朝ドラ再放送『どんど晴れ』第32回感想(ネタバレ) ―「すれ違う家族、支え合う仲間」加賀美屋と横浜が交差した日―

どんど晴れ

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2025年11月18日(火)放送の『どんど晴れ』第32回。

柾樹(内田朝陽)が横浜へ戻り、夏美(比嘉愛未)は再び仲居修業へ。

その裏で、朝倉家が“娘を案じて”盛岡へ向かっていた。


■ 柾樹、横浜へ戻る朝

夏美は、一日も早く女将の修業に近づこうと気持ちを新たにしつつも、柾樹には「できるだけ早く盛岡に戻ってきてほしい」と素直な願いを口にする。

一方その頃、伸一(東幹久)、久則(鈴木正幸)、時江(あき竹城)は、柾樹が突然戻ってきた理由をあれこれ詮索していたが、環が「そういう話はやめなさい」と鋭く制して場を収める。

そこへ柾樹が、仕事の都合で昼までに横浜へ戻らないといけないと挨拶に現れる。伸一は「そんなに忙しいなら来る必要ないんじゃないか」と露骨な嫌味を投げつけるが、柾樹はそれにも動じず、

「旅館のこれからのことは、自分が戻ってきてから家族みんなで話し合いたい。家族なら、きっと良い答えが見つかるはずだ」

と静かに思いを伝える。そして夏美には「また連絡する」と約束し、横浜へと帰っていった。

(個人的感想)

柾樹は、伸一にも、イーハトーブでの聡にも嫌味を言われても決して怒らない。争いを避けるほど温厚なのか、それとも嫌味に気づいていないほど天然なのか…どちらも彼にはあり得そうで悩ましい。

伸一と時江は相変わらず夏美&柾樹を露骨に“邪魔者”扱いする一方、久則はそこまで敵意があるようには見えない。環に至っては、夏美を突き放す時もあれば庇う時もあり、いまだに掴みどころがない人物だ。

そして何より気になったのは、柾樹が「家族なら話し合えばいい答えが出る」と言ったこと。昨日、夏美が彼に同じようなことを語っていたばかりで…まるでその言葉を自分の言葉として引用しているようにも見えてしまった。


■ 朝倉家、盛岡へ向かう

電車の中、啓吾(大杉漣)は「行くと言ったら断られるから黙ってきた」と明かし、さらに加賀美屋の跡継ぎ問題が複雑だという事情も説明する。房子(森昌子)と智也(神木隆之介)も複雑な表情で耳を傾ける。

盛岡駅に到着した三人は、老舗旅館・加賀美屋の立派な構えにしばし足を止め、宿泊の意向を仲居に告げる。

(個人的感想)

やっぱり…啓吾は“連絡しない文化”が完全に定着している。作品全体に「事前に連絡したら負け」という空気すら感じる。でも老舗旅館に予約なしは相当チャレンジャー。2007年当時は今ほど事前リサーチが一般的じゃなかったのかな?とも思った。


■ 加賀美屋、“満室”の理由

加賀美屋では、夏美が女将の指示で庭木の植え替えという普段の仲居仕事とは異なる庭作業に励んでいた。その様子を伸一は怪訝そうに眺めるが、女将からの命令と聞くや否や、時江とともに「ついに夏美へのしごきが始まった」とばかりに嬉しそうにほくそ笑む。

そこへ「予約のないお客様が来ている」と仲居から報告が入り、伸一と時江は対応に悩む。実は一部屋だけ空きがあるのだが、椅子に座る啓吾と房子を値踏みするように観察し、「加賀美屋には似つかわしくない」と判断。満室だと告げ、他の旅館を案内しようとする。

しかしその場で佳奈が「空いている部屋があります」と正直に言ってしまい、伸一は慌てて「その部屋より、もっとお手軽な旅館がありますよ」と言い放つ。それを聞いた啓吾は、「客を見た目で判断するのか!」と激怒し、収拾がつかなくなる。結局啓吾は憤然と加賀美屋を去ってしまい、時江は「本当に断って良かったの?」と不安がるが、伸一は「予約もせずに来るなんて客じゃない。ただの冷やかしだ」と言い切るのだった。

(個人的感想)

夏美が庭仕事を命じられた瞬間、嬉々として「やっとイジメが始まった」と喜ぶ伸一と時江には背筋が寒くなった。本当に性格が悪い。この二人は夏美に対する敵意を隠そうともしない。

とはいえ、啓吾も啓吾で、老舗旅館に予約なしで泊まれると思っているのはなかなか大胆。でも、客を“品定め”したうえで「他の旅館のほうがお手軽」と言ってしまう伸一の言い草は、加賀美屋の将来を心配せざるを得なくなるレベル。断るにしても、もっと上品な方法があるはずだ。現代なら即SNSで炎上する案件間違いなし。啓吾も短気だとは思うが怒ったのは理解できる。


■ 庭仕事の裏にある“別の意図”

夏美は、ただひたむきに庭木を植え替える。遠くからその様子をじっと見つめるのは大女将・カツノ(草笛光子)と、女将・環。二人の表情には“いじめ”ではない別の目的が隠されているように見える。

(個人的感想)

ついに来た“ベスト・キッド理論”!?庭仕事を続けていたら、気づけば女将スキルが身についていました…そんな展開がある気がする。カツノと環の静かな眼差しがその伏線に見える。


■ イーハトーブでの再会

一方イーハトーブでは、ビリー(ダニエル・カール)が店番。裕二郎(吹越満)が戻り、啓吾たちに名物じゃじゃ麵を振る舞う。智也は聡(渡邉邦門)の作品を褒め、聡も嬉しそうに見せる。

啓吾は夏美が元気に働いていると聞かされ安心するが、ビリーがつい旅館の内情を語り出し、裕二郎とアキ(鈴木蘭々)が慌てて口を塞ぐ。

そこに夏美と佳奈が帰宅し、夏美は思いがけない家族との再会を果たす。

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(個人的感想)

出ました、じゃじゃ麵の高頻度出演!イーハトーブ、料理のレパートリーどれだけあるのか気になる…。

啓吾は正確な情報を知りたいタイプだと思うので、ビリーの“空気読まない正直さ”は逆にありがたいかもしれない。本当に危ない状況なら、娘を連れ戻す決断もできるからね。

まとめ

第32回は、

夏美を取り巻く人間関係の“本音”が見えてきた回だった。

  • 夏美は修業の本当の入口に立った

  • 朝倉家は“娘の現状”に初めて触れようとしている

  • イーハトーブは夏美の支えとして揺るぎない

盛岡と横浜を行き交う“想いの往復運動”が、この先の物語にどう影響していくのか楽しみだ。

『どんど晴れ』感想まとめはこちら

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