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2025年12月5日(金)放送の『どんど晴れ』第47回。
夏美と香織、ついに正面衝突。
柾樹は旅館を“捨てる覚悟”を固め、物語は最大級の岐路へ――。
◆ 横浜:香織の“直接対決”と夏美の動揺
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香織(相沢紗世)が柾樹(内田朝陽)の部屋を訪問
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智也(神木隆之介)を外へ出し、夏美(比嘉愛未)ひとりと向き合う
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「女将修業を辞めたなら、もう結婚する必要はないわよね?」と詰め寄る
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柾樹を“今でも最高のパートナー”だと強調
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智也は元カノの存在を気にしないのか夏美に確認
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核心を突かれた夏美は落ち込み気味に…
《個人的感想》
自分から押しかけて来て、当然のように智也を外へ出す香織。
“世界の中心は私”と言わんばかりの気迫。
夏美が一人になった瞬間、香織の言葉は容赦なく刺さる。
今は夏美が恋人なのに反論できないあたり、
夏美は本当に自己肯定感が低いんだな… と胸が痛くなった。
香織が強いんじゃなくて、夏美が弱っているタイミングを完璧に突いただけということも言えるが。
今回もっとも象徴的だったのは、
夏美が香織の挑発にまったく反論できなかった という点。
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「女将修業を辞めたなら結婚はなくなるのよね?」
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「今でも柾樹を最高のパートナーだと思っている」
香織の言葉は挑発というより“事実の提示”として突き刺さる。
夏美は本来、我が強く行動的なキャラクターなのに、この場面では完全に萎縮。
これは
夏美=自信を失い、恋愛面でもすでに戦う力が残っていない状態
であることを強烈に示していた。
つまり今の夏美は、
「柾樹の恋人」という立場ですら自分に資格があると思えていない。
その心理状態が、のちの“決意”にも直結する。
香織はただの“元カノ”ではなく「価値観の対比装置」
香織の存在は、単なる三角関係を作るためのキャラではない。
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キャリアへの自信
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恋愛における主導権の握り方
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自分の価値を疑わない強さ
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「欲しいものは取りに行く」という攻撃性
これらはすべて、
夏美が今まさに失っている要素 そのもの。
つまり香織は、
夏美の“失われた自分らしさ”を鏡のように映し返す役割を持っている。
物語的に言えば、
香織は「夏美が乗り越えるべき壁」であり、
柾樹を奪うか否かは実は重要ではなく、
夏美の心の成長のために配置されたキャラだと分かる。
◆ 盛岡:柾樹、旅館を継がない“決断”を環へ告げる
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盛岡に着いた柾樹を中本(高橋元太郎)・環(宮本信子)・久則(鈴木正幸)・伸一(東幹久)が迎える
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伸一は相変わらず嫌味、環は微妙な反応
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環が今回の訴訟と内部の混乱を説明
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柾樹は「夏美が迷惑をかけた」と謝罪
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夏美は横浜のアパートにいると説明
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「夏美が修業を辞めたいなら、それでいい」
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「自分も旅館には戻れない」
→ その決意に環は驚く
《個人的感想》
伸一:常に性格が悪い
環&久則:日替わりで善悪が揺れる
――この3人のキャラ差が日に日にくっきりしてきた。
でも一番不思議なのは、
夏美のしでかしたことを、なぜ柾樹が謝っているのか?
という点。
とはいえ、柾樹の「守るべきはもう旅館ではない」という決意は本物。
母の遺志、大女将の願いより夏美を優先する選択は重い。
それほどまでに夏美を大事に思っているということだ。
柾樹の決断は「恋愛」ではなく「価値観の再編」
柾樹は母が守った加賀美屋を継ごうとしていた。
これは彼の「人生の軸」だったはず。
しかし今回、
その軸が完全に“夏美”へと入れ替わった。
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夏美が辞めるなら自分も継がない
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夏美を幸せにしたい
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だから加賀美屋から離れる
これは単なる恋愛の選択ではなく、
柾樹の価値観の中心が
「家」→「個人の幸福」へと移行した瞬間
と言える。
物語的には大きなターニングポイントで、
今後の加賀美屋編が揺らぐ大きな理由にもなる。
◆ 加賀美屋内部の温度差
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柾樹の“跡継ぎ辞退”を聞いて伸一は大喜び
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環は動揺、「これで良かったのだろうか」と迷う
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久則は環の功績をねぎらい、状況を受け入れるよう促す
《個人的感想》
伸一の価値観が“旅館>訴訟・人命リスク”で一貫してるのは逆にすごい。
ここまで来ると清々しい悪役だ。
環と久則は、その陰ではまともな会話をする。
環の迷いは、本当は伸一を継がせたくない気持ちの表れにも見える。
だとしたら、その直感は正しい。
伸一の“狂気の一貫性”と、環の“揺らぎ”
伸一は今日も安定のクズっぷり。
だが、その一貫性が逆に物語構造を強化している。
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旅館の後継問題 > 訴訟・人命リスク
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柾樹脱落 → 大喜び
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自分の利益以外は興味なし
一方で環は、久則に励まされながらも揺れている。
「これでよかったのかしら…」
この“迷い”こそが、環の人間性の深さであり、
伸一との対比で際立って見える。
物語は伸一を悪に振り切ることで、環を相対的に救っているとも言える。
◆ 大女将との対話と、柾樹の“最終決断”
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柾樹は亡き母の遺影に手を合わせ、大女将・カツノ(草笛光子)にも謝罪
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大女将は訴訟騒ぎも含め、すべてを受け入れる覚悟
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それより夏美のことを心配
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「もし戻りたいと言われても今度こそ止める」と柾樹
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大女将は自分も夏美をもっと支えるべきだったと後悔
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柾樹は「夏美を幸せにしたい」と本心を告白
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旅館を継がないと土下座し謝罪
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大女将の目に涙
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一方の夏美も、柾樹の決断を知らないまま“ある覚悟”を固めていた様子…
《個人的感想》
夏美が修業を始めた理由は“柾樹と結婚したいから”だったはず。
なのに今は、
夏美の優先順位:柾樹との結婚 < 柾樹が旅館を継ぐこと
に変わっているように見える。
柾樹は“旅館より夏美”を選んだ。
しかし夏美はその選択をよしとしない。
完全にすれ違いが始まってしまった。
夏美の「決意」は、恋愛の決断ではなく“償いの思想”
放送の最後、ナレーションはこう語っていた。
「もし柾樹が旅館を継がなくなったら、取るべき道はひとつ…」
これは
“柾樹への愛”ではなく
“償い”の方向に向いてしまっている兆候。
つまり夏美は、
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自分の過失で柾樹の将来が変わる → それは耐えられない
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自分さえ消えれば柾樹は守られる → だから身を引くべき
という 自己犠牲思考 に落ちつつある。
このすれ違いが最大の問題で、
柾樹が「夏美を守る」と決めたその時、
夏美は「柾樹の未来のために身を引く」と考えている。
完全にベクトルが逆方向。
このままいけば、
二人は愛し合っているのに別れかねない “悲劇の構造” に入ってしまう。
今日の大女将は、もう完全に悟りの境地
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訴訟になっても仕方がない
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自分ができるのは謝り続けること
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責任はすべて受け入れる
180年の伝統を守るという強烈な使命感の中で、
成功も失敗も、自分が受け止めるもの という覚悟がある。
旅館の命運すら背負い静かに受け入れる姿には、
経営者というより“強靭な精神を持つ人”特有の落ち着きがあった。
まとめ
第47回は、
恋愛・家業・人生の三つ巴の選択が一気に動き出した回。
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香織は宣戦布告
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夏美は自信を失い、しかし決意を固め
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柾樹は旅館を捨てる覚悟
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大女将は全責任を受け入れる覚悟
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環は迷い
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伸一は狂喜乱舞
すべての登場人物が“自分の正しさ”を信じて動いているのに、
それがことごとく噛み合わない。
次回は
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夏美の決意とは何か?
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柾樹は本当に旅館を去るのか?
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香織はさらに踏み込んでくるのか?
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訴訟問題は沈静化するのか?
どれも見逃せない展開になりそう。
『どんど晴れ』感想まとめはこちら
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