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2025年10月23日に放送された『どんど晴れ』第10回。
啓吾(大杉漣)と夏美(比嘉愛未)が真正面からぶつかり合い、ついに親子の絆が試される回でした。
土下座してまで自分の意志を貫こうとする夏美と、「親子の縁を切る」とまで言い放つ啓吾。
その激しい衝突の裏に、それぞれの“愛のかたち”が浮かび上がりました。
「私を盛岡へ行かせてください」涙の土下座
柾樹(内田朝陽)の思いを理解した夏美は、どうしても盛岡へ行きたいと啓吾に訴えます。
「私を、今すぐ盛岡に行かせてください」「柾樹さんの実家の旅館で働いてみたいの」
涙ながらに訴える娘に対して、「もし出ていくなら親子の縁を切る」と突き放す啓吾。
(個人的感想。親に土下座してまで頼み込む夏美の姿には衝撃を受けた。それほど真剣で、恋ではなく“覚悟”の表れにも見える。一方で、啓吾の気持ちも理解できる。父として娘を失うような不安と、勝手に話を進めた柾樹への不信感が入り混じっているのだろう。)
家族が二分——母と弟の間で揺れる思い
啓吾と夏美の対立に、房子(森昌子)と智也(神木隆之介)も巻き込まれます。
房子は「夏美ももう大人なんです。自分のことは自分で決めていい」と味方し、智也は「父さん、本気だよ」と反対。
家族がふたつに割れ、かつての温かな朝倉家に亀裂が入ってしまいます。
(個人的感想。夏美と房子、啓吾と智也。家族が分断されてしまったのが悲しい。互いに“愛している”のに、理解し合えない。まさに現代的な家族の葛藤を映していると思う。)
「父親なんて、弱い立場だと思ってね…」町中華での独白
家を出た啓吾が立ち寄ったのは、近所の中華料理店「桃華軒」。
店主(蛭子能収)に「夏美ちゃん、結婚決まったそうだね?」と声をかけられても、言葉が詰まる啓吾。
「父親なんて、弱い立場だと思ってね。捨てゼリフしか吐けないなんて…」とこぼすその表情には、職人気質ゆえの不器用な愛情がにじみ出ていました。
(個人的感想。ほんの数分前の場面を再び回想で見せるのは少し冗長にも思えるが、蛭子さん演じる町中華の店主が醸し出す“温もり”が印象的だった。)
新作ケーキに込めた想い——「私は、どこに行ったってお父さんの娘」
一方、夏美は夜を徹して新作ケーキ作りに打ち込みます。
「お父さんのようになりたかった」「でも一番好きなのは、お客さんの笑顔を見ること」
夏美はケーキ作りと女将の仕事を重ね合わせ、「どこに行ったって、私はお父さんの娘」と語ります。
房子が静かに頷く姿は、まるで“背中を押す母”そのものでした。
置手紙とケーキ、そして旅立ち
朝、啓吾が厨房に戻ると、作業台の上には一通の手紙と新作のケーキが置かれていた。
「お父さんへ。やっぱり盛岡へ行きます。ごめんなさい。新作のケーキつくってみました。夏美」
手紙にはそう書かれていたが、ケーキがいつ作られ、どれほどの時間そこにあったのかは分からない。
それでも啓吾は迷うことなくスプーンを入れ、一口食べる。
「まだ半人前だ……」とぽつりと呟くその声には、温かさよりも“未練”が滲んでいた。
(個人的感想。一流のパティシエが、常温でどれくらいの時間置かれたか分からず、そのままの状態のケーキを躊躇なく口にするというのは、正直驚いた。常温保存可能で、ホコリもかぶることのない出来立てほやほやのケーキだったと信じよう。このシーンの啓吾は、娘を誇らしく思うよりも、修業を中途半端なまま放り出していくことへの悔しさを噛み締めていたように見えた。
“頑張れ”という言葉を飲み込みながら、心のどこかで「まだ認められない」と感じている——そんな不器用な父親の姿が印象的だった。)
「ひとりぼっちの旅立ち」——それでも前へ
「父には反対され、柾樹にも告げずに、夏美は盛岡へ向かいました。それは、ひとりぼっちの旅立ちでございました。」
ナレーションが流れ、新幹線に揺られる夏美の姿。
(個人的感想。人の許しを得る前に自分の信念を貫くというのがこのドラマのテーマなのかな?
でもやっぱり、もっと“対話”があってもよかったんじゃないかと思う。独断と突っ走りが美徳になりつつある展開に、少し複雑な気持ちもある。今後の展開を見守りたい。)
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