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2026年1月5日放送の『どんど晴れ』第67回では、組合費紛失をめぐる誤解が決定的な亀裂を生んだ。
夏美は彩華を犯人扱いしたと受け取られ、弁明の機会すら与えられないまま職場で完全に孤立していく。一方で、彩華を守ろうとする浩司は、思いがけず真実の一端を目撃することになる。
第67回は、「盗み」の問題ではなく、「誰の言葉が信じられるのか」を突きつける回だった。
組合費紛失が生んだ“疑いの連鎖”
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組合費紛失の件で、浩司(蟹江一平)は「夏美(比嘉愛未)が彩華(白石美帆)を疑っている=犯人扱いしている」と受け取り、感情的に夏美を激しく追及する。
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夏美は「誤解だ」と説明し、弁解するが、浩司は耳を貸さない。
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康子(那須佐代子)、則子(佐藤礼貴)、恵(藤井麻衣子)の三人は、夏美が彩華を逆恨みして嫌がらせをしたのではないか、という方向で陰口を叩く。
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佳奈(川村ゆきえ)は一瞬だけ夏美をかばうような素振りを見せるが、結局は何も行動に移さず、その場は流れてしまう。
個人的感想
正直に言って、
「事情を聞く=犯人扱い」になるこの空気が一番怖い。
自分のミスかもしれない、という前提で状況確認をするのは、ごく自然な行動だと思う。
それを即座に「疑った」「犯人扱いした」と変換されてしまうのは、かなり理不尽だ。
浩司は完全に視野が狭くなっている。
彩華が“彼女”である以上、冷静な判断よりも感情が前に出るのは分からなくもないが、結果として 話を聞く気すらない状態 になっている。
この場面で一番問題なのは、
誰も事実確認をしようとしないこと だ。
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夏美は何をどう聞いたのか
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彩華はどう受け取ったのか
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本当に「疑った」と言える言動があったのか
これを整理するのは、本来なら女将や上司の役目だろう。
康子・則子・恵の三人は、相変わらず下衆の勘繰りが得意すぎる。状況を悪くする才能だけは一流だ。
佳奈も、ここで一歩踏み込めないあたり、やはり聡の件がまだ尾を引いているのだろう。「分かっているけど、動けない」立場に置かれているのが見えて、少し苦しい。
何が「正解」だったのか
仮に夏美の行動を振り返ると、
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組合費が消えた
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その場に誰がいたか思い出す
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近くにいた人に事情を聞く
という流れ自体は、特別おかしくない。
そして、
組織の中での「正解ルート」 を考えるなら、
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まず上司(伸一・時江)に報告
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指示を仰いだ上で対応
という手順も踏んだ、という見方もできる。
重要なのは、夏美は「犯人捜し」をしたのではなく、自分なりに状況を把握しようとしただけ だという点だ。
そして決定的なのは、
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「疑われた」と感じたのは彩華の主観
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夏美が本当に疑っていたかどうかは、第三者は確認していない
にもかかわらず、
周囲が一気に「夏美=加害者」という物語を作り上げてしまったこと。
ここで描かれているのは、
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事実よりも感情が優先される集団
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立場の弱い人間が説明する前に裁かれる構造
その縮図だと思う。
女将・環の判断と、聞かれなかった夏美の言葉
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板場では、篠田(草見潤平)と中本(高橋元太郎)が「人を疑うなど言語道断だ」と、夏美のいない場で非難を続ける。
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環(宮本信子)は女将として、「加賀美屋で働く人間を疑うことだけは許さない」と夏美を強く叱責し、大女将が夏美に甘すぎたのだと嘆く。
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環は夏美に対し、弁明の余地を与えないまま「仕事に戻りなさい」と命じる。
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去っていく夏美の背中を、伸一(東幹久)・久則(鈴木正幸)・時江(あき竹城)は神妙な表情で見つめている。
個人的感想
「事情は聞いた」と言う割に、夏美の話は一切聞かれていない。
これでは事情聴取ではなく、結論ありきの断罪 だ。
夏美にも明らかな落ち度はある。
金庫に鍵をかけず、お金を置いたままその場を離れた点は、指導・注意・再発防止の対象になる行為だ。
だが、
だからこそ 「なぜそうなったのか」 を聞く必要がある。
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初めて任された仕事だったのか
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誰からどう指示されていたのか
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その場に他に誰がいたのか
こうした点を整理しなければ、同じことは必ず繰り返される。
ところが環は、
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夏美の説明を遮り
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自分の解釈を一方的に押しつけ
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問題の焦点を「管理の不備」ではなく
「人を疑ったかどうか」にすり替えてしまう
完全に議論が成立していない。
「疑ったかどうか」と「金銭管理の問題」は別の話 だ。それを切り分けられない時点で、この組織は問題解決を放棄していると言っていい。
加賀美屋には、
「再発防止」という概念が決定的に欠けている。
毎回、
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個人の資質
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心構え
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しきたりへの忠誠心
といった精神論に話がすり替わり、仕組みや運用の改善には一切向かわない。
そして気になったのが、夏美が去っていく姿を見つめる伸一・久則・時江の表情だ。
同情しているようにも見える。だが、彼らはこれまで夏美を排除したい側 にいた人間たちだ。
もし本当に「かわいそうだ」と思っているなら、なぜ誰一人として止めないのか。
ここにあるのは、
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共感はするが、立場を賭けては動かない
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正しいと思っても、権力には逆らわない
という、集団の中で最も厄介な沈黙 だと思う。
この視線は、同情なのか、それとも「次は自分かもしれない」という恐怖なのか。
いずれにしても、加賀美屋の中で、少しずつ パワーバランスが揺らぎ始めているその前兆には見えた。
彩華という「正しさ」を演じる存在
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康子・則子・恵が、落ち込む彩華を慰める。
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彩華は「夏美も修業を頑張っているのだから、悪く言わないであげてほしい」と三人にお願いする。
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その言葉に感激した三人は、彩華を称賛。彩華はさらに「先輩たちと一緒に仕事ができて心強い」と持ち上げる。
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その様子を、佳奈だけが疑わしそうに見つめている。
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夏美は彩華に誤解を解こうと声をかけるが、康子・則子・恵に遮られ、話ができない。
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4人は夏美を避けるようにその場を去り、最後に残った佳奈も、何も言わずに立ち去る。
個人的感想
この場面で起きているのは、単なる人間関係の行き違いではない。
組織的な無視 だ。
誰かが怒鳴っているわけでも、露骨な嫌味を言っているわけでもない。
だが、
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話を聞かない
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説明の機会を与えない
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視線も言葉も向けない
この状態が続けば、精神的な圧迫は十分に成立する。
パワハラという言葉を安易に使うべきではないが、
「明確な無視」 は、
パワハラに該当する可能性がある行為だ。
しかも厄介なのは、その中心にいるのが彩華だという点。
彩華は、
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夏美を直接攻撃しない
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「悪く言わないであげて」と表向きは庇う
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先輩たちを持ち上げ、感情を掌握する
非常に“きれいな立ち回り”をしている。
だからこそ、康子・則子・恵は
「彩華を守ること=正義」
という構図に完全に飲み込まれている。
一方で佳奈だけは、その「心にもないセリフ」に違和感を覚えているように見える。
だが、
違和感を持つことと、行動に移すことは別だ。
佳奈は何も言わず、何もしない。結果として、夏美は完全に一人になる。
ここが一番つらいところだ。
内部に味方がいない状況で、次に考えられるのは「外部への相談」だが、夏美はそれを選ばないだろう。
なぜなら彼女は、
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女将になりたい
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この場所に居続けたい
と思っているからだ。
つまり、
逃げ道を自分で塞いだ状態で、
閉鎖的な組織に取り込まれている。
それにしても、ここまで労働環境として問題だらけの加賀美屋に、夏美がどんな魅力を感じているのか、正直かなり分かりづらくなってきた。
使用者側も、現場の労働者も、まともに対話しようとする人間がほとんどいない。
それでも夏美がここに居続けようとする理由が、「夢」や「根性」だけだとしたら、あまりにも過酷すぎる。
無視が客を巻き込むとき、組織は崩れる
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夏美以外の仲居たちは順次配膳に向かうが、夏美が担当する「楓の間」の料理だけがなかなか上がってこない。
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夏美が板前たちに声をかけるも、板前たちは全員無視。
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状況を見かねた時江が、「楓の間はまだですか?」と夏美に代わって板前たちに声をかける。
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さらに時江は、「もっと大きな声じゃなきゃ、板さんたちには聞こえない」と夏美に指導する。
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その様子を見た番頭・中本が、「いつの間に夏美の味方になった?」と時江に尋ねる。
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時江は、「味方になったんじゃない。指導しているだけ」と答える。
個人的感想
夏美だけを無視する。それ自体が幼稚で愚かな行為なのは、もう言うまでもない。
だが、今回それ以上に致命的なのは、
夏美を無視することで、楓の間のお客様に直接迷惑がかかっている
という点だ。
板場の人間たちは、
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夏美を無視しているつもり
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夏美に嫌がらせをしているつもり
なのかもしれない。
しかし実際に起きているのは、
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料理が出ない
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配膳が滞る
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客の満足度が下がる
という、旅館として致命的な事態だ。
ここまで来ると、もはや内部いじめの域を超えている。
夏美への嫌がらせのためなら、
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客の迷惑も気にしない
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職場の評価が下がることも構わない
そんな覚悟すら感じられる。
清々しいほどのクズっぷりだ。逆にここまで徹底できるのは、ある意味で才能かもしれない。
一方で、時江。
当初は夏美を追い詰める側の象徴だった人物が、ここに来て事実上の唯一の支え役になっている。
ただし重要なのは、時江自身が「味方」だと名乗らない点だ。
「味方になったんじゃない。指導しているだけ」
この言葉が、今の時江の立ち位置を正確に表している。
時江は、
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感情で庇っているわけでも
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正義感で肩入れしているわけでもない
「仕事としておかしいこと」を正しているだけだ。
以前から感想でも触れてきたが、
時江は一貫して、
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立ち居振る舞い
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現場での動き
といった仕事そのものについては、きちんと夏美を指導してきた。
人間関係は歪んでいても、仕事まで歪ませることは許さない。
この一線を守っているのが、今の加賀美屋では時江だけになってしまった。
そして中本の
「いつの間に味方になった?」
という問いも象徴的だ。
この組織では、
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指導する
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業務を回す
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客を優先する
という行為ですら、
「誰の味方か」
という派閥論でしか見られない。
仕事が仕事として存在できない組織。
それが、今の加賀美屋だ。
ここで描かれているのは、夏美への嫌がらせではなく、
組織が自壊し始めている現場
そのものだったと思う。
疑うことは罪で、盗むことは問われないのか
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加賀美屋の母屋で、環・久則・伸一・恵美子(雛形あきこ)が集まり、消えた組合費と「夏美が彩華を犯人扱いした」という件について話し合う。
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恵美子は、夏美が誰かを決めつけて疑うような人間だとはとても信じられない様子を見せる。
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伸一が恵美子に強く言えない状況を見て、
環は
「女房に言いたいことも言えないなんて情けない」
と伸一を叱責。 -
伸一は、若女将の件については一応説得を続けていると説明。
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久則と伸一は、環の口から恵美子に若女将就任を改めて説得してほしいと頼む。
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しかし環は、今の状況で恵美子が「うん」と言うはずがないと断る。
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さらに環は、女将であり姑の自分が強く出れば恵美子の居場所がなくなると判断し、伸一が辛抱強くなだめ続けるしかないと告げる。
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伸一もその判断に納得する。
個人的感想
恵美子が、ここでも一貫して夏美を信じ続けているのは救いだ。この家の中で、数少ない「人としての感覚」を保っている人物だと思う。
ただ、この話し合い全体を通して、どうしても引っかかる点がある。
それは――
「実際にお金が盗まれた可能性」より「夏美が彩華を疑ったこと」のほうが大問題になっていそうなこと。
誰かが盗んだかもしれない、という可能性よりも、
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疑った
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空気を乱した
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和を壊した
という行為のほうが、この家でははるかに重い罪になっている。
極端に言えば、
盗みは問題ではない
疑うことが問題なのだ
という価値観が、この場では共有されているようにすら見える。
異様だ。
また、伸一と恵美子の力関係が完全に逆転しているのもはっきりした。
伸一はもう、
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強く出ることもできない
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モラハラ的な振る舞いもできない
ただひたすら、恵美子に嫌われないように振る舞う側になっている。
ベタ惚れなのが丸分かりだし、この関係性では、以前のような強圧的態度は二度と取れないだろう。
一方で環。
若女将問題については、
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無理に押せば恵美子の居場所がなくなる
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それは得策ではない
と、珍しく現実的な判断をしている。
だが、その冷静さが向いている先は、組織の健全化でも問題の解決でもない。
環の関心は一貫している。
恵美子が若女将になるかどうか
それよりも
夏美をどう排除するか
話し合いの名を借りたこの場は、実質的には、
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盗難の検証でもなく
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再発防止でもなく
「夏美を問題人物として確定させるための確認作業」
にしかなっていない。
恵美子だけが、その流れに明確な違和感を覚えている。
この家の中で、
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疑うことは罪
-
空気を乱す者は排除対象
という価値観がいよいよ固定化してきた。
そしてその中心にいるのが、女将・環であることも、もはや隠しようがない。
この場面では、
「真実を探す組織」ではなく、
「都合のいい物語を守る組織」
へと完全に舵を切った瞬間を描いていたと思う。
守られる女と、気づいてしまった男
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彩華は加賀美屋の仕事を手伝いながら、寝泊まり用として立派な客室を浩司に用意してもらう。
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浩司は、「また何かあっても自分が守る」と彩華に約束する。
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彩華は浩司を「頼りがいがある」と評価し、感謝の言葉を述べる。
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浩司が彩華の手を握ろうとするが、彩華はそれを 素早く避ける。
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彩華は「ここで待ってて」と浩司を部屋に残し、一人でその場を離れる。
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彩華を探して部屋を出た浩司は、座敷童と見間違えるようにして部屋を覗く。
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そこには、無くなったはずの組合費の封筒を手にし、それをしまう彩華の姿があった。
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浩司は、彩華が封筒を隠す瞬間を はっきりと目撃してしまう。
個人的感想
浩司、切ないな……。
彩華のために、
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部屋を用意し
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守ると誓い
-
全力で味方をし
ここまで尽くしているのに、手すら握らせてもらえない。
この関係、完全に一方通行だ。
しかも彩華は、
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感謝はする
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評価もする
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でも距離は詰めさせない
という、期待だけを与えて核心には触れさせない態度を徹底している。
「ここで待ってて」という一言も、あまりにも不自然だ。
普通に考えれば、
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置いていかれる
-
探しに行く
-
見てはいけないものを見る
という流れが、あまりにも綺麗に整いすぎている。
そして決定的なのが、組合費の封筒をしまう場面。
浩司が見ている可能性に、彩華が気づいていなかったとは考えにくい。
むしろ、
見られる前提で
見せている
そう感じてしまう。
ここまで来ると、偶然や魔が差したとは思えない。
浩司は、
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守る側
-
信じる側
-
何も疑わない側
として配置され、
彩華は、
-
守られる側
-
利用する側
-
物語を動かす側
にいる。
浩司が哀れに見えるのは、彼が悪いからではない。
誠実すぎる人間ほど、こういう役回りにされるからだ。
■ 彩華は「盗み」を見せること自体が目的だった?
封筒を隠す行為そのものよりも、
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見られること
-
見せること
に意味があった可能性が高いのではないか。
これは、
-
完全犯罪を狙う行動ではない
-
発覚を前提にした演出
に近い。
つまり彩華は、
盗みたい
ではなく
盗んだと“気づかせたい”
段階に入っているのではないか。
■ 浩司を「味方」から「目撃者」に変える意味
浩司はこれまで、
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彩華の最大の擁護者
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夏美を糾弾した張本人
だった。
その浩司に、
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真実を見せる
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逃げ場をなくす
ことで、
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誰を信じるのか
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どこに立つのか
という選択を突きつけている。
これは恋愛ではなく、踏み絵に近い。
■ 彩華の行動原理は「復讐」で説明できるか?
ここまで計算された行動を取る理由として、もっとも筋が通るのはやはり 復讐 だ。
考えられるのは、
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実家の料亭が没落した
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加賀美屋が直接・間接的に関わっている
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あるいは象徴的存在だった
という過去。
もしそうなら、
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組織の信用を壊す
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内部不信を煽る
-
無垢な人間(浩司)を巻き込む
というやり方は、非常に「らしい」。
■ 「座敷童」として描かれる意味
浩司が彩華を座敷童と見間違える演出も重要だ。
座敷童は、
-
家に福をもたらす存在
-
しかし正体は掴めない
-
消えると不幸が訪れる
という象徴。
今の彩華は、
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加賀美屋に歓迎され
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しかし正体は誰も知らず
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その存在が不穏さを連れてきている
まさに 福を装った異物 として描かれている。
この場面は、
「疑惑」から「確信」へ物語が一段階進んだ瞬間だ。
次は、
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浩司がどう動くのか
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黙るのか
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告発するのか
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それともさらに利用されるのか
ここが分岐点になる。
孤立の夜、鏡の前で作られた笑顔
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「加賀美屋を巡る、ある悲しい物語が始まろうとしていた」という示唆が入る。
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その夜に起きている出来事の真相を、夏美はまだ知らない。
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夏美は下宿の自室に戻り、鏡を見つめる。
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鏡に映る自分に向かって、無理に笑顔を作ろうとする。
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しかし、周囲に誤解されたまま、誰にも信じてもらえない状況が、夏美の心を深く追い詰めていることが描かれる。
個人的感想
これは、きつい。
誰にも信じてもらえず、弁明の場も与えられず、それでも「大丈夫な顔」を作ろうとする夏美。
鏡に向かって笑顔を作る、この描写はかなり残酷だ。
外では気丈に振る舞い、一人になった瞬間に崩れかける。
味方がいない状態での作り笑顔ほど、人を追い詰めるものはない。
彩華という存在が、場をかき乱しただけでなく、加賀美屋という組織の「思考停止」を一気に露呈させた。
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夏美の言葉は聞かない
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彩華の言葉は無条件で信じる
使用者も労働者も、ここまで簡単に誘導されるのか、と正直ゾッとする。
彩華本人は、「ちょろい」と内心で思っているかもしれない。
そしてもう一つ、この孤立は完全な被害者ポジションというより、
過去の積み重ねが一気に返ってきた結果
でもあるのが、見ていてつらい。
夏美はこれまで、
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相談しない
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突っ走る
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周囲を振り回す
ことも多かった。
だから今、誰も話を聞いてくれない。
これは、理不尽であると同時に、強烈なしっぺ返しにも見えてしまう。
それでも――
ここまで追い詰められる必要はない。
本気で言いたい。
柾樹とカツノ、
責任もって夏美のメンタルを守りなさい。
これ以上、孤立したまま壊れていく主人公を見せ続けるのは、後味が悪すぎる。
■ ナレーションが示す「悲しい物語」の正体
ここで入った
「悲しい物語が始まろうとしていた」
という一文は、
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盗難事件そのもの
ではなく、 -
人間関係の破壊
-
信頼の断絶
を指している可能性が高い。
つまり悲劇の中心は、お金ではなく「孤立」だ。
■ 夏美は今、物語上で最も危険な位置にいる
誰にも信じてもらえず、逃げ場もなく、それでも「耐えよう」としている。
この状態は、
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成長の前触れ
にもなり得るが、 -
心が折れる直前
でもある。
どちらに転ぶかは、誰か一人でも手を差し伸べるかどうかにかかっている。
■ この孤立は「転機」か「破壊」か
今の夏美は、
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助けを求めない
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でも一人で耐える
という、最も危険な精神状態にいる。
ここで、
-
柾樹
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カツノ
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あるいは時江
の誰かが介入しなければ、この「悲しい物語」は本当に取り返しのつかない方向へ進む。
まとめ
第67回は、組合費紛失という出来事を通して、「誰が盗んだのか」よりも「誰が信じられるのか」が問われた回だった。
夏美は犯人探しをしたわけではなく、状況を確認しようとしただけだ。しかしその行動は、「疑った」というレッテルにすり替えられ、弁明の機会も、理解しようとする姿勢も、周囲から奪われていく。
一方で、彩華は“守られる側”として完璧に振る舞い、組織は思考停止のまま、疑いやすい方を切り捨てた。
誰も信じてくれない中で、それでも笑顔を作ろうとする夏美の姿は、主人公の成長ではなく、限界の手前を映しているように見える。
物語は今、「誤解が解けるかどうか」ではなく、「誰が最初に信じる側に立つのか」という段階に入った。
この悲しい物語が、破壊で終わるのか、再生へ向かうのか。第67回は、その分岐点をはっきりと示した回だった。
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