朝ドラ再放送「チョッちゃん」第84回感想 加津子の高熱と“母の責任”──夢が花開く中で突きつけられた現実

朝ドラ

2025年6月28日放送の第84回は、長女・加津子が誕生して半年。華やぐ報せが並ぶ一方で、チョッちゃん(古村比呂)に “母としての試練” がのしかかった回でした。要さん(世良公則)のコンサートマスター就任、邦ちゃん(宮崎萬純)の銀幕デビュー──順風満帆に見える洗足ライフが、一晩の高熱で一転する緊張を振り返ります。

半年ジャンプ! それぞれの夢が動き出す

  • 要さん はオーケストラのコンサートマスターに就任!

  • 邦ちゃん はついに大東キネマのスクリーンデビュー。泰輔おじさん(前田吟)が経営する映画館で上映され舞台挨拶も!

スクリーンに映る邦ちゃん――“輝き”を噛みしめた瞬間

泰輔おじさんの映画館で邦ちゃんの初出演作を観賞。銀幕の邦ちゃんは想像以上に堂々としていて、チョッちゃんは 「邦ちゃん、本当に遠くへ行っちゃうかも…」 と一抹の寂しさも。観客席のざわめきが映画館らしい幸福感を運んできた直後、事件が起きます。

加津子の異変――母の直感が走る

映画を見終わった後、チョッちゃんたちは、ふと 「加津子が妙にぐったりしている」 ことに気づく。額に触れると熱い。帰宅してお医者さんに診てもらう。

洗足の夜――高熱と夫婦の温度差

お医者さんの往診後。要さんは開口一番、

生まれたばかりの赤ちゃんを連れまわすから加津子はこんな高熱が出るんだ」、「加津子は外に出たがっているお前の犠牲者だ」

とチョッちゃんを叱責。邦ちゃんを応援するためだった “お出かけ” を後悔し、深夜の座敷で加津子の手を握るチョッちゃん。「ごめんね」と呟く姿が胸を締め付けました。

思い出す母・みさの言葉――“歌は舞台だけのものじゃない”

加津子を抱いて外気にあてながら、チョッちゃんの脳裏に 滝川時代の母・みさ(由紀さおり)の声 が蘇ります。

もし、声楽家になれなかったとしても、将来子供を産んで育てるとき、いい声でたくさんの歌を子供に聴かせてやれるっしょ。」

父・俊道(佐藤慶)が将来を案じたあの夜、母が優しく放った一言。舞台に立てなくても歌は子どもに届けられる——その記憶がチョッちゃんの背中をまっすぐにし、静かに微笑ませた瞬間でした。

私の感じたこと――“母の責任”は孤独すぎる

  1. 要さんの怒りは愛情ゆえ だと分かるものの、開口一番の責め言葉は酷。妻の不安に寄り添う余裕が欲しかった。

  2. 半年前まで「まだまだ輝きたい」と叫んだチョッちゃんが、娘の高熱で一気に現実に引き戻される コントラストが切ない。

  3. 「外に連れ出すな」と言われても、育児と人付き合いを両立したい母の気持ちは当然。昭和初期の “母は家を守れ” 規範が重い。

今日のハイライト

  • 邦ちゃんの華々しいスクリーンデビューと泰輔おじさんの誇らしげな顔。

  • 高熱の赤ちゃんを前に「私のせい」と責任を背負い込むチョッちゃんの姿。

  • 要さんの叱責とチョッちゃんの後悔が交錯する緊迫の夫婦シーン。

まとめ──夢のすぐ隣にある“親の現実”

要さんの音楽、邦ちゃんの映画、泰輔の事業――家族と友人が夢を形にし始めたタイミングで、チョッちゃんには “母の壁” が立ちはだかりました。光を追うほど影も濃くなる。次回、要さんはチョッちゃんをどう支える? そしてチョッちゃん自身の“輝きたい”気持ちは揺らがないのか──洗足ライフは試練フェーズに突入です。

 

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