朝ドラ『あんぱん』第78回感想と考察 薪鉄子のヘッドハンティングが示す飛躍の兆しと編集長の胃痛コメディ、さらに釜次の不穏な咳まで全部まとめて振り返り

朝ドラ

2025年7月16日放送(第16週・第78回)

◆ 薪鉄子(戸田恵子)から若松のぶ(今田美桜)への称賛と本気のヘッドハンティング
◆ 編集長・東海林明(津田健次郎)が胃を押さえつつ電話対応 石清水信司(倉悠貴)の「多分」で場内ツッコミ炸裂
◆ 旧家出身の薪鉄子の影響力に鳥居出(古河耕史)が震撼 月刊くじらの行方は?
◆ くらばぁこと朝田くら(浅田美代子)の胸キュンと朝田釜次(吉田鋼太郎)の咳が呼ぶイヤな予感
◆ 蘭子(河合優実)の突然の訪問と「釜じぃが…」の一言が投げた次回への大きな伏線

笑い・緊張・家族ドラマが濃縮された15分でした。それでは詳細をどうぞ。


薪鉄子の電話は称賛とヘッドハンティングだった

高知新報に鳴り響いた一本の電話――相手は薪鉄子(戸田恵子)。
怒りどころか、のぶの記事を「素晴らしい」と大絶賛し、本気で仕事を手伝ってほしいと誘います。現場派の熱量を認めた上でのスカウトは、のぶの記者人生にとって大きなターニングポイントです。

編集長の胃痛コメディと石清水の「多分」ツッコミ

電話応対中、編集長・東海林明(津田健次郎)は終始みぞおちを押さえ苦悶の表情。
その様子を見守るのぶ、柳井嵩(北村匠海)、石清水信司(倉悠貴)の三人は「相当怒られている…」と戦々恐々。石清水が「編集長はいざというとき頼りになる……多分」とフォローにならない一言を放ち、即座にのぶと嵩から鋭い視線を浴びる流れが今日一番の爆笑ポイントでした。

旧家出身の薪鉄子の影響力と月刊くじら存続の行方

編集局次長・鳥居出(古河耕史)は「薪先生の一声で月刊くじらなんて潰れるぞ」と全員を脅し、高知でも名の通った旧家の重みを再認識させます。電話を終えた東海林は「無事だが、ただ…」と意味深な一言を残し、鳥居を連れ出す――編集部に残ったのは不安だけ。政治と報道の力関係がちらつく場面でした。

くらばぁの胸キュンと釜次の咳が漂わせる不穏な空気

月刊くじらの表紙を見たくらばぁこと朝田くら(浅田美代子)は、モデルがのぶと気付き「胸がキュ~ン」。嵩の画力がきちんと伝わっている証拠です。一方、朝田釜次(吉田鋼太郎)は軽くせき込み「大丈夫」と笑顔でごまかすものの、漂うのは不穏なムード。家族の温かさと不安を同時に描く対比が効いていました。

のぶの恩義と葛藤を見守る嵩の安堵の笑み

高知新報を辞めるつもりはないと東海林に伝えるのぶ。その会話を偶然耳にした嵩はホッとした表情を浮かべます。記者として羽ばたいてほしい半面、距離が離れることへの寂しさ――嵩の複雑な感情がワンカットの笑みで伝わりました。

飲み屋の作戦会議で和む石清水と琴子

嵩・東海林・石清水・小田琴子(鳴海唯)の四人は、のぶの進路を酒の肴に議論。「最終的にはのぶが決めること」に着地するも、石清水の天然コメントと琴子が嵩に「のぶさんを、ガード下の女王に取られてしまうがですよ!」とはっぱをかけて場が和みます。月刊くじらチームに欠かせない潤滑油的存在が二人なのだと再確認できるひとときでした。

夕食の団らんで語られた戦争と未来

のぶとメイコ(原菜乃華)が夕餉を囲み、過去・現在・未来を語るシーン。
「戦争がなかったら別の未来があったのでは」とこぼすメイコの思いは、戦後を生きる若者の苦悩そのもの。軽やかな日常会話の裏に重いテーマを忍ばせる演出が胸を突きました。

蘭子の帰還と「釜じぃが…」の一言が呼ぶ次回への伏線

物語のラスト、妹・蘭子(河合優実)がのぶとメイコを訪ね「釜じぃが…」と意味深に告げます。釜次の体調不安を示唆する言葉とともに幕――次回、第79回で何が起こるのか。視聴者の心拍数を上げたまま終わる秀逸なクリフハンガーでした。


まとめ 恩義と飛躍の狭間で揺れるのぶの決断に注目

第78回は、のぶが“恩義”と“飛躍”の間で揺れる心情を軸に、編集長の胃痛コメディや釜次の体調フラグ、蘭子の緊急訪問といった大小のドラマが複層的に絡み合いました。小さな15分に大きな転換点が詰まった今回、のぶはどの道を選ぶのか。釜じぃの咳は何を告げるのか。明日の放送を待ちきれません。

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