、そっちへ行け」とも読める。
でもたぶんこれは、夏美が迷い続けないために、あえてそう言っている面も大きいんだろうなと思う。
つまりここでは、
夏美に“どちらも大事だから決められない”状態のままいさせないために、
朝倉家の側があえて自分たちを後ろへ下げている。
かなり優しいけど、かなり苦い。
「笑顔があれば何だってできる」は励ましとしては強いけど、少し危うさもある
夏美の笑顔は、この作品の中で人をつなぎ、空気を変える力として描かれてきた。
だからこの言葉は自然でもある。
でも同時に、
夏美は笑っていなければならない
みたいな圧にもつながりかねない。
特に終盤の夏美は、いろんなものを背負わされているから、
そこに“笑顔で全部乗り越えろ”まで乗ると少しきつい。
励ましと負担が紙一重だ。
啓吾に会わずに帰るのは、冷たさではなく“決意を保つための切断”だったんだと思う
もし最後に顔を見て、手を握って、何か一言でも交わしたら、夏美は戻れなくなるかもしれない。
だから会わない。
かなりつらいけど、その方が帰れる。
つまりあれは、
感情を切り離すための行動
なんだろうなと思う。
かなり苦いけど、かなりリアルだ。
“娘として残りたい夏美”を、家族があえて若女将として送り出す場面としてかなり重要だった
夏美自身は残りたい。
でも啓吾も房子も智也も、それを許さない。
つまりこの場面は、
夏美の気持ちを尊重する場面ではなく、
夏美の役目を優先させる場面
かなり厳しい。
でもその厳しさの中に、朝倉家なりの信頼と愛情が全部入っている。
短いけどかなり重い、終盤らしい場面だったと思う。
夏美の帰還、秋山の“53%”、そして環にも見えた座敷童――一週間の猶予が生まれた場面
- 聡(渡邉邦門)が、イーハトーブに忘れていた佳奈(川村ゆきえ)の携帯電話を加賀美屋へ届けに来る。
- 聡は佳奈が疲れているのではないかと心配する。
- しかし佳奈は大丈夫だと言い、今は夏美がいないから、自分のような者でもしっかり頑張らないといけないと話す。
- その時、加賀美屋の玄関から客の声が聞こえ、佳奈は出迎えに向かう。
- 聡は帰ろうとするが、佳奈の様子が気になって玄関をのぞく。
- そこには秋山(石原良純)たちの姿があった。
- 聡は西田(池内万作)と目が合うと、すぐに顔を隠す。
- ユナ(ヨンア)が西田にどうしたのかと聞くと、西田は「どこかで会ったような気がする」と気にする。
- 秋山は環(宮本信子)と柾樹(内田朝陽)に、話し合った結論を確認しに来たと伝える。
- 違う場には伸一(東幹久)、久則(鈴木正幸)、浩司(蟹江一平)もおり、伸一は「これで加賀美屋は終わりだよ」とつぶやく。
- 恵美子(雛形あきこ)が、秋山たちが来ていることを知らせる。
- 西田は「事業再生計画書」を環と柾樹に提示する。
- その内容には、女将をはじめ残っている人員全員の合理化策が含まれており、今後は仲居も板前もワイバーン側で派遣することになると説明される。
- ユナは、建て替え工事も早急に進めることを説明する。
- 柾樹が「ちょっと待ってください」と止めに入る。
- しかし西田は、株主総会の決定に従えないのであれば辞めてもらうことになると告げる。
- 柾樹は、株主総会は半年以上株を保有していないと開けないはずだと反論する。
- すると秋山は、自分は半年前から加賀美屋の株を3%取得していると明かす。
- その事実に環と柾樹は驚く。
- 秋山は、自分はプロだからそのあたりに抜かりはないと語る。
- その頃、時江(あき竹城)、佳奈、中本(高橋元太郎)がどうしたらいいか悩んでいるところへ、夏美が戻ってくる。
- その瞬間、環には風鈴の音が聞こえ、障子の外に座敷童の影が見える。
- 夏美は話し合いの場へ現れ、秋山たちに今日は引き取ってほしいと頼む。
- そして夏美は、自分の思いを秋山にぶつける。
- 秋山が「自分たちから加賀美屋を取り戻せると思っているのか」と夏美に問いかけた瞬間、環は夏美を座敷童と見間違える。
- そこで環は、加賀美屋を取り戻してみせると宣言する。
- 環は、何があっても屈せず加賀美屋を守り抜くこと、たとえ秋山の手に渡ってもおもてなしの心だけは守り抜くつもりだと語る。
- 秋山は、そのおもてなしの心をぜひ見てみたいと言い、一週間後にすべての決着をつけようと提案する。
- 加賀美屋を後にする秋山たち。
- その時アーサーは秋山に対し、一週間の猶予を与えたことの不満をぶつける。
個人的感想
いやもう、この場面は情報量が多すぎる。いろんなことが一気に動き出して、見ているこっちもかなり忙しかった。
まず、聡が佳奈の携帯をわざわざ届けに来る。これはもう、かなり親しい関係になっているってことでいいんだろうな。どこに忘れたのかなんて、そこは野暮だから聞かないでおく。佳奈はずっと頑張ってきた人だから、こういう形で報われているのは素直によかったと思う。
ただ、その聡が妙なんだよな。西田と目が合った瞬間に、明らかに隠れるように顔を伏せた。そして西田の方も「どこかで会ったことがあるような気がする」と引っかかっている。お前は何者なんだ、聡。しかも、熱を出していた宿泊客の岸本様も聡と同じ岸本姓だ。これはさすがに何かつながっていると考えてしまう。
そして本題の事業再生計画書。西田が説明していた内容はかなりえげつない。人員整理、ワイバーン側からの仲居や板前の派遣、さらに早急な建て替え。要するに、加賀美屋という名前と器だけ残して、中身は完全に別物に作り変えるってことだろう。そりゃ柾樹が簡単に同意できるはずがない。
ここで柾樹は、株を半年以上持っていないと株主総会は開けないはずだと反論する。自分なりにかなり調べてきたんだろう。ところがそこで秋山からとんでもない事実が出てくる。なんと、秋山は半年前からすでに加賀美屋株の3%を取得していたという。いや、何だその事実は。
以前、カツノが自分の持株全部、つまり発行済株式の50%を伸一に譲ると言った時、環は「加賀美屋の株は全部身内が持っている」と言っていた。ということは、その時点で秋山が3%を持っていたなら、その説明はどうなるんだという話になる。しかも代表取締役の久則が知らない以上、譲渡制限付株式を秋山が取得することについて取締役会の承認があったとも思えない。自分はずっと、伸一が秋山に譲った株も、取締役会の承認が得られない以上、名義上はまだ伸一のままだと思って見てきた。
それなのに秋山は、もう自分たちが経営権を握ったと言わんばかりの態度だ。つまり秋山たちは、自分たちが議決権を行使できる状態にあると確信しているんだろう。しかも本人は「自分はプロだから抜かりはない」と言う。だったら、視聴者が疑問に思うようなところも全部クリアしているという前提で見ろということなんだろうな。
でも、やっぱり気になる。秋山にその3%を売ったのは誰なんだ。本家ではないだろうから、普通に考えれば分家の誰かなんだろう。夏美と柾樹の結婚式の時、弘道(でんでん)が「分家の自分たちも株主なんだから勝手に後継者を決められたら困る」と言っていたけど、あの時点で既に分家の誰かが秋山に株を譲っていたってことになる。もしくは、秋山自身が加賀美家の分家筋で、「身内」に含まれる立場だったりするのか。もしそうなら、誰かから買い取ったのではなく、もともと3%を持っていたという可能性も出てくる。
まあ、そのあたりはまだよく分からない。ただ整理すると、秋山は半年前から持っていた3%に加えて、伸一との譲渡契約をまとめた報酬分として5%を持っていることになる。つまり秋山個人で8%。そしてワイバーン本社が45%。合わせて53%。もしこの53%に本当に議決権があるなら、そりゃ過半数だし、加賀美屋側はかなり危ない。
そう考えると、柾樹は伸一の株が秋山に渡ったと分かった時点で、秋山の人物像や過去を掘るより、残り株の所在を押さえることを最優先すべきだったのかもしれない。残り株を集めようとしていれば、「伸一の分以外にも既に3%流れている」という異変にもっと早く気づけた可能性はある。柾樹は柾樹なりに必死で頑張っているんだろうけど、やっぱりこのへんは秋山との経験値の差を感じる。
そして、ついに環にも座敷童が見えてしまった。風鈴の音が鳴り、障子の外に影が見え、戻ってきた夏美を座敷童と見間違える。あれで環は腹をくくったんだろうな。「加賀美屋を取り戻してみせる」という決意自体はよく分かる。状況は厳しいけど、環の中では座敷童が見えたことで、まだ終わっていないという確信が持てたんだと思う。
ただ、そのあとに続けた「たとえ秋山の手に渡っても、おもてなしの心は守り抜く」は少し引っかかった。秋山の手に渡れば、今の従業員は人員整理でいなくなる。その時に、おもてなしの心をどこで守って、どこで発揮するつもりなんだろう。加賀美屋という場所を失っても、自分たちの矜持だけは失わない、という意味なのかもしれないけど、そこは少し抽象的だった。
そして最後。秋山が一週間の猶予を与えたことに、アーサーは明らかに納得していない。これはもう、秋山とアーサーはそのうち割れるだろうなと思う。もしそうなれば、秋山個人が持っている8%がかなり重要になってくる。最終的に、その8%がキャスティングボートを握ることになるんじゃないか。そういう見方をすると、この場面はかなり大きな山場だったと思う。
この場面で大きいのは、ついに“秋山側が勝ち切る手札”を全部テーブルに出してきたことだと思う
今までは、株を取った、従業員を揺さぶった、建て替えを迫った、という段階だった。
でも今回は違う。
計画書がある。
人員整理がある。
ワイバーン側から人を入れる。
そして株主総会も可能だと示す。
つまりここで初めて、
どうやって加賀美屋を完全に支配下へ置くのか
という完成図が見えた。
かなり決定的だった。
半年前からの3%という事実は、秋山の怖さが“用意周到さ”にあると改めて示している
これは本当に大きい。
伸一を取り込んだのも巧妙だった。
でもそれ以前に、もう半年前から株を押さえていた。
つまり秋山は、
目の前の隙に飛びつく人間ではなく、
かなり前から布石を打ってくる人間ということだ。
ここが本当に厄介だ。
この3%がどこから来たのかはかなり重要で、ここが説明されないとやっぱり引っかかる
譲渡制限株式の扱い、誰が売ったのか、承認の問題、名義の問題。
視聴者として一番気になるところだ。
しかもこの3%が本当に効力を持つなら、そこはなおさら雑に流せない。
だからこの場面は熱い一方で、
ここをどう整合的に説明するのか
という宿題もかなり大きいと思う。
聡と西田の視線の交錯は、ここまでの話と少し別系統の伏線としてかなり気になる
正直、ここもかなり気になる。
携帯を届けるだけの場面にしては、わざわざ西田に顔を見られそうになって隠れる、というのが意味深すぎる。
しかも岸本姓ともつながる。
これはほぼ何かある前提で見てしまう。
つまりこの場面では、
秋山・ワイバーンラインとは別に、
聡・岸本ライン
みたいなものも急に浮かび上がってきている。
かなり情報量が多い。
夏美の帰還は、実務上の戦力増というより“環に最後の確信を与える帰還”として描かれているんだと思う
夏美が戻ってきて、すぐに全部がひっくり返るわけじゃない。
株の状況も厳しいし、事業再生計画書も突きつけられている。
でも環は、夏美が現れた瞬間に風鈴を聞き、座敷童を見る。
つまりここでの夏美の帰還は、
戦力の回復というより、
環が“まだ終わらない”と信じる根拠の回復
として機能しているんだろうなと思う。
かなりどんど晴れらしい。
「たとえ秋山の手に渡っても、おもてなしの心は守る」は、経営権を失っても自分たちの矜持までは渡さないという宣言なんだろう
たしかにそのまま聞くと少し分かりにくい。
でもたぶんこれは、
建物や経営権や雇用形態がどう変わっても、
加賀美屋が加賀美屋だった理由までは渡さない
という宣言なんだと思う。
つまり環はここで、
勝ち負け以前に、
何をもって加賀美屋なのか
を定義し直しているのかもしれない。
かなり大事な言葉だった可能性がある。
アーサーが不満をぶつけたことで、やっぱりワイバーン内部の亀裂はかなりはっきりしてきた
ここはもうかなり明確だった。
アーサーは一週間待つ意味が分からない。
つまり彼は、早く押し切りたい。
でも秋山は待つ。
このズレはかなり大きい。
つまりワイバーン側も、
一枚岩ではなくなり始めている。
ここに秋山の8%が重なると、最後の局面でかなり効いてきそうだよなと思う。
この場面は、“法務・経営・精神”の三つが一気に重なった終盤の山場だった
- 3%と8%と53%という株の話
- 事業再生計画という経営の話
- 座敷童と風鈴、おもてなしの心という精神の話
この三つが一気に同じ場面に入ってきている。
かなり情報量が多いし、少しごちゃついても見える。
でも終盤の山場としてはかなり盛り上がる場面だった。
ここから一週間。
この猶予の意味が何になるのかで、かなり見え方が変わりそうな、すごく大事な場面だったと思う。
加賀美屋にオールスターが集結へ――最終週に向けて“外の縁”が一気につながり始めた場面
- 伸一は夏美に感謝を伝える。
- しかし浩司は、それでも人手が足りない現実を前に、どうしたらいいのか悩んでいる。
- その時、玄関から女性の声が聞こえる。
- 聞き覚えのある声に浩司が走っていく。
- そこには彩華(白石美帆)の姿があった。
- さらにその後ろには篠田(草見潤平)の姿もあった。
- 一方、韓国・ソウルではジュンソ(リュ・シウォン)が写真撮影をしている。
- マネジャーがジュンソに、「加賀美屋が倒産寸前?」という「FIVE」のオンライン記事を見せる。
- ジュンソはそれを見て何かを考え込む。
- 同じ頃、東京では斎藤愛子も「FIVE」の紙媒体で加賀美屋の危機を知る。
- さらに横浜では、山室部長(中原丈雄)が香織(相沢紗世)に関連企業のリストアップを命じる。
- 香織の伯父でもある副総支配人・吉沢(ささきいさお)は、「社外取締役である岸本会長にお願いした方がいいのではないか」と提案する。
- 山室部長も香織もその意見に同意する。
- こうして、加賀美屋にゆかりのある者たちが加賀美屋の危機を知り、力を合わせようとしていたとナレーションが入る。
- その流れで、今週の放送は終了した。
個人的感想
こういう展開って、ベタだし、ご都合主義だと言われたらたしかにそうなんだけど、自分はこういう分かりやすいオールスター集結展開は嫌いじゃない。半年間どんど晴れを見てきて、いよいよ最終週へ向けて、あちこちに散っていた人たちが一気に加賀美屋へ収束してくる感じがあって、普通にテンションは上がる。
ただその一方で、ここまでの経緯がかなりいわくつきだから、素直に感動できない視聴者がいてもおかしくないなとも思う。ジュンソはまだ分かる。でも斎藤愛子は、自分の息子である翼が夏美の独断行動で危険な目に遭った時、かなり怒っていた人物だ。さらに彩華は組合費を盗んだまま、かなり曖昧な感じで加賀美屋を去っていった人間だし、篠田は篠田でキックバックを受け取っていた人間だ。そう考えると、「みんな戻ってきてくれてよかったね!」で済ませていいのか、という気持ちが出るのも当然だろうなと思う。
斎藤愛子については、本人が自発的に協力したいと思うなら、それを断る理由は特にないと思う。でも彩華と篠田については、そんなに簡単に受け入れていいのかとはやっぱり思う。もっとも、篠田については柾樹が半ば追い出したような側面もあったし、加賀美屋の労働者待遇がそこまで良くなかったことを思えば、篠田のキックバックも完全に一方的な悪として切りにくい部分がある。むしろ、薄給の穴埋めを他所でしていたことに、加賀美屋側もどこかで目をつぶっていたのではないか、と考えると少し見え方が変わってくる。
それにしても、加賀美屋の危機が「FIVE」に載って、しかもソウルや東京や横浜で同時に読まれているのはちょっと面白い。老舗旅館の危機がそこまで国際的に話題になるのか、と思わなくもないけど、終盤のお祭り感としては嫌いじゃない。
横浜のホテル側もかなり本気で動きそうなのが気になる。山室部長、副総支配人の吉沢、香織まで巻き込んで加賀美屋のために動こうとしている。でも元彼とか元部下とか、そういう縁だけでここまで必死にやってくれるのかという疑問も少しある。とはいえ、ここでまた「岸本」という名前が出てきたのもかなり大きい。宿泊客の岸本様、聡と同じ岸本姓、そして今度は社外取締役の岸本会長。これはもう完全に一本の線でつながるんだろうなと期待してしまう。
人格面で問題があったり、過去に何かしらやらかしていたりはしても、能力的には使える人間たちがここで揃ってくる。そういう意味ではかなり面白い最終週の入口だと思う。ここから加賀美屋がどう反撃するのか、かなり楽しみになってきた。
この場面で大きいのは、“家族だけでは足りない”からこそ“外の縁”が総動員され始めたことだと思う
ここまで加賀美屋は、家族の和で持ちこたえようとしてきた。
でも人手も足りない。
株も押さえられている。
経営的にも劣勢。
つまりもう、家の中だけではどうにもならない段階まで来ている。
だからこそここで動き出すのが、
加賀美屋の外にいる縁
なんだと思う。
最終局面らしくてかなりいい流れだと思う。
彩華と篠田の再登場は、“きれいな再会”というより“実務的に使える戦力の再回収”として見るとしっくりくる
ここは引っかかる。
感動の再会として見ると、かなりもやもやする。
でも視点を変えて、
いわくつきでも使える人間をここで回収している
と見るとかなり納得しやすい。
つまりこの最終局面で必要なのは、
人格的に完全無欠な人ではなく、
加賀美屋を立て直すために今使える人間
なんだろうなと思う。
そう考えると、かなり現実的でもある。
篠田や彩華が戻ることには、加賀美屋側の“きれいごとでは済まない現実”もにじんでいる
これまでの流れでは、伝統とか、おもてなしとか、家族の和とか、美しい言葉がかなり前面に出てきた。
でも今回そこへ戻ってくるのは、ちょっと脛に傷のある人たちだ。
つまりこの場面は、
加賀美屋も最後は理想だけでは戦えない
ということを示しているようにも見える。
かなり終盤らしいし、嫌いじゃない。
「FIVE」で一気に広がるのはご都合主義っぽいけど、“加賀美屋のブランド力”を逆に示しているとも言える
老舗旅館の危機がそんなに大きく扱われるのかという違和感はある。
でも見方を変えれば、それだけ加賀美屋が
- 有名で
- 注目されていて
- 価値があり
- だからこそ狙われてもいる
ということでもある。
つまりこの報道の広がり自体が、加賀美屋のブランド力の裏返しとも言えるんだろう。
ジュンソ、愛子、横浜ホテル組と、支援ラインが複数に分かれているのも面白い
この場面で一気に示されるのは、単なる“助っ人が来る”ではなく、
- ジュンソライン
- 愛子ライン
- 横浜ホテルライン
- 彩華・篠田ライン
みたいに、いくつもの支援ラインが同時に立ち上がっていることだ。
つまり最終週では、
一人の救世主
ではなく、
散らばっていた縁の総力戦
になっていく気配がある。
かなり熱い。
横浜ホテル側が動くのは、元彼・元部下という情だけではなく“ビジネスの筋”もあるのかもしれない
ここ、少し不思議ではある。
でも単なる情だけじゃなくて、
- 地元有力旅館との関係
- リゾート開発への対抗
- ワイバーンへの牽制
- 岸本会長というルート
みたいな、ホテル側にとっての経営上の意味もどこかにあるのかもしれない。
そう考えると、ただの友情出演ではなく、少しビジネスっぽい筋も通る気がする。
「岸本」という名前がここまで重なる以上、やっぱりこれは最終週の鍵になるんだと思う
宿泊客の岸本様。
聡とつながりそうな岸本姓。
そして社外取締役の岸本会長。
偶然で済ませるには重なりすぎている。
つまりここはもう、
岸本ラインが反撃の中核になる
と読ませに来ている感じがある。
かなり分かりやすいけど、そういうのも終盤らしくていい。
この場面は、“加賀美屋の反撃は家族の中からではなく、今までの縁が全部つながることで始まる”と示した場面としてかなり重要だった
ここまでの話では、加賀美屋はかなり孤立していた。
でも今回は違う。
過去に関わった人たちが、良くも悪くも、いろんな因縁を抱えたまま戻ってくる。
つまりこの場面は、
加賀美屋が助かるとしたら、それは今まで積み重ねてきた縁の総決算である
と示している場面なんだと思う。
かなりベタ。
かなりご都合主義。
でも最終週に入る前の盛り上げとしては、かなり効いていたセクションだったと思う。
まとめ
今回の第150回でまず大きかったのは、夏美が“娘として残りたい気持ち”を、朝倉家の側から断ち切られるような形で盛岡へ送り返されたことだと思う。啓吾は「お前は若女将」と書き、すぐ戻れと命じる。房子も智也も、その気持ちを受けて夏美を送り出す。ここはかなり苦い場面だった。普通なら、倒れた父のそばに娘がいて当然だと思いたくなる。でも朝倉家はそれを選ばない。夏美を守る家族ではなく、夏美の生き方を認めて送り出す家族になる。この変化はかなり大きかったと思う。しかも、夏美が啓吾に改めて顔を見せることなく盛岡へ戻るのも重い。会ってしまえば決意が揺らぐかもしれないからこそ、あえて会わずに帰る。その切なさもかなり効いていた。
一方、加賀美屋側では、ついに秋山たちが勝ち切るための手札を全部テーブルに並べてきた感じだった。事業再生計画書、人員合理化、ワイバーン側からの仲居と板前の派遣、早急な建て替え、そして決定的だったのが、秋山が半年前から加賀美屋株の3%を取得していたという事実だ。これで秋山個人の8%とワイバーン本社の45%を合わせれば53%になる。もしそこに議決権が伴うなら、加賀美屋側はかなり危機的だ。ここは本当に大きかった。柾樹が秋山の人物像ばかり追っていた間に、株の所在を押さえる機会を逃したのではないか、という見方もできるし、やっぱり秋山とは経験値が違いすぎるんだろうなと思わされた。
ただその一方で、今回の秋山には明らかに揺らぎも残っていた。過去に投獄された経歴、外資に拾われた経緯、そして夏美の言葉に心を動かされているような様子。さらに今回は、アーサーが一週間の猶予を与えた秋山に不満をぶつけていて、ワイバーン内部の亀裂もかなり見えてきた。ここまで来ると、秋山の5%は単なる報酬ではなく、最終的にどちらへ傾くかで全部をひっくり返しうる数字にも見えてくる。加賀美屋を裏切るための凶器だったはずの株が、最後には加賀美屋を守るための盾に変わるんじゃないか、という期待もどうしても出てくる。
そして今回、かなり象徴的だったのが、ついに環にも座敷童が見えたことだ。風鈴の音が鳴り、障子の外に影が見え、戻ってきた夏美を座敷童と見間違える。ここで環は一気に覚悟を固め、「加賀美屋を取り戻してみせる」と宣言する。正直なところ、「たとえ秋山の手に渡ってもおもてなしの心は守り抜く」という言葉は少し抽象的でもあった。でもそれでも、建物や経営権がどうなろうと、自分たちの中にある加賀美屋の本質だけは渡さないという宣言だったのだと思う。つまりここで環は、カツノの影にいる女将ではなく、環という一人の女将として腹をくくったんだろうなと思った。
さらにラストでは、彩華、篠田、ジュンソ、斎藤愛子、横浜ホテル組、そして岸本会長へと続くかもしれない外の縁まで一気に動き始めた。かなりベタで、ご都合主義とも言える展開ではある。でもここまでの半年間、ばらばらに散っていた人たちが、最終週へ向けて一つの方向へ集まってくる感じはやっぱり熱い。しかも、戻ってくるのは聖人君子ばかりではなく、彩華や篠田のようにいわくつきの人物も含まれている。そこもむしろ良かった。きれいごとだけでは戦えない終盤だからこそ、使える人材を総動員していく感じがかなりリアルでもある。第150回は、加賀美屋がもう完全に終わりかけたところから、夏美の帰還、環の覚悟、秋山の揺らぎ、そしてオールスター集結の予感まで、一気に最終決戦モードへ入った回だったと思う。
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