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2025年11月19日(水)放送の『どんど晴れ』第33回。
夏美(比嘉愛未)の家族が盛岡に押しかけ、加賀美屋で一気に“現実”と向き合うことになった回。
温かい再会と、親としての不安。その両方が濃厚に描かれていた。
■ 家族との再会、夏美の心がほどける
イーハトーブで迎えた家族との久々の再会。夏美は房子(森昌子)に思わず抱きつき、泣き笑い。
啓吾(大杉漣)は柾樹(内田朝陽)を許したことを改めて伝え、夏美も素直に感謝する。
智也(神木隆之介)は加賀美屋の立派さに驚きつつも、昨日“追い返された”ことも報告。啓吾は怒り心頭だが、裕二郎(吹越満)が伸一(東幹久)の人柄を説明し、場は少し和らぐ。
(個人的感想)
まだ盛岡に来て“たった一か月”という事実にちょっと驚き。この間にハクサンチドリや女将修業、ジュンソ事件まで全部詰まっていたとは…濃密すぎる。イーハトーブの仲間たちが温かく見守ってくれて、本当に良い場所だと思う。
■ 母と娘、久しぶりの夜
夏美は房子に、ぜひ加賀美屋に泊まってもらいたいと頼む。房子は“本当に大丈夫?”と心配顔。夏美は“大女将と女将に憧れている”と語り、房子はそっと膝枕をしてあげる。
(個人的感想)
大人の親子同士の“膝枕”は一瞬驚いたけど、ようやく弱音を吐ける場所を見つけたという象徴的シーンだったと思う。盛岡ではずっと背筋を伸ばしていた夏美が、ようやく“娘の顔”に戻れた瞬間だね。
「親は理屈ではなく“現実”を見る」
夏美は「大丈夫、大丈夫」と言い続けてきた。
でも親は――
泥だらけの庭仕事
腕の傷
痩せた体
を見た瞬間、言葉より先に“本音”を感じてしまう。
親は“娘の言葉”ではなく“娘の身体の変化”を見抜く生き物。夏美の前向きさと、親の不安。どちらも嘘じゃないところが、この回のリアルさだ。
「夏美の“ひたむきさ”は長所でもあり、盲点でもある」
夏美は
・人に弱みを見せない
・頼らない
・辛くても笑う
という“頑張り屋の美徳”を持つ。
でも同時に、「限界でも限界と言えない」 という弱点も抱えている。
啓吾と房子が不安になったのは、夏美の“頑張りすぎる性格”を知っているからだ。
もし彼女が辛いときに「辛い」と言えたら、もっと楽な道があったかもしれない。
■ 智也、南部鉄器の世界へ
聡(渡邉邦門)の部屋を訪れた智也は南部鉄器に興味津々。実用品だけでなく“見て楽しめる作品も作りたい”という聡の言葉に刺激を受け、明日の工房見学を約束する。
PR:聡の“見て楽しむ南部鉄器”を思わせるフクロウの置物
劇中で聡が智也に語った、
「見て楽しめる南部鉄器を作りたい」という言葉。
その想いを重ねたくなるのが、このフクロウの南部鉄器です。
盛岡の伝統工芸・南部鉄器ならではの重厚さ。
小ぶりながら存在感があり、デスクや棚に“そっと置くだけ”で雰囲気が変わります。
聡が目指す“作品としての鉄器”を連想させる一品です。
(個人的感想)
距離感が急に近いのはこのドラマの“お約束”だね。智也のため口は気になるけど、聡の“ビジョン”がしっかり伝わったのは良かった。
■ 父と父の語らい
裕二郎が啓吾に布団を用意し、咲(兼崎杏優)がおやすみの挨拶。
その後、裕二郎と啓吾は酒を酌み交わし、「都会から来た娘さんは続かないと思ってたが、夏美さんは根性がある」「いや、あれは弱音を吐けない性格なんだ」と父親同士の本音が溢れる。
(個人的感想)
“娘を案じる父親同士”ってああいう距離感になるんだろうなとしみじみ。裕二郎の評価と、啓吾の親としての不安が交差する良いシーン。
■ カツノの叱責と、庭仕事中の夏美
翌朝、夏美の案内で加賀美屋へ。カツノ(草笛光子)と環(宮本信子)が正式に挨拶し、
そこで初めて伸一と時江(あき竹城)は“昨日追い返した客が夏美の家族だった”と知り真っ青。
大女将・カツノは啓吾たちを満室だと偽り追い返したことで環を激しく叱責。その迫力に啓吾と房子も圧倒される。
啓吾と房子が廊下から外を見ると――
泥だらけで庭仕事をする夏美の姿。仲居の仕事なのか、ただの雑用なのか、親としてはどうしても胸騒ぎがしてしまう。
(個人的感想)
「加賀美屋の“二重構造”が露骨に浮き彫り」
大女将・カツノや女将・環の考える“宿の矜持”と
伸一・時江が持つ“格で客を選ぶ感覚”。
この二つが真っ向から対立する。
カツノは“宿の品格”を伸一は“客の格”をそれぞれ重視している。
同じ「格式」という言葉でも意味が全く違うのが面白い。そして今回の家族登場でそのズレが一気に露わになった。
環の叱られ方は気の毒だったけど、啓吾の怒りは一応“収まる方向”になったと考えると結果オーライ。ただ、夏美の庭仕事を親の目で見れば…そりゃ心配にもなるよね。そして、伸一はまた勝手に妄想を膨らませていたので、何も起きなければいいのだが…。
■ まとめ
第33回は、
「娘の成長を信じたい親」 と
「苦しくても前を向く娘」
そして
「宿の伝統と現実」
この三つが交錯する“リアリズム回”。
夏美は確実に成長しているし、親は確実に心配している。
どちらも正しい。だからこそ、胸に刺さる回だった。
『どんど晴れ』感想まとめはこちら
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