朝ドラ『あんぱん』第79回感想と考察 釜じぃの“面白がって生きえ”に涙、のぶの進路とよさこい節が重なった家族の夜

朝ドラ

2025年7月17日放送(第16週・第79回)

◆ 釜じぃ(吉田鋼太郎)の強がりと本音が交錯、「面白がって生きえ」の力強いエール
◆ 嵩(北村匠海)が描いた漫画で笑顔を取り戻す釜じぃと朝田家
◆ 石屋を自分の代で畳む宣言、家族に「縛られるな」と背中を押す釜じぃの覚悟
◆ 「女子も大志を抱け」に“くらばぁ(浅田美代子)問題”勃発、今日の爆笑ポイント
◆ よさこい節と石を打つ音が重なるクライマックス、ありがとうの一言が呼ぶ涙


釜じぃ(吉田鋼太郎)の強がりと咳ににじむ本心

実家に戻った若松のぶ(今田美桜)と朝田メイコ(原菜乃華)を迎えたのは、石を叩きながら「ピンピンしちょらあ!」と胸を張る釜じぃ。しかしすぐに咳き込み、孫たちは心配を隠せません。東京の代議士から受けた誘いを「高知新報に恩返しができていない」と断るのぶに、釜じぃは本心を尋ね続けます。頑固な優しさと不安が同居する姿に胸が締め付けられました。

嵩(北村匠海)が届けた“くだらんけど面白い”漫画の力

釜じぃを案じて駆け付けた柳井嵩(北村匠海)。「おまんの漫画はくだらんのう、けど面白い」とニヤリと褒める釜じぃに、嵩もうれしそう。のぶの頼みで描き上げた一編の漫画を読み終えたときの釜じぃのほころぶ笑顔が、漫画の力と家族の絆をはっきり映し出しました。

石屋の将来と“面白がって生きえ”――釜じぃから家族への遺言

嵩が去ったあと、釜じぃは家族を前に「石屋は自分の代で畳む」と宣言。「この家に縛られたらいかんぞ。おまんらも面白がって生きえ」と語り掛けます。特に結太郎(加瀬亮)が生前に「女子も大志を抱け」と訓えたが、“女子”の中にくらばぁ(浅田美代子)が含まれるかを即答できずタジタジ――本日のコメディ頂点でした。

よさこい節と“ありがとう”が重なった家族の夜

「のぶの大志」は高知新報ではなく、もっと遠くにある――そう悟った釜じぃ。亡き父・結太郎の帽子をぎゅっとかぶり直し、のぶに投げ掛けた言葉が今日いちばん胸に刺さりました。

「のぶ、おまんを待ちゆう人がおったらそこに向うて走れ。 おまんが助けたい人がおるがやったら、どればあ遠うても走っていけ。 こんまいときからのぶはそういう子だ。なりふり構わず走れ。 間違うても転んでもえい。それも全部、面白がって生きえ。」

とにかくこのドラマは、のぶを“走らせたい”のだと痛感した瞬間でした。

蘭子もメイコも「面白がって生きる」と約束し、全員で「よさこい節」を大合唱。その歌声に合わせ、釜じぃはくらばぁにだけ聞こえるほど小さく「ありがとう」とつぶやき、涙腺が決壊。続けて石を叩くリズムと歌に合わせて踊り出す釜じぃの姿──それが命尽きる前の最後の輝きだったのか、それとも新たな一歩の予兆なのかは、今日の放送では分からずじまいでした。

まとめ 釜じぃの“面白がって”の真意を胸に のぶは誰のもとへ走るのか

第79回は、釜じぃの生きざまと家族の未来を一気に照らし出すエピソードでした。のぶは高知新報に留まるのか、それとも東京で新たな大志へ向かい走り出すのか。釜じぃの「転んでも面白がって生きえ」を携え、明日の放送でどんな決断が下されるのか注目です。それにしても釜じいは帽子が似合う。

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