朝ドラ再放送「どんど晴れ」第3回感想(ネタバレ) 心の一本桜と家族の絆 夏美と柾樹をつなぐ想い

どんど晴れ

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2025年10月15日に放送された『どんど晴れ』第3回。
加賀美家での生活にも少しずつ慣れてきた朝倉夏美(比嘉愛未)。
この回では、夏美と柾樹(内田朝陽)の過去、そして柾樹の母・俊江(中江有里)への想いが描かれ、
“家族”というテーマがより深く掘り下げられました。


加賀美家の朝食に見える家族の距離

前回の喜寿祝いを経て、すっかり加賀美家の一員のようになじんでいく夏美。
朝食の席では、柾樹の祖母・カツノ(草笛光子)や女将・環(宮本信子)、叔父の久則(鈴木正幸)たちと共に食卓を囲みます。
「我が家の味はお口に合いますか?」と尋ねるカツノに、素直に「とても美味しいです」と答える夏美。

そんな中でも、加賀美家の空気には独特の緊張感が漂います。
支配人の伸一(東幹久)とその妻・恵美子(雛形あきこ)の間には、家庭と仕事の両立をめぐるすれ違いが見え隠れし、
母として、そして若女将としての役割をめぐって言い争う場面も。
「それはお前のしつけがなってないからだろ」という伸一の冷たい言葉が印象的でした。
そんな重い空気をやわらげるように、夏美は自然と子どもたちの世話を焼き、
「ありがとうございます」と恵美子がほっと微笑む姿が心に残ります。


加賀美家の中に流れる静かな緊張

お客様を送り出す女将・環と大女将・カツノ。
「立派な女将が跡を継いでくれるから安心ですね」と客に褒められても、
「ええ、それはもう」とどこか含みのある返答をするカツノ。
その直後、体の不調を見せる姿に、老舗旅館を支えてきた年月の重みを感じます。

「まだまだ、あんた一人に任せるのは申し訳なくてね」と語るカツノに、
「お体が大事です」と答える環。
しかしその言葉の裏には、“嫁としての気遣い”と“女将としての誇り”が複雑に交差していました。
表面上は穏やかでも、二人の間に流れる火花が見逃せません。


柾樹が語る母・俊江の記憶

その頃、柾樹は母・俊江(中江有里)の遺影の前に手を合わせます。
「優しそうなお母さんだね」とつぶやく夏美に、
「病気で亡くなるまで、旅館の女将として働いていたんだ」と答える柾樹。
そして、「今日は君に見せたい場所がある」と夏美を連れて出かけます。

向かった先は、“一本桜”。
それは亡き母が愛した場所であり、幼い柾樹と共に訪れた思い出の地でした。
風に揺れる一本の桜の木が、まるで俊江の人生そのものを映し出しているようです。
「たった一本でも、大地にしっかりと根を張って生きている」——ナレーションの言葉が胸に響きます。


柾樹の心の傷と、夏美の決意

母が過労で亡くなったこと、そして父が突然家を出て行ったこと——。
柾樹が盛岡を離れた理由は、加賀美屋という家に残された悲しい記憶にあるのだろうか。
「俺は、夏美の家族に憧れてるんだ」
「夏美と結婚して、初めて家族としての居場所ができそうな気がする」

その言葉には、温かい家庭を知らずに育った青年の本音が滲んでいるようにも感じる。
夏美はそんな柾樹を見つめ、家族に迎え入れる決意をする。
その表情は、まっすぐで力強いものでした。


不穏な知らせと物語の転機

穏やかな時間を過ごしていた二人。
「次は展望台でも行ってみようか」と微笑み合ったその瞬間、
柾樹の携帯電話が鳴ります。
「大女将が倒れた」との知らせに、二人の笑顔が凍りつく——。

布団に横たわるカツノの姿。
駆け寄る環の表情に緊迫が走ります。
ナレーションが語る、「このことがきっかけで、柾樹との別れが訪れようとは——」。
やさしい空気に覆われていた物語が、一気に転機を迎えた瞬間でした。


まとめ 一本桜が象徴する“強さと愛”

第3回では、“一本桜”という象徴を通して、
人が人を想う力、そして家族の絆の形が描かれました。
柾樹の過去と向き合うことで、夏美が“支える覚悟”を見せる姿に、物語の深みを感じます。

静かに、しかし確実に動き始めた運命の歯車。
次回、倒れたカツノの容体がどうなるのか、そして夏美と柾樹の関係がどう変わっていくのか——。
「どんど晴れ」の空が、再び輝く日を信じたくなるような回でした。

『どんど晴れ』感想まとめはこちら

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