朝ドラ再放送「どんど晴れ」第31回感想(ネタバレ) ―― “弱音も本音も、大切な人の前だからこそ言える”回 ――

どんど晴れ

本記事にはアフィリエイト広告を利用しています。

2025年11月17日(月)放送の『どんど晴れ』第31回。

柾樹(内田朝陽)が突然盛岡に現れ、夏美(比嘉愛未)との久々の時間を取り戻す一方で、聡(渡邉邦門)の感情が少しずつ輪郭を帯び始めた回だった。


イーハトーブでの再会と、揺れる空気

イーハトーブの店先で再会した夏美(比嘉愛未)と柾樹(内田朝陽)。その様子を見守っていた仲間たちが二人を店内へ迎え入れる。

柾樹は裕二郎(吹越満)に、夏美を支えてくれていることに対して感謝をし、久しぶりのじゃじゃ麺をおねだりする。ビリー(ダニエル・カール)、アキ(鈴木蘭々)、佳奈(川村ゆきえ)も穏やかな空気で挨拶を交わすが、聡(渡邉邦門)だけは険しい表情のまま。短く言葉を返すと、場の空気から距離を取るように2階へ上がっていく。その背中を、佳奈がどこか心配そうに見つめていた。

(個人的感想)

柾樹を歓迎する空気と、聡の張りつめた態度の対比が印象的。単なる恋心だけではない“何か”を抱えているような気もするし、佳奈の表情も意味深。それにしても、お約束のじゃじゃ麺だが、ここまで出てくると裕二郎のじゃじゃ麵は一度味わってみたい。

PR:盛岡の味をおうちで

作中で何度も登場する盛岡の名物「じゃじゃ麺」。
実際に味わってみたい方は下のリンクからどうぞ。


『どんど晴れセット(ぴょんぴょん舎冷麺・白龍(パイロン)じゃじゃ麺』各2食

 


横浜・浅倉家は急きょ盛岡へ

横浜の朝倉家では、急遽決まった盛岡行きの準備に大忙し。

啓吾(大杉漣)は一度は険しい態度を取ったものの、柾樹の気持ちを理解し、夏美との関係を許すことを決意。房子(森昌子)は啓吾だけがカツノに贈り物をしていたことで不満を抱えており、その本心を啓吾が理解したための盛岡行きだった。智也(神木隆之介)は試験が終わってサッカーができると思っていた矢先の盛岡行きにやや不満げだが、家族として動く決断に従っていく。

(個人的感想)

怒るときは強く、許すと決めたら動きが早い啓吾。房子の不満は確かに筋が通っていて、「そりゃ怒るよね」と共感するポイントも多い。浅倉家は浅倉家でずっとドタバタしていて面白い。


ふたりきりの時間と、本音のこぼれる夜

イーハトーブでは咲(兼崎杏優)が寝る時間となり、裕二郎が席を外す。アキと佳奈も空気を読んで2階へ。ビリーだけはまだ飲めそうなテンションだったが、押し出されるように席を立つ。

静けさが戻り、ようやく夏美と柾樹だけの時間に。久しぶりに向き合い、互いの近況を確認し合う。夏美は酔いに任せて旅館での苦労をこぼしつつ、それでも盛岡の暮らしへの想いと、柾樹の家族の一員になる覚悟を語る。そのまま安心したように眠り込み、柾樹は夏美をおぶって部屋まで運ぶ。

廊下で聡と偶然鉢合わせた柾樹は、聡に起こしたかと声をかける。聡は静かな口調ながらも、夏美が弱音を見せられず踏ん張っていることを察し、「一日も早く戻ってあげてほしい」と強い思いを伝える。

(個人的感想)

ビリーの“空気読めなさ”は国民性の違いなのか、ただのキャラ性なのか。日本人が過剰に空気を読み過ぎる部分はあるのだろうが、ふたりきりの時間を作ろうとする仲間たちの気遣いは本当に温かい。
夏美はこれまで、イーハトーブの仲間にも旅館にも弱音をほとんど吐かなかった。でも柾樹には酔いの勢いもあって、初めて全部ぶちまけた。
これは

「ようやく本当に甘えられる相手が目の前に来てくれたから」

であり、
夏美が必ずしも“我慢強すぎる子”ではなく、“甘える相手を間違えない子”なんだと分かるシーンだった。
聡の言葉は、ただの嫉妬だけではない“痛みを知る人間”のリアルさがあるような気もしてきた。聡の刺々しさは「恋愛感情だけではない」可能性もあるのではないか。今回の聡の態度は、恋心による嫉妬だけでは説明がつかないレベルだった。

・柾樹にだけ当たりが強すぎる
・夏美の苦しみに、異常なまでに敏感
・「かわいそうだ」と共感する

これは“好きな子が他の男と付き合ってるから嫉妬”という単純な構造とは違うような気もする。

聡は、かつて誰にも弱音を吐けずに苦しんだ経験を持っているという背景があり、夏美の姿と自分を重ねてしまっている可能性はないだろうか?
そのうえで“夏美が壊れる前に、誰か助けてやれよ”という焦りに見えなくもない。


横浜・保の胸の内と、盛岡への不安

智也が店に“臨時休業”の張り紙を貼り、啓吾は保(与座嘉秋)に留守中の配達を任せる。保は快く引き受けつつ、夏美の様子をしっかり見てきてほしいと念押しする。まるで、柾樹の親族にいじめられてないかと心配するような口ぶりに、啓吾と房子は複雑で意味深な表情になる。

(個人的感想)

保、完全に“まだ夏美のことを諦めてない人”ムーブ。夏美、盛岡と横浜でモテすぎ問題。柾樹はのんびりしていると本当に取られてしまうぞ…。


大女将への挨拶、そして新たな活力

翌朝、柾樹は加賀美屋へ向かい、大女将・カツノ(草笛光子)に挨拶。夏美をよろしく頼むと言う柾樹に、カツノは「まずは仲居としての修業が大切」と、ぶれない姿勢で答える。

恋人としての距離は縮まったが、仕事としてはまだ修業の身。その“両方の現実”をしっかり伝えるのが大女将らしい。

柾樹との再会で心の力を取り戻した夏美。前を向く姿勢を再び強くしたところで、第31回は幕を閉じた。

(個人的感想)

夏美にとって柾樹との再会は、本当に“充電”そのもの。弱音を吐いても受け止めてくれる人がいるって大きい。明日からまた頑張ろうと思えるのもわかる気がする。

まとめ

・夏美が柾樹に本音をぶつけた

・聡が初めて柾樹に“助けを求めた”

・啓吾と房子は本音がぶつかって一緒に盛岡へ行く決断をした

第31回は、

嘘でも強がりでもなく、人が本当に思っていることが外へ出てきた1日

だった。

誰かの本音が漏れると、人間関係は必ず動く。恋愛面だけでなく、人間模様が一気に複雑になり始めた回だった。

『どんど晴れ』感想まとめはこちら

広告

懐かしい朝ドラをもう一度見たい方はこちら → NHKオンデマンドでは見られないけどTSUTAYA DISCASで楽しめる朝ドラ5選

タイトルとURLをコピーしました