2025年6月20日放送の第60回は、戦場サイドを離れ、高知に残った人々が味わう“戦争の終わり方”に焦点が当たりました。次郎(中島歩)の入院、のぶ(今田美桜)が経験した高知空襲、そして玉音放送――重い出来事が一気に押し寄せた15分を振り返ります。
海軍病院で再会した次郎 「戦争の話はよそう」と優しく微笑む
海軍病院へ駆け付けたのぶ。ベッドにいた次郎は大怪我ではなく肺浸潤で療養中でした。穏やかな声で「戦争の話はよそう」と語る次郎――その一言に、戦場での経験がどれほど過酷だったかが滲みます。のぶも戦況が次郎の言った通りだと認めつつ、二人は束の間“戦争を忘れる”時間を共有しました。
昭和20年7月4日 高知空襲 なおきを抱え防空壕へ
高知に戻ったのぶを待っていたのは空襲警報。サイレンが鳴り響き、人々が防空壕へ走る中、泣き声が聞こえた子ども・なおきを放っておけず一緒に駆けるハチキンのぶ。きっと防空壕でも怯えるなおきを必死にあやしていたであろう姿は、容易に想像できる。
倒壊した街で母娘の再会 「生きていてくれて…」
翌朝、街は瓦礫だらけ。母・羽多子(江口のりこ)と妹の蘭子(河合優実)メイコ(原菜乃華)がのぶを探し回り、無事を確認した瞬間の抱擁は言葉にならない安堵。なおきも母親と再会し、疲れ果てたのぶが見せた微笑みが胸を打ちました。
そして昭和20年8月15日 終戦
ラスト、玉音放送が流れる。嵩(北村匠海)も健太郎(高橋文哉)も八木上等兵(妻夫木聡)も無事だった。蘭子はゆっくりと空を見上げ「やっと終わったで…豪ちゃん」と呟く。戦争が奪ったもの、そして残ったもの――視聴者にも重く響く瞬間でした。
今日のハイライト
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次郎の「戦争の話はよそう」――優しさと傷の深さが同居。
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空襲下でなおきを見つけ走るのぶ、教師魂と母性の融合。
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倒壊した街での母娘再会シーンは涙腺崩壊案件。
まとめ――“正義”をこれからどう貫く?
戦闘シーンはなくとも、病室・空襲・終戦という三段構えで戦争の重みを描いた第60回。次郎の優しい声、のぶの行動力、そして終戦の静けさが対照的に心を揺さぶりました。戦争は終わった――しかし“正義”をどう貫くかがこれからの課題。次週、嵩たちが帰還した後の再出発に注目です。