2025年7月25日放送(第17週・第85回)
“失う恐怖”から“想いの爆発”へ振り切れた15分
第85回は、八木の深い一言が恋心を後押しし、高知でくすぶっていた嵩(北村匠海)がついに東京へ。8年越しの赤いハンドバッグが渡り、のぶ(今田美桜)も想いをぶつけ返す――朝ドラ屈指の胸キュン回でした。
八木の金言リプライズ――“失ってから”気づくバカもいる
ガード下でのぶは、八木(妻夫木聡)に恋の相談。「失ってからどれほど大きな存在だったか気づくバカもいる」と語られ、自分の中の恐れを自覚します。
私のひとこと感想:以前に、「失いそうになって、初めてその大切さに気が付くことがある」と言っていた八木が今回は、「失ってから、どれほど大きな存在だったか気が付くバカもいる」と言った。このバカが八木自身のことだとすると、八木は一体何を失ったのか、その経験が今の八木を育て上げたのか。八木自身の過去に暗示的な一言。彼も“失って悟った人”だからこそ、のぶに動けと言えるのかもしれません。
高知サイド――蘭子の檄で嵩の恋心に火が付く
メイコ&蘭子宅で夕食を取る嵩。電話口でのぶに言われた強烈な一言に打ちひしがれていますが、蘭子から“想いは伝えなきゃ無いのと同じ”と喝を入れられます。
私のひとこと感想:豪を戦争で失った蘭子の気持ちが嵩に響いたと思う。嵩が死んでいった人たちに気を遣うのも分かるが、生き残った人は死んでいった人の思いも受け継いでいくべきだという蘭子も間違っていない。「人を好きになる気持ちとか」「そんなに好きな人に出会えたこととか」、これから長い人生を歩んでいくためにはなくしちゃいけないものだろうね。蘭子の言葉が“遺された者の使命”を代弁。嵩が背負っていた罪悪感を溶かす名シーンでした。
一夜漬けの傑作――“のぶ”を描いた肖像画が示す決意
嵩はその夜、一気に女性の絵を描き上げる。翌朝出社した琴子は一目でモデルがのぶと見抜く。
私のひとこと感想:絵で想いを語る嵩らしさ全開。告白への秒読みを感じさせました。
東京ガード下――8年越しハンドバッグ告白が炸裂!
夕暮れどきのガード下。子供たちからのぶに漢字を教えてほしい、本を読んでほしいとせがまれる。仕事が早く終わったからと快く応じるのぶだったが、八木が嵩の姿を見つけ、のぶの代わりに話してやるという。
嵩がいることにのぶは驚きながらも「何で……?」と問いかけますが、嵩は照れ隠しのように「汽車と船を乗り継いで……」と要領を得ない返答。それでもすぐに真剣な表情になり、「今日は、ケンカはやめよう」と穏やかに切り出しました。
嵩の8年越し告白
-
ハンドバッグを差し出し――「今日は、どうしても受け取ってほしくて」
-
想いの原点を語り――「朝田のぶの頃から、あなたが好きでした」
-
未来への宣言――「これからもずっと、僕はあなたを愛しています」
のぶはハンドバッグを手に握りながら、困惑した顔で固まり、やがて震える声で応えます。
「1人になってやっと分かった。嵩はなくてはならん人や。好きや、嵩の二倍、嵩のこと好き!」
私のひとこと感想:8年間“熟成”された恋が一気に解放。“朝ドラ史に残る告白”が完成しました!鈍感でじれったい二人だったが、やっとお互いの気持ちをぶつけ合えた。嵩が子供の頃からのぶのことが好きだった思いが十分に伝わったし、のぶが言った「1人になってやっと分かった。嵩はなくてはならん人や。」「好きや、嵩の二倍、嵩のこと好き!」なんて聞いてるこっちも照れちゃうようなセリフのオンパレードで朝から幸せな気分になっちゃったよ。これから二人で幸せになっていければいいね!それにしても多くは語らずこのシチュエーションをセッティングした八木はかっこよすぎるだろ。あの右手を上げたシーンが最後の八木の登場回だったなんてことはないようにお願いしますね。
まとめ――“想いは伝えなければ無いのと同じ”を胸に、二人の新章へ
第85回は、
-
失ってから気づく痛み(八木の金言)
-
蘭子の檄で覚悟を決めた嵩
-
ハンドバッグ&告白の成就(嵩→のぶ、のぶ→嵩)
が絡み合い、恋愛パートが大きく前進。次回以降は
-
二人の関係を周囲がどう祝福・冷やかす?
-
八木は再登場するのか?
-
戦災孤児問題の政策化は進むのか?
“面白がって生きえ”の精神で、次週の朝ドラタイムを待ちましょう!