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2025年10月16日に放送された『どんど晴れ』第4回。
倒れた大女将・加賀美カツノ(草笛光子)をきっかけに、加賀美屋の内部で揺れる“伝統と変化”の対立が描かれました。
一方で、夏美(比嘉愛未)は柾樹(内田朝陽)への想いを胸に、改めて“家族を支える覚悟”を固めていきます。
倒れた大女将と加賀美家の不穏な空気
一本桜の下で穏やかな時間を過ごしていた夏美と柾樹の元に、突然入った大女将・カツノが倒れたという知らせ。
急いで旅館へ戻ると、女将の環(宮本信子)から「貧血だって」と聞かされ、安堵しつつも不安を隠せない柾樹。
柾樹が「おばあちゃん、大丈夫?」と声をかけると、カツノは「こんなことでへこたれてられねえ」と気丈に振る舞いますが、
その立ち上がろうとする姿には、年老いた体の限界と“女将としての責任感”がにじんでいました。
往診の医師が帰った後、環は夫・久則(鈴木正幸)に「そろそろ潮時じゃありません?」と切り出します。
それはつまり、“大女将の引退”。
旅館の新しい経営方針——リニューアル計画を進めるための提案でした。
しかし久則は、「うちの母親がうんと言うかどうか」と渋い顔。
長年、家族と旅館を支配してきたカツノの存在感が、依然として重くのしかかっています。
環と伸一の“新しい旅館”への思惑
伸一(東幹久)は父・久則に「経営者として決断してくれ」と迫ります。
旅館を守るためには、時代に合わせた変革が必要——それが彼らの主張でした。
一方、環は「私はお母さまを働かせる思いやりのない嫁だと言われています」と皮肉を口にしながらも、
「でも、これ以上この形では旅館は持たない」と冷静に現実を見つめています。
彼女の視線の先には、格式を守ることの尊さと、時代に取り残される不安。
この家の中には、“伝統を守る者”と“変化を求める者”という二つの価値観がぶつかり合い始めていました。
夏美が誓う“柾樹を支える覚悟”
環は夏美に、柾樹の幼い頃の話を語ります。
「父親が突然家を出て、母親(中江有里)も女将として働き続けて、体を壊して亡くなったの」
「そのあと、母親代わりに大女将が育てたけど、あの子の寂しさには気づいていたのに、私も家庭と旅館のことで手一杯で…」
その言葉を聞いた夏美は、まっすぐに言いました。
「私、柾樹さんを幸せにします。毎日笑顔で暮らせる家庭を作ります!」
彼女の決意の言葉に、環の表情がやわらぎ、ほんの少し安堵の色が差します。
大女将・カツノの想いと決意
病床のカツノは、孫の柾樹を呼び寄せます。
「おめえ、本当に夏美さんと横浜で暮らすつもりか?」と尋ねるカツノ。
柾樹が「もちろんそのつもりだよ」と答えると、カツノの表情が曇ります。
「もう、戻ってくる気はねえのか?」「この旅館を継ぐ気はねえのか?」
突然の言葉に戸惑う柾樹。
カツノは、旅館をリニューアルして高級ホテル化しようとしている環たちの計画を告げます。
「うちはね、ごひいき様が自分の実家に帰ってきたようにくつろげる旅館でありたいのす」
「おめえの母親も、その命をかけてこの旅館を守ったんだよ」
カツノの声には、長年この旅館を支えてきた者だけが持つ誇りと哀しみがこもっていました。
「戻ってきてけねか?」——その一言に、柾樹の胸が揺れます。
盛岡の“座敷童”再び
蔵の中で一本桜の絵を見ていた夏美の姿を見て、南部鉄器職人の佐々木平治(長門裕之)は、思わず座敷童と見間違えます。
「盛岡随一の鉄器職人。口癖は“一生一作”。相当な頑固者のようです」とナレーション。
平治は昔からカツノを慕っており、自信作の南部鉄器を見せつつ、彼女の見舞いに訪れたのでした。
「座敷童を見た」と興奮気味に話す平治に、カツノは「昨日、私も見たの」と答えます。
「したども、二人して見違えるなんてな」「本物の座敷童だったりして」と語り合う二人の会話に、どこか温かさが漂いました。
夏美が感じた違和感、そして次なる波乱
「おばあちゃん、本当に大丈夫? 私も残ったほうが…」と心配する夏美に、
柾樹は「心配ないよ。俺がそばについてるから」と優しく微笑みます。
しかし、その表情にはどこか思いつめたような影が。
「夏美、あのさ——」と何かを言いかけるも、言葉を飲み込む柾樹。
「なんでもない。帰ったら連絡するよ」
見送られる夏美の胸には、説明のつかない不安が広がっていました。
ナレーションの一言——「柾樹の態度に、少しおかしなものを感じた夏美でございました」——が、静かに次回への不穏な予感を残します。
まとめ “伝統を守る覚悟”と“未来を選ぶ勇気”
第4回では、旅館という“家業”を通して、守るべきものと変えるべきものの葛藤が浮き彫りになりました。
大女将カツノの「伝統を守る覚悟」と、環たちの「時代に合わせる勇気」。
その狭間で揺れる柾樹の心が、物語をより重厚にしています。
夏美の明るさと優しさが、この家にどんな変化をもたらしていくのか——。
そして、“座敷童”のように現れる彼女が、果たして幸運を運ぶ存在となるのか。
次回、第5回はついに“決断”の回。
加賀美家の未来を左右する大きな出来事が待っている!?
『どんど晴れ』感想まとめはこちら
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