朝ドラ再放送『どんど晴れ』第46回感想(ネタバレ) ――揺れる三角関係と“座敷童騒動”の余波。夏美の前に現れた刺客・香織――

どんど晴れ

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2025年12月4日に放送された『どんど晴れ』第46回。

柾樹の部屋に転がり込んだ智也を加え、奇妙な“同居生活”が始まった一方で、盛岡の加賀美屋では斎藤様の弁護士から書類が到着。
そして横浜では、夏美を支えようとする柾樹と、二人の距離を再び詰めようとする“元カノ”香織の影が接近。

柾樹が盛岡へ向かった留守中、ついに香織が夏美の前に現れ――物語は一気に不穏な空気に包まれ始めた。

家出した智也、そして“同棲状態”の三人暮らしスタート

柾樹(内田朝陽)のアパートへ転がり込んできた智也(神木隆之介)。父・啓吾(大杉漣)への不満をこぼしながら、夏美(比嘉愛未)が作ったビーフシチューを嬉しそうに頬張る。

一方その頃、朝倉家では——。

啓吾は「まだヒヨッコのくせに口だけ一人前だ」と智也の家出を怒りつつ、房子(森昌子)の夕食をもりもり食べていた。

夏美と智也が戻ってきても “家に入れるな” と言い、智也には一度世間の厳しさを味わわせるべきだと強硬姿勢を示す。

柾樹の部屋では、夏美と柾樹が智也の心配をしているものの、智也本人は「(啓吾は)どうせ心配なんてしていない」と言い、当分ここに置いてほしいと頼み込む。柾樹は「1人も2人も変わらない。夏美の弟は、俺の弟でもある」と受け入れ、夏美は深く感謝。

徐々によい雰囲気になる二人は、思わずキスをしそうになるが——。そこへタイミング悪く家の電話が鳴り響く。相手は房子。智也の安否を確認した後、夏美とも会話。

実は啓吾も気になって仕方なく、こっそり電話を盗み聞きできる位置に移動。房子が「お酒でも飲もうかしら」と呟くと、啓吾は慌てて止めに入る。

そして消灯後。智也は寝床で「やっぱり自分は邪魔ですよね…」と寂しげに呟くのだった。


(個人的感想)

智也よ、同棲ムード高まる姉カップルに乱入するのは空気読んで!しかし彼が自分を“邪魔者だと理解している”だけ少しホッとした。このドラマの登場人物は他人の気持ちを理解できない人が多いから、こういう些細な気遣いがすごく貴重に感じてしまう。

夏美も、弟が風呂に入ってるからって油断して柾樹とキスはマズい。若さゆえ歯止めが利かないのは分かるけど…。

そして啓吾、心配なら最初から話を聞けばいいのに。事情も聞かずに夏美を追い返して、智也には家出されるなんて、完全に自業自得だよね。


柾樹のプレゼンに“元カノ”香織が神アシスト? しかし距離はますます縮まって…

職場では柾樹が大事なプレゼンの真っ最中。しかし、パソコンの不調でスライドが表示されず進行がストップしてしまう。

その瞬間、

香織(相沢紗世)が即座に“機転”を利かせ、手元にあった資料を参加者へ配布。

結果、プレゼンは無事に完走。

終了後、柾樹は香織に礼を述べ、香織も柾樹の仕事ぶりを大いに誉める。

そして——。

「今夜、食事どう?」

と自然な流れで“デート”の誘い。

柾樹は一瞬、誘いに乗りそうな気配を見せるが、

「今日は早く終わったから盛岡へ行くつもりだ」

と断る。

そこから香織は夏美の話題を深掘り。心配していると言いながら、質問はどこか探りを入れるような温度感。

柾樹は「君には関係ない。ありがたいけど余計なお世話」とピシャリと線引きをする。

それを聞いた香織は、かつて自分が柾樹より“ニューヨーク転勤”を選んだ過去を後悔しているような表情。

そのタイミングで、副総支配人が香織に声をかける。彼こそが香織の伯父(叔父)であり、香織がホテル内で強い存在感を持つ理由の一端がここで分かる。


(個人的感想)

柾樹と香織、二人とも“仕事ができる”演出だけど、資料があるなら先に配っとけよ!と突っ込まずにはいられない。

パソコンの不具合がなかったら、あのプリントは全部無駄では…?どう見ても“神アシスト”ではなく、“たまたま”感が強い。

ただ、仕事を口実に柾樹との距離を縮めていく香織の戦略は非常に巧妙。

・仕事ができる

・美人

・自信家

・さらに副総支配人の姪という強すぎる背景

完全無欠の元カノが攻めに転じたら、普通に危険。

柾樹は意志が強そうで弱いので、本気でガードしないと押し切られそう…。


斎藤家から“弁護士通知”ついに到着。だがカツノは弁護士依頼を拒否――揺れる加賀美屋の危機管理

加賀美屋に、斎藤様(翼の母・愛子)の代理人弁護士から正式な書類が届く。環(宮本信子)はすぐにこう提案する。

「こちらも弁護士を立てたほうがいいのでは?」

しかしカツノ(草笛光子)は首を横に振る。今回の件はすべて加賀美屋側の落ち度。弁護士を立てて対抗する形にはしたくない、と。

環は危機感を示す。

「それでは 向こうの言い分を全て受け入れる ことになってしまうのでは?」

と心配を口にするが、カツノは揺るがない。

「これは大女将としての最後の仕事。納得のいく形で終わらせたいの。」

そう言って、少し時間を欲しいと環に伝えるのだった。


(個人的感想)

このシーンの弁護士からの書類で 加賀美屋が株式会社だという事実が確定

となると、

●カツノ=代表権を持つ代表取締役

●環・久則・伸一=取締役(?)

という構造が推測されるが、気になるのは 危機管理体制の薄さ

老舗旅館で、従業員も多く、訴訟リスクも当然ある規模なのに――

顧問弁護士、顧問税理士、顧問社労士の気配がまったくない。

180年続いた企業なら、税理士はほぼ100%入っているはず。税理士がついていれば、隣接士業として弁護士のアドバイスを受けるという発想も自然に出てくる。しかしカツノは 「弁護士に相談する」という発想自体がない。

これは 経営者としては非常に危険。企業のリスク管理としては、明らかに環の意見の方が常識的だ。

愛子側は“訴訟のプロ”を立ててきているのに、加賀美屋側が“素人判断だけ”で戦おうとしている構図。

さすがにこれは分が悪すぎる…。

ただし、

“自分が大女将として責任を取る”

というカツノの覚悟自体は立派。その信念は理解できる。

でも 覚悟とリスク管理は別問題。そこをごっちゃにして突き進もうとするのは、やはり危うい。


大女将の“最後の仕事”=引退宣言と受け取り大喜びする三人組――危機感ゼロの加賀美屋ファミリー

カツノが

「この訴訟は大女将としての最後の仕事」

と環に告げたことが、伸一(東幹久)たちに伝わった瞬間――

環・久則・伸一の三人は一斉に大盛り上がり。

「ついに大女将が引退する!」

「ツキが回ってきたぞ!」

伸一がガッツポーズし、久則は思わず抱きついて喜ぶほどの無邪気な歓喜モード。

そこに“訴訟中”“人命が危険に晒された重大事故”という緊迫感は一切ない。


(個人的感想)

昨日の時点では、「久則・伸一よりは環の方がまだマシ」と思ったが――

今日でその評価は撤回。

この親子三人、まとめて危機感が壊滅的に欠如している。

  • 従業員が退職

  • 顧客から訴訟

  • 旅館の評判ガタ落ちの危険

  • 大女将の進退問題

  • 経営の根幹が揺らいでいる最中

にもかかわらず、

“引退=自分たちの昇格チャンス”としか捉えないこの思考回路。

どう考えても、

老舗旅館を任せてはいけないタイプの経営陣。

さらに言えば、

  • カツノのワンマン経営

  • 環の曖昧なリーダーシップ

  • 久則&伸一の軽薄さ

  • 夏美&柾樹の実務経験のなさ

これらを総合すると、

加賀美屋の未来は“誰が継いでも危うい”状態。

本当に旅館を長く存続させたいなら、

●外部から優秀なプロ経営者を招く

●もしくは大手旅館グループに事業譲渡する

このあたりが現実的ですらある。

まさか“訴訟沙汰”をチャンスと捉えるとは…

この三人、想像を超える破壊力だ。


夏美の“思いつめモード”と、香織の“宣戦布告”がついに正面衝突へ──不穏さMAXのラスト

柾樹は、なぜか夏美の“携帯”ではなく自宅の固定電話にコール。留守電に切り替わり、室内にいる夏美へ語りかける。受話器を取った夏美に

「これから盛岡へ行ってくる」

その声を聞いた夏美は、

「この件と、柾樹さんが旅館を継ぐことは別だからね」

と念押し。

自分のせいで柾樹の人生を曲げたくない――

そんな気持ちがにじむ。

しかし電話を切った後の柾樹は、明らかに決意の表情

すでに“夏美のために旅館を捨てる覚悟”まで固めているかのようにも見える。

その頃夏美は、料理中にボーッとして鍋を吹きこぼしてしまうほど気持ちが不安定。

智也が心配しても、

「智也は帰れるんだから、家に帰りなさい」

と優しく背中を押そうとする。

そんな張りつめた空気の中――

チャイムが鳴る。

玄関に立っていたのは、まさかの 香織

「会議の資料を渡そうと思ったんだけど…」

と涼しい顔。

夏美が

「私が受け取っておきましょうか」

と応じると、

香織は、

「あなたが、夏美さんね?」

完全に一触即発。

今日の放送はここで終了。


(個人的感想)

まず、なぜ携帯にかけない?出ないと察したのか、家電のほうが“伝えたい気持ちが届く”と思ったのか、はたまた柾樹なりのサプライズなのか…謎だ。

夏美は明らかに、「自分のせいで柾樹には旅館を諦めてほしくない」という強い思いを抱えている。

一方で柾樹の表情を見る限り、

夏美>旅館

という気持ちはほぼ確定している雰囲気。

そして今日のラスト。香織が“柾樹がいないのを分かった上で”部屋へ来た点は非常に意味深。

これは偶然じゃない。どう見ても、

夏美への宣戦布告。

今週、ずっと静かに積み上がってきた

“柾樹×夏美×香織”の緊張が、ついに爆発しそうな予感。

明日の放送、めちゃくちゃ気になる。

これは荒れる……!


まとめ

第46回は、“逃げた夏美”の行き場のなさと、“支えたい柾樹”の覚悟

そして“攻める香織”の存在感この三本柱が一気に動き出した回だった。

加賀美屋では訴訟リスクという現実的な問題が迫っているのに、環・久則・伸一の三人は相変わらず“自分たちの都合”しか見えていない。

一方で横浜は横浜で、恋愛・家族・人生の岐路が重なり緊張感が高まっていく。

そして何より――

最後の香織 vs 夏美の対面。

今週で最も“嵐の前”を感じさせたシーンだった。

明日は、

・香織は夏美に何を言いに来たのか?

・柾樹は盛岡で環や大女将とどう向き合うのか?

・智也はどう動くのか?

この3つが一気に動く可能性大。

明日の回、確実に見逃せない。

『どんど晴れ』感想まとめはこちら

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