2025年9月29日放送 第145回
ざっくりあらすじ
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洋裁の第一歩。 チョッちゃん(古村比呂)が「洋服仕立て直し」の看板を掲げる。復員兵・沢田信次郎から男物の仕立て直しを依頼され、挑戦することに。
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泰輔の無気力。 みさ(由紀さおり)や子供たちが栗を拾って喜ぶ横で、泰輔(前田吟)は不貞腐れて寝てばかり。富子(佐藤オリエ)に厳しく叱られる。
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みさの手紙。 みさ(由紀さおり)は石沢嘉市、邦ちゃん、神谷先生、中山さん、三代治に手紙を書き、現況を知らせる。
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よねとの出会い。 行商の土田よね(根岸明美)に昼食用の米炊きを頼まれたことをきっかけに、行商仲間からも次々と依頼が舞い込む。
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商売への転機。 泰輔が調理器具を工夫し、飯炊きの仕事を手伝うようになる。やがて「これは商売にできる」と盛り上がり、一家が一致団結する。
今日のグッと来たセリフ&場面
# | セリフ/場面 | ワンポイント |
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1 | 富子「おじさんの分もお食べ」 | 泰輔を叱責しつつ、栗を俊継(服部賢悟)に与える姿に、家族を思う強さが出ていた。 |
2 | チョッちゃん「や、や…やってみるわよ」 | 男物の仕立て直しに挑戦する姿が、前向きそのもの。 |
3 | よね「米も研いでもらった、釜も洗わせるべ」 | タダではなく正当な対価を支払うよねの誠実さが光る。 |
4 | 泰輔「チョッちゃん、鍋釜は俺が何とか探すよ」 | 商売の二文字で奮起し、頼もしさを取り戻す瞬間。 |
5 | 「・・・商売?」ちゃぶ台のお札を囲む4人 | 大人4人が神妙にお札を見つめる姿がコミカルで印象的。戸惑いと決意の時間だった。 |
6 | 泰輔「今日みたいに手分けしてやれば、なんとかできるって」 | 何もできないと思われがちなみさも含め、全員を戦力として数える姿に胸が熱くなった。 |
私が感じたポイント
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洋裁と飯炊き、二刀流の始まり。 常子(栗田ひとみ)の宣伝で洋裁が広がるかと思いきや、まさかの飯炊き商売の展開。戦後の混乱期らしい柔軟な発想で、生活をつなぐ道を見出すのが面白い。
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泰輔の劇的変化。 つい昨日まで栗すら食べず拗ねていた男が、「商売」の言葉で一気に活気づく。必要とされることで人は変わるという象徴的なシーンだった。
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富子の変化。 以前は泰輔の商売に否定的だった富子が、今回は賛同している。背に腹は代えられない状況もあるが、それ以上に「家族総出で生き抜く」覚悟がにじんでいた。
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よねの誠実さと知恵。 米炊きを依頼するだけでなく、きちんと対価を支払う姿勢が印象的だった。さらに「商売にしたら」と後押ししてくれるのも人情味がある。よねの存在は、チョッちゃん一家にとって転機となった。
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ちゃぶ台のお札の場面。 炊いただけの米が多くのお金に変わり、4人が神妙な顔で見つめるシーンは実にコミカルだった。不思議がり、戸惑い、最後は「商売にしよう」と一致団結するまでの流れは、この作品らしい愛おしい時間だった。
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チョッちゃんの挑戦心。 洋裁の依頼が男物であっても「大丈夫、大丈夫」と果敢に引き受ける姿は本当に強い。失敗を恐れずやってみる姿勢が、新しい可能性を切り拓いていくのだろう。
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適材適所の力。 洋裁の腕はチョッちゃん、飯炊きの器具は泰輔、家事の段取りは富子、サポートはみさと子供たち。誰一人欠けても成り立たない。不要な人間などいないことを改めて感じさせる展開だった。
まとめ
今日の放送は、戦後の混乱期にあっても「生き抜く工夫」と「家族の団結」が描かれた回だった。チョッちゃんの洋裁は着実に広がりつつあり、同時に飯炊きという思いがけない商売が始まる。泰輔が立ち直り、富子も現実的に支え、よねという新しい協力者も加わった。誰もが役割を持ち、家族や地域と共に未来を切り拓いていく姿に、強い希望を感じた。
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