朝ドラ『あんぱん』第82回感想と考察 八木の「きれい事では解決しない」金言と赤ハンドバッグの行方、のぶ東京初陣で浮浪児問題に斬り込む

朝ドラ

2025年7月22日放送(第17週・第82回)


――それぞれの“想い”が東京と高知で交差した15分

第82回は、東京で始動したのぶ(今田美桜)の代議士事務員補助活動と、高知に残った嵩(北村匠海)の胸の内が並行して描かれました。八木(妻夫木聡)の言葉がのぶの理想に現実を突き付け、赤いハンドバッグが8年越しの恋のもどかしさを象徴。


嵩と赤いハンドバッグ――8年越しで届かない想い

嵩が銀座で購入した赤いハンドバッグは、のぶへ渡せぬまま8年間手元に留まり続けています。のぶが軍国少女一辺倒だった時代から時代が変わった今も、嵩の手の中に。

次郎と千尋、二人の“強いライバル”の影

嵩は次郎(故人)と弟・千尋(故人)という二つの大きな影に縛られ、自分の想いを言葉にできずにいます。

私のひとこと感想:のぶに渡すために8年間もハンドバッグを保持し続けるなんて、嵩がのぶを想う気持ちは次郎さんにも、もちろん千尋にも負けてないぞ。千尋に対して相当なコンプレックスを抱えているようだけど、嵩にだって千尋にはない絵の力があるじゃないか!8年という時間は「伝えられなかった気持ち」を増幅させるタイムカプセル。嵩の絵は人の心を動かす――その武器に彼自身がもっと気付いてほしい!


のぶ、東京で薪鉄子事務所に合流――初日から全力疾走

薪鉄子(戸田恵子)と敏腕補佐・世良(木原 勝利)の元で働き始めたのぶは、事務処理を覚える間もなく浮浪児取材に駆り出されます。

闇市で勃発!アキラ少年と八百春の盗難騒動

闇市で捕らえられたアキラ少年。のぶは彼の無実を信じて八百春に食って掛かりますが、事態は思わぬ方向へ。

八木の登場と核心を突く一言

“ヒーロー”八木が現れ、のぶを救出。そして放ったのが、のぶの理想に冷水を浴びせるこの言葉でした。「きれい事だけでは、何も解決しない。」

私のひとこと感想:八木にはすべてが見えているように感じる。「きれい事だけでは、何も解決しない。」この八木の言葉がのぶが代議士先生の仕事を手伝う上で重要になってくるのだろう。八木ものぶも嵩の絵の力に気づいている。戦地から生きて帰ってこられるような不思議な力なんだから、これからもその力がたくさんの人の役に立つであろうことは容易に想像できる。それにしても、八木はかっこいいけど、すべてを見透かされてそうで怖さも感じるな。「理想」と「現実」を並列で語る八木のスタンスが鋭い。のぶが政治の現場で戦うには、この視点が不可欠になるはず。

 “騙された信頼”の先に芽生える絆――アキラ少年との約束

騙されていてもアキラを信じ抜いたのぶ。その行為が、取材の扉を開きました。

私のひとこと感想:結果として騙されてしまっていたとしても、アキラのことを信じ、アキラのことを守ったのぶだからこそ、アキラはのぶにだったら取材を受けてもいいと心を許した。信じてみるとちゃんとお返しが待っているんだなぁと感じさせられた瞬間だった。取材対象に「信頼で踏み込む」姿勢はのぶの強み。ジャーナリズムの王道でありながら、戦後直後の荒んだ時代にこそ輝きを放ちます。


エンディング――蘭子の手紙が呼ぶ“遠距離シンクロ”

高知から蘭子(河合優実)が書いた近況報告の手紙が届き、のぶは遠く離れた嵩のことを思い浮かべます。恋心がゆっくり自覚へ転じる予兆で第82回は幕。


まとめ――「きれい事 vs. 現実」と「想いは届ける勇気」が次回の鍵

のぶは八木の金言で理想に現実を織り交ぜる視点を得、アキラ少年との取材を通じて信頼の力を再確認。一方の嵩は赤いハンドバッグとともに、想いを伝える“最後のタイミング”を探っています。

次回は

  • 赤ハンドバッグは渡るのか?

  • アキラ少年の証言が戦災孤児政策にどう影響するか?

  • 八木と薪鉄子の接点が描かれるのか?

など見逃せない展開が続くはず。「面白がって生きえ」を合言葉に、明日の放送も全力で追いかけましょう!

 

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