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2025年11月1日(土)放送の『どんど晴れ』第18回。
前回、環のもてなしの心に触れた夏美が、自分にも何かできないかと考え始める。今回の放送では、吉田との物語を通して“おもてなし”の本質に一歩近づいた夏美の姿が描かれました。
八幡平への思い、そして無謀な提案
吉田の客室を訪ねた環は、ハクサンチドリが描かれたはがきを渡す。
それは、吉田が亡き妻と最後に見た思い出の花。
彼は「これで十分だ」と言いながら、心の中で区切りをつけようとしていた。
しかし、そこへ夏美が現れる。部屋の前で「どうしてもお話したい」と訴え、吉田の部屋へ招かれると、彼を八幡平へ連れて行きたいと強く申し出る。
岩手に来た意味を見出してほしいという一心だった。
環は当然のように止めに入る。腰を痛めた人を山へ連れて行くなんて無茶だと諭すが、夏美は吉田の心を“勝手に代弁”し、突き進む。
その思いの強さに、最終的に吉田は「やはりハクサンチドリを見たい」と決心する。
(個人的感想)
夏美の勢いはいつもながらすごい。自分の中で“こうあるべき”と思うと、周囲の制止を聞かずに突っ走るタイプだ。腰を痛めた高齢者を標高1600メートルの山に連れて行くというのは、現実なら完全にアウト。だが、そこに彼女なりの誠意と純粋さがあるのも確かだ。環が止めるのは当然としても、彼女の情熱が周囲を動かしてしまうのも分かる気がする。しかしこれ、雇用関係があるのかどうなのか曖昧なことは置いておくとしても、仲居としての業務が他にもあるにもかかわらず、自分の業務外のことを労働時間の途中に行うってことだよね?そして、それを女将も認めたということなら業務命令で腰を痛めたお客様を標高の高いところへ連れ出すことになる。恐ろしい・・・。
奇跡の八幡平、仲間と共に
イーハトーブの面々――裕二郎、ビリー、聡、アキ――が総出で吉田をサポート。
アウトドア用の車椅子を用意し、険しい山道を全員で押し上げていく。
「ヨツバシオガマ」など似た花に惑わされながらも、夏美とアキが先導して探し回り、ついに水辺に咲くハクサンチドリを発見。
その瞬間、吉田は立ち上がり、亡き妻との記憶を胸に涙を流す。
(個人的感想)
昨日の夜に思いついた話なのに、翌朝には全員が予定を空けて山へ行くなんて、奇跡の連携プレー(笑)。でも、こういう「人が人のために動く」姿を見せるのがこのドラマの良さでもある。夏美は業務中かもしれないけれど、イーハトーブの仲間たちは完全なボランティア。誰かの心を救うために動ける人たちって、本当に強い。
吉田の笑顔、そして環の言葉
帰館後、環が入れたお茶を飲みながら吉田は「気持ちのいい汗をかかせてもらいました」と笑顔で語る。
「また来年も来させてもらうよ」と言う吉田の表情は、どこか晴れやかだった。
環も心から安堵し、夏美の真っ直ぐな行動を少しずつ認め始める。
(個人的感想)
結果的には、夏美の行動が吉田を救った。亡き妻の思い出に向き合い、前を向く勇気を与えたのだから。危険を伴う無茶だったけれど、「おもてなし」の本質とは、やはり“相手の心に寄り添うこと”なんだと感じた。だからといって“結果オーライ”で済ませていいのかは疑問。おもてなしは心で行うものだけど、それを安全と責任の上に成り立たせるのがプロフェッショナルだとも思う。環が夏美を止めたのはそのためであり、まさに現代のマネジメント感覚にも通じる。
靴をずらす理由、明かされる“伝統”
加賀美屋に戻ると、久しぶりに大女将・カツノが接客に復帰。
夏美は玄関でお客様の靴を出すが、カツノが右足の靴をわずかにずらして置くのを目にする。
そう、以前から気になっていた“靴をずらす理由”がついに明らかになる。
それは「右足が悪いお客様が履きやすいようにするため」。
夏美は環に尋ね、環も昔、大女将から見て覚えたと語る。
そして「ただ頑張るだけではダメ。常に最善を考えることが“おもてなし”」と諭す。
(個人的感想)
この“靴をずらす理由”が明かされた瞬間、小さな伏線が回収された。「見て覚える」文化は美しくもあり、今の時代では危うい一面もある。「見て覚える」は“指導の放棄”とされることもある。ヒヤリハット事例が起きた場合に、見て覚えろがうちの指導方法ですでは言い訳にもならない危険性がある。それでも夏美は注意を素直に受け止めることができる。成長する力がある人間の証拠だ。だからこそ、彼女の修業物語は見続けていこう。
新しい一歩、そして温かい場所
その後、時江の嫌味をも笑顔で受け流し、「これからも教えてください」と頭を下げる夏美。
環はその姿を見つめながら、やはり大女将が見込んだだけのことはあると小さくつぶやく。
加賀美屋に新しい風が吹き始めた瞬間だった。
(個人的感想)
“へこたれない”というのは簡単じゃない。それを自然体でできるのが夏美の強さであり、最大の魅力。「思ったらすぐ行動」ではなく、「考えてから行動」に変わっていく今後の成長が楽しみだ。
まとめ
第18回は、“もてなしの心”というテーマが一気に形を持った回でした。
夏美の勢いと未熟さ、そして確かな成長。
吉田を救った一日が、彼女自身にとっても大きな一歩になったように思います。
『どんど晴れ』感想まとめはこちら
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