朝ドラ再放送『どんど晴れ』第44回感想(ネタバレ) ――夏美、横浜で“再起”の予感…そして智也の突然の登場が物語を動かす――

どんど晴れ

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2025年12月2日(火)放送の『どんど晴れ』第44回。

盛岡を飛び出した夏美が、横浜でようやく柾樹に救い出され、張りつめていた心を解きほぐしていく回だった。一方の盛岡・加賀美屋では、伸一や久則が旅館の建て替えを画策しはじめ、環の不安は募るばかり。

そしてラストには、夏美の前にまさかの人物・智也が姿を現し、次回への期待が一気に高まる展開となった。


◆柾樹、夏美を支える

柾樹(内田朝陽)は落ち込んで横浜に戻っていた夏美(比嘉愛未)を見つけ、自宅に連れて帰る。朝倉家にも「今夜は夏美を泊めていいか」と連絡し、心配する房子(森昌子)たちを安心させる。

夏美は「取り返しのつかないことをした」「どうしていいかわからない」と涙ながらに告白。柾樹は「大丈夫だから」と静かに受け止め、無理に話させてしまったことを逆に謝る。

疲れ切って眠る夏美に柾樹は寄り添い、追い詰められた彼女の傍にいてやれなかった自分を責めるのだった。

個人的感想

追い詰められた夏美に対して、状況も知らないうちから「大丈夫だから」と言って、最後には抱きしめた柾樹。

一見無責任にも見えるが、心が限界の時には“理由より先に安心させてくれる人の存在”が必要なのも事実で、言葉以上に寄り添う姿勢に救われることがある。

疲れ切って眠った夏美に寄り添いながら、柾樹が小さくつぶやくシーン――あれは「ごめんな」や「もう大丈夫」など短い言葉だったのだろうか。セリフが聞こえない分、視聴者それぞれが想像できる余白があって良かった。


◆柾樹、慣れない“朝ごはん作り”で夏美を支える

翌朝、夏美が目覚めると、柾樹は不器用ながらも朝食作りに奮闘。

目玉焼きはうまくできたが、ベーコンは焦げてしまう。それでも夏美は「大丈夫」と答える。

しかし夏美は、柾樹が気を遣っていると感じ、「そんなに気を遣われたら、どうしていいか分からなくなる」と本音をこぼす。

対して柾樹は「気なんか遣ってないよ。そんな他人行儀な間柄じゃない」と断言。

「しばらくここで休んでていい。仕事が終わったらすぐ帰ってくるから」と言い残し、出勤していった。

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個人的感想

この場面は、夏美の心が少しずつ回復していく転換点。

確かに、慣れない料理を頑張る姿、そっと側に置いてくれる言葉——どう見ても「気を遣っている」。でも柾樹の言う「他人行儀な間柄じゃない」という言葉は、

“恋人として自然にやっていることだ”
という意味であり、夏美を遠ざけないためのメッセージでもある。

夏美は“自分が迷惑をかけている”と感じてしまうタイプなので、柾樹の「気遣いじゃない」という言い方は、罪悪感を和らげる効果がある。

そしてその言葉に救われて、夏美の表情にほんの少し元気が戻る。ドラマ的にも、心理的距離が縮まり直す瞬間として丁寧に描かれている。
こういうところに“モテる男の余裕”が隠れているのかもしれない。


◆伸一、旅館建て替え計画に暴走気味のやる気

加賀美屋では、伸一(東幹久)が世界中のリゾートホテルの資料を机に広げ、旅館の“モダン化・大改築”に夢を膨らませていた。

「大女将の引退はもう決まったも同然。母さん(環)が大女将になれば、旅館は好きにできる」と豪語。久則(鈴木正幸)もなぜか同意し、二人で盛り上がる。

だが環(宮本信子)は「大女将はまだ引退してないし、斎藤様の訴訟問題もあるのに…」とたしなめる。伸一は「リニューアルすれば悪いイメージは消せる」と浅はかな“イメージ戦略”を語り、久則まで「そうかもしれんな」と乗ってしまう。

その後、母屋に移動した環と久則。久則は「伸一も前向きになってよかった」と喜ぶが、環は浮かぬ顔。久則は「今度こそ大女将を言いくるめてやる」と言うが、環は「あなたの“心配するな”でうまくいった試しはない」と冷静に返し、去っていく。

個人的感想

どんな状況でも“後継問題”と“建て替え”しか頭にない伸一は度し難いが、その一貫性のある暴走ぶりは逆に清々しいほど。

「リニューアルしたら悪評も消える」という浅い考えに同意してしまう久則も、正直どうしようもない。

今回の描写は、

伸一の“危機的状況でもマイペースに暴走する危うさ”

と、

環の“一人だけ現実を直視している孤独さ”

が対照的に描かれている。

●訴訟問題発生

●従業員は不信感で揺れ、組織崩壊寸前

…という加賀美屋史上最大級のトラブルの最中。

にもかかわらず伸一は、「リニューアルしたら悪評は消える」という“魔法のような発想”を堂々と言い切る。

久則も同意してしまうあたり、この親子の価値観はかなり似ている。
経営判断をする者としては危機意識がなさすぎる。

環に特別な好感があるわけじゃないけど、あの親子と比べるとどうしても“まとも枠”に見えてしまう。現状を理解し、慎重に判断しようとしているのは環だけ。加賀美屋が危機に陥っていく裏で、環の孤独がどんどん際立ってきた回だ。


◆母屋の縁側で語られる“カツノの本心”と平治の楽観

母屋の縁側で、大女将・カツノ(草笛光子)と平治(長門裕之)が静かに語り合う。

カツノは今回の件について、

「夏美には酷だったかもしれない」

「自分のしたことで周囲が責めを受けるのは、一番つらいこと」

と胸の内を漏らす。

それでもなお、

「夏美なら乗り越えてくれる」

と信じていたカツノ。

平治もまた、

「夏美は座敷童だから、まだどう転ぶかわからない」

と不思議な楽観を示し、二人は“巻き返し”を期待している様子だった。

個人的感想

カツノが語った

「自分のしたことで周囲が責めを受けるのはつらい」

という言葉は一見深いようで、実は大きな矛盾を孕んでいる。

今回の混乱は、

●夏美の独断行動

だけでなく、

●大女将カツノが“夏美には処分を与えず、時江を理不尽にクビにした”

という判断が招いた部分も非常に大きい。

にもかかわらず、

「夏美がつらかっただろう」

「周囲が責めを受けてしまった」

という語り方は、

自分の責任を正面から見つめていない“綺麗なまとめ方”に見える。

さらに、平治とともに

「夏美は座敷童だから大丈夫」

というスピリチュアルな期待論に流れていくあたり、

二人が似た者同士であることもよく分かる。


◆柾樹、盛岡へ戻りたいのに戻れず…香織の“攻勢”が加速

夏美は柾樹の部屋で、今後どうすればいいのか分からず、ただ途方に暮れるばかり。柾樹は「一度盛岡へ行きたい」と山室部長に休みを相談するが、ちょうど“柾樹の企画プレゼンを直接聞きたい”という顧客がいて休めない状況に。

その隙を突くように、香織(相沢紗世)が「仕事が優先でしょ?」と引き止めにくる。休憩スペースでも香織は柾樹に接触し、プライベートの食事に誘おうとするが——

その瞬間、久美子(別府あゆみ)が割って入り、会話を強制終了。柾樹は気まずさのあまり席を離れ、残された香織に対し、久美子は小さくガッツポーズで勝利宣言した。

個人的感想

今回の柾樹パートは、「労働者の権利」と「昭和〜平成的な仕事優先文化」の対比が際立っていた回。

本来、有給休暇は理由不要の労働者の当然の権利で、会社は“時季変更権”を行使できる場合も極めて限定的。柾樹は本気で主張すれば休めた可能性が高い

しかしこのドラマの時代背景は「仕事最優先」がまだ強かった時代。そして柾樹本人が“押しに弱く自己主張が苦手”と見える性格も相まって、有給を強行するという発想自体が出てこないのだろう。

その間に、香織の攻勢は一気に加速。

・仕事という大義名分で引き止める

・職場で自然を装いながら距離を詰める

・ついにプライベート食事へ誘おうとする

香織の“肉食系”ムーブはもはや完全に恋愛戦闘モード。柾樹は悪い人ではないが、押しに弱く流されやすいタイプ。ここに香織の圧が続けばかなり危険な未来が見えてくる。

そんな中で光ったのが久美子。

夏美の同級生としての“察しの良さ”と即行動できる“瞬発力”を持ち合わせ、一瞬で香織の牽制に成功。

このドラマで珍しいくらいに、頼りになる味方キャラ だと改めて感じる。


◆智也、横浜で夏美と遭遇——“偶然”か“待ち伏せ”か?

気づけばもう夕方。少し気力が戻った夏美は「せめて夕飯の準備くらいは」と冷蔵庫を確認するが、何も入っていないことに気づき買い物へ。

その帰り道——

智也(神木隆之介)が突然現れ、「買い物お疲れさん」と声をかけてくる。驚く夏美。

ここで今日の放送は終了。

個人的感想

夕飯を作ろうと思えるほどに夏美の気力が少し戻っていて安心した。

そして、智也の登場。

あれが偶然だったのか、それとも夏美のことを案じて“待っていた”のかはまだ分からない。
夏美にとって、明日が“再生への一歩”になるといいな。

まとめ

第44回は、夏美の心がようやく安全な場所に戻り、“人として立ち直る一歩”を踏み出す物語だった。柾樹の寄り添い方は完璧ではないが、今の夏美に必要な「大丈夫だ」という安心を丁寧に与えていたのが印象的。

一方の盛岡では、伸一と久則が早くも建て替えに盛り上がり、依然として旅館全体を覆う混迷は収束の気配を見せない。環だけが状況の深刻さを理解しているあたり、今後の加賀美屋内部の亀裂はさらに深まりそうだ。

そしてラストの智也の登場。偶然とは思えないタイミングで現れた彼が、今後の物語にどう関わるのか。夏美の“再出発”に寄り添う存在となるのか。それとも、別の展開の火種となるのか。

明日の放送も見逃せない。

『どんど晴れ』感想まとめはこちら

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