朝ドラ再放送『どんど晴れ』第34回感想(ネタバレ) ― 親の心配・仲居の現実・座敷童? 盛岡で揺れる“家族の気持ち” ―

どんど晴れ

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2025年11月20日(木)放送の『どんど晴れ』第34回。

夏美(比嘉愛未)が庭仕事に奮闘する一方、盛岡を訪れた啓吾(大杉漣)と房子(森昌子)は、娘が想像以上の厳しい環境に置かれていることを目の当たりにし、不安を募らせていく回だった。


■ 夏美、ひとり庭仕事の重労働

夏美は今日も庭で重労働。終わったと思えば、番頭・中本(高橋元太郎)から次の作業を言い渡される。

その頃、露天風呂でのんびりしていた啓吾の前に伸一(東幹久)が現れ、「旅館の経営は大変」「女将は激務」などと吹き込み、夏美の将来に不安を抱かせる。

一方、房子は佳奈(川村ゆきえ)に庭仕事の理由を尋ね、「仲居の仕事ではない」「夏美は気を遣われて仕事を振られにくい」という事情を聞き、さらに心配を募らせる。

そこに時江(あき竹城)が現れ、旅館案内と称して“女将の仕事の大変さ”ばかりを強調。啓吾・房子の心はすっかり曇ってしまう。

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(個人的感想)

伸一・時江の“悪意ある真実”が、親の不安を最大化する構図

伸一と時江が語った

「女将は過酷」「経営が厳しい」

という言葉は、すべて“嘘ではない”。

しかし問題なのは、事実をどう伝えるかで印象は180度変わるという点。

伸一たちは、伝え方を“最大限に悪意寄り”に振っているため、啓吾と房子にとっては「これ以上娘に苦労はさせられない」という結論に直行する。

—→ 真実を利用した誘導という点が実に巧妙。
娘の様子を見にきただけなのに、逆に不安要素を大量に受け取る羽目になった啓吾と房子は、旅館に来たはずがくつろぐどころじゃないね。「女将業は大変」だけが強調される構図、放送当時苦情は来なかったのか心配になるレベル。


■ 智也、南部鉄器工房で制作体験

聡(渡邉邦門)の工房に智也(神木隆之介)を迎えに来た夏美。夢中で鉄器作りを楽しむ智也の前に、平治(長門裕之)が登場。夏美は、これまで旅館で何度も見かけた“おじいちゃん”が、実は南部鉄器の名人だと初めて知る。

平治に褒められた智也は大喜び。聡は出来上がったら横浜に送ると約束する。

さらに智也が、平治が夏美のことを「座敷童だと思ってる」と暴露。夏美は「自分が行くところで誰かが幸せになるなら最高」と前向きに受け止める。

(個人的感想)

智也が南部鉄器工房で輝く姿は、“盛岡で得られる新しい世界”の象徴だ。

しかし同時に、
◎旅館で庭仕事をさせられ
◎仲居としてうまく扱われず
◎親に心配され続ける夏美

との対比が鮮明になった。

智也は“盛岡の良いところ”を体験し、夏美は“加賀美屋の厳しさ”を背負っている。
この対比が、物語に深みを与えていた。

智也は初対面の年上にもタメ口で懐に飛び込み、気づけば仲良しになっている。恐るべしコミュ力だ。聡が夏美を見つめる笑みは……あれはもう完全に“恋の表情”じゃないだろうか。ちょっと怖いくらいの柔らかい微笑みではあったけど…。


■ 加賀美屋で夕食、しかし両親は“味がしない”

加賀美屋の夕食。夏美は精一杯、旅館のことを説明するが、啓吾も房子も心配が先に立ち、箸が進まない。

「食べ慣れないから」
「湯あたりしたかも」
と誤魔化す二人だが、明らかに不安を抱えたままの様子。

(個人的感想)

確かに“心配事を抱えたままの旅館泊”ほど落ち着かないものはない。夏美も両親も、互いを気づかい合って余計にぎこちなくなる悪循環の夕食だった。


■ 伸一は報告、環は“重労働アピール”、浩司は冷静

母屋では、伸一が「ちょっと吹き込んだら不安になってた」と満足げに報告。浩司(蟹江一平)は兄の性格を呆れつつも、「夏美は頑張ってる。帰らないよ」と冷静に判断。

環(宮本信子)は、久則(鈴木正幸)にマッサージをお願いしながら“女将業の大変さ”を匂わせる。久則は夏美の修業を親御さんは認めているのかと心配するが、環は「好き好んで苦労させたがる親はいない」と言い切る。

(個人的感想)

朝から伸一の陰険ムーブを見るのは正直キツい。ただ浩司が常識人として存在してくれるのが救い。環は味方なのか敵なのか、相変わらず分かりにくいけど、この“グレーさ”が彼女らしさでもある。


■ 膝を打った夏美に、思いがけない一言

夕食後、夏美は下宿に帰ろうとした際に、庭仕事で転んで膝を痛めたことを報告する。その姿を見た啓吾と房子はついに決断しかける。

「このまま修業を続けるつもりなのか?」

「横浜に帰ってきてもいいんだよ」

「無理しなくていい」

突然の“帰ってこい”宣言に、夏美は戸惑いの表情。今日の放送はここで終了。

(個人的感想)

今回の親の心配は、決して過剰反応ではない。

・庭仕事は本来仲居の仕事ではない
・夏美が気を遣われて仕事を振られづらい
・旅館の経営は厳しい
・女将は本当に激務
・仲居たちとまだ信頼関係ができていない

これらを見た上で「娘を連れ帰りたい」と思うのはごく自然。

むしろ、あの状況で“応援するよ!”と言うほうが不自然なくらいだ。

だからこそ、啓吾と房子の苦悩は“親として極めてリアル”に描かれている。

まとめ

第34回は、

親:娘を守りたい

娘:夢をつかみたい

そのすれ違いがピークに達した回。

明日の第35回で、夏美が「帰る」か「残る」か——重要な分岐点を迎えることになりそうだね。

『どんど晴れ』感想まとめはこちら

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