朝ドラ再放送「チョッちゃん」も残すところあとわずか。
放送終了が近づくにつれ、「チョッちゃんロス」になる視聴者が続出しそうな気配です。
夫婦となったチョッちゃん(古村比呂)と要さん(世良公則)の関係は、すれ違いと仲直りを繰り返しながらも、互いを支え合って生き抜く姿が描かれてきました。
今回は、そんな二人の名シーンを振り返ります。特にあえて新婚当初のエピソードに絞って振り返ることで、夫婦の原点を改めて感じられるようにしました。笑えて、泣けて、共感できる…そんな“夫婦の物語”です。
初めての夫婦喧嘩と仲直りの“おんぶ帰宅”(第69回・6月11日放送)
要さんが子供のように「俺のことは心配じゃなかったのか」と駄々をこね、チョッちゃんが邦ちゃん(宮崎萬純)の元へ行ったことを責める場面。
そのやり取りから夫婦喧嘩に発展し、チョッちゃんはついに泰輔おじさん(前田吟)の家へ“家出”してしまいます。
ところがこの件がきっかけで、泰輔夫婦まで喧嘩になってしまうのがまた可笑しいところ。
最終的には要さんが素直に「自分が悪かった」と謝り、チョッちゃんをおんぶして帰宅する姿に、思わず笑みがこぼれつつ胸が熱くなりました。
無職報告にも動じないチョッちゃんの器(第73回・6月16日放送)
「お蝶!俺は明劇はやめた!」と、突然の無職宣言をする要さん。
普通なら驚きや怒りが先に立つ場面ですが、チョッちゃんの反応は「しかたないわね」。
ほんの一瞬だけ困った顔を見せるものの、どこまでも寄り添う姿は“頼れる妻”そのもの。
安定しない生活の中でもパートナーを信じ抜く強さに、夫婦の絆を感じました。
「食べ物がなければ食べなければいい」という衝撃発言(第74回・6月17日放送)
「お金がない」「食べ物もない」と嘆くチョッちゃんに、要さんが放った一言。
「食べ物がなければ食べなければいい」。
あまりにも無責任に聞こえる台詞ですが、チョッちゃんは「そりゃ、そうね」と受け入れてしまう。
非常識に見えても、二人の関係性の中では不思議と成立してしまうやり取りに、視聴者も思わずクスッとさせられました。
質屋通いを黙っていたチョッちゃんを支える要さん(第75回・6月18日放送)
生活の苦しさから、質屋に通っていたことを要さんに隠していたチョッちゃん。
それが明らかになったとき、要さんは責めるのではなく、静かに自分を見つめ直します。
泰輔おじさんの「甘えすぎちゃいないか」という言葉も後押しとなり、要さんは「生活のための仕事」を引き受ける決意を固めます。
二人が少しずつ歩み寄りながら夫婦として成長していく姿に、深い温かさを感じました。
「私だって、まだまだ輝いていたいんだから!」(第81回・6月25日放送)
中山夫妻の前で繰り広げられた口論の最後に、チョッちゃんが放った言葉。
「私だって、まだまだ輝いていたいんだから!」
家庭に入っても夢を諦めたくないという女性の強い想いが込められた一言でした。
要さんがその想いを受け止めているからこそ、二人の関係はただの夫婦を超えて、互いの人生を照らし合うパートナーになっているのだと思います。
笑いあり涙ありの“理想的な夫婦像”
「チョッちゃん」と「要さん」は、完璧な夫婦ではありません。
喧嘩もすれば迷いもする。それでも本音をぶつけ合い、受け止め合い、また寄り添っていく。
そこには朝ドラらしい温かさと、リアルな夫婦の距離感が描かれていました。
最終回が近づく今だからこそ、この二人の軌跡を振り返ると胸が熱くなります。
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