朝ドラ再放送「チョッちゃん」第73回感想 妊娠8カ月と“無職宣言” それでも笑って前を向く夫婦と家族

朝ドラ

昭和8年、満州事変の余波がじわじわと庶民の暮らしに影を落とすなか、蝶子(古村比呂)は妊娠8カ月。要(世良公則)は劇場の楽団でバイオリンを弾きつつも、音楽を巡る理想と現実のはざまで揺れていた。そんな折、父・俊道(佐藤慶)と母・みさ(由紀さおり)の“遠隔サポート”や泰輔おじさん(前田吟)、連平さん(春風亭小朝)を巻き込んだ騒動が、チョッちゃん家に小さな嵐を呼ぶ。

妊娠8カ月、日に日に大きくなるお腹

お腹の赤ちゃんは順調そのもの。チョッちゃんが胎動に手を当てる、要はお腹に耳をあてるも「何も聞こえんな」というが、チョッちゃんから時々お腹を蹴っていると報告を受けると嬉しそうな顔をしている。まるで「お父さん」の顔で、視聴者まで頬が緩む。

頑固だけど憎めない父・俊道、一枚噛む母・みさ

産婦人科医の俊道は直接アドバイスしたいはずなのに相変わらず会うことなく頑固を貫く。そこでみさが仲介役になり、妊婦が気を付けるポイントを手紙にまとめチョッちゃんへ送付。俊道がハミングした「ユーモレスク」をどこで覚えたか詰め寄るみさのいたずら顔と、言い訳に詰まる俊道の照れが微笑ましい。

アパート手狭問題と泰輔おじさんの“モヤモヤ相談”

出産後を見据え、チョッちゃんは引っ越しを検討。泰輔に相談するが、泰輔は連平さんに向けて何か言いたげで歯切れが悪い。視聴者までモヤモヤ……。

要の“無職宣言”とチョッちゃんの涼しい顔

劇場での仕事に理想を見いだせなくなった要が、帰宅早々「俺は明劇をやめた!」と堂々無職宣言。怒るかと身構える視聴者をよそに、チョッちゃんは「しかたないわね」と一言だけ。台所で一瞬困り顔を見せるが、すぐに前向きスイッチが入る。「うまくない状況でも、なるようになるさ」というような彼女の強さに、要はいつも救われていることだろう。

視聴者目線のハイライト

  • 要の「無職宣言」はやっぱりなと予感的中!

  • 「ユーモレスク」をハミングする俊道の可愛げ。同時にみさにツッコまれてしどろもどろになる夫婦漫才が和む。

まとめ ー 理想と現実に揺れながらも、笑って乗り切る

仕事を辞めても「しかたないわね」と笑える妻、照れくさくても娘を気遣う父、みさの縁の下サポート——昭和の不安定な時代でも、人はユーモアと支え合いで前へ進む。無職でも妊娠8カ月でも、今日もチョッちゃん一家は笑顔を絶やさない。

次回、要は再就職先を見つけられるのか? 引っ越し先はどうなる? そして赤ちゃん誕生へ向け、家族の距離は縮まるのか。見逃せない。

 

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