2025年6月30日放送(第14週「幸福よ、どこにいる」月曜回)は、のぶ(今田美桜) が「戦後初の女性記者」として高知新報に正式配属され、闇市取材で“記事第一号”をものにした就職初日エピソードでした。東海林(津田健次郎)の赤ペン地獄から、同期・小田琴子(鳴海唯)の〝酔っ払い〟暴露まで、笑いとガッツと成長が詰まった 15 分を振り返ります。
GHQも二度見する“ご婦人記者”
取材現場に現れた制服姿のGHQ将校が「Lady reporter!」と驚くほど、女性記者はまだ珍しい時代。のぶはデスク陣の背中で速記メモを取りながらもキリッと前を向き、新人らしからぬ存在感を放ちました。
闇市ひとり取材――“盗んで返す”戦争孤児の物語に温度を込めて
東海林に「闇市行ってこい」と命じられ、のぶは焼け跡に並ぶ露店へ。そこで目撃したのは――
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孤児の少年がサツマイモを盗む瞬間。 露店のおっちゃんが気づかぬうちにサツマイモを抱え走り去る姿に、のぶは言葉を失います。
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しかし数分後、少年は芋を握ったまま戻り
「おっちゃん、困るかと思うて」 と差し出しました。――その正直さに露店のおっちゃんも困惑。
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おっちゃんは 「盗んだものを返しにくるらあて度胸のあるやつやと思て」 と手伝いをさせていた。少年の顔も生き生きとしていた。
のぶはこの一部始終を速記ノートにガリガリ記録。「盗み」と「善意」が同居する混沌の闇市――“戦争孤児が返したサツマイモ” こそ記事に温度を与えるキーだと確信しました。
赤ペン地獄でも「へこたれんき!」
出来上がった原稿は東海林に何度もダメ出しされ突き返される。のぶは次郎(中島歩)の遺影に向かい「うちは、そう簡単にへこたれんき」と宣言。書いては直し、また書いて――深夜まで走り続けました。
「温度のある記事や」――朝刊デビュー
徹夜で仕上げた記事で東海林が頷きました。「温度のある記事や。これを明日の朝刊に載せる」。出社してきた石清水(倉悠貴)も喜びのぶを祝福。のぶは頬を紅潮させながらも頭を下げ感謝を述べる。女性記者第一号のペン が、ついに紙面に刻まれることになりました。
同期・琴子は“酒豪”の素顔!?
一区切りついた帰り道、同期の小田琴子がお祝いに誘ってくれました。おしとやかな彼女は店に入るなりカストリ(粗悪密造酒)をグビグビおかわり。猫をかぶっていたことを笑い飛ばす。のぶにとって頼もしい戦友が一人増えた夜でした。
今日のハイライト
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GHQ将校が「Lady reporter!」と驚き。
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のぶの「へこたれんき!」セルフエール。
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東海林の「温度のある記事や」一言で深夜の努力が報われる瞬間。
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琴子の“酒豪カストリ”で距離が一気に縮まる。
個人的に感じたこと
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速記×闇市で“声なき声”に体温を与えるのぶの使命感が胸熱。
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東海林の赤ペンは期待の裏返し。鬼デスクの愛を感じた。
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GHQ目線で描かれた女性社会進出の高揚感が新鮮。
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カストリは粗悪だが人を繋ぐ不思議な酒。程々に!
まとめ――“温度のある記事”で焼け跡に灯を
何度もやり直して掴んだ初掲載。のぶの背中に、次郎の言葉 「全力で走れ――絶望に追いつかれない速さで」 が重なります。次回、記事の反響は? そして嵩(北村匠海)・健ちゃん(高橋文哉)の仕事探しはどう動く? 焼け跡に生まれた一本のペンが高知の夜をどう照らすのか注目です。