NHK朝ドラ『チョッちゃん』に出てくる北海道弁が耳に残る
NHKの朝ドラ『チョッちゃん』を見ていて、北海道弁がけっこう耳に残るなぁと思いました。特に「ゆるくない」とか「うまくない」っていう言い回しがよく出てきて、登場人物たちの生活やその時代の雰囲気がすごく伝わってくる感じがしました。
よく耳にした「ゆるくない」と「うまくない」
何度も出てきたのが「ゆるくない」と「うまくない」。意味としては「簡単じゃない」とか「良くない」ってことで、ちょっと愚痴っぽいけどリアルな感じがしてよかったです。語尾に「〜ないべ」ってつくと、一気に北海道っぽさが出ますよね。
「はんかくさい」のインパクト
あと、「はんかくさい」ってセリフも一度だけ聞いた気がします。これは「ばかみたい」とか「あほらしい」って意味で、ちょっと叱るときなんかに使うやつですね。元は「半可臭い」って言葉から来てて、北海道以外でも使われてる地方があるみたいだけど、やっぱり北海道で聞くとしっくりきます。
「なまら」が出てこない不思議
でも、ここでちょっと不思議だったのが「なまら」が全然出てこないこと。北海道弁といえば「なまら」じゃないの?って思ったんですけど、ドラマの中ではここまで一回も聞かなかったような気がします。「なまら寒い」とか「なまらうまい」とか、今なら普通に使うのに、なんでだろう?
「なまら」が使われなかった理由を考えてみた
ちょっと調べてみたら、「なまら」って実は昔からあった言葉じゃないみたいなんです。もともとは新潟の方言で、それが北海道に入ってきたのが1960〜70年代くらい。その後、90年代になってから俳優さんたちの影響で一気に広まったんだとか。
『チョッちゃん』の舞台は昭和初期だから、まだ「なまら」が北海道で使われてなかった時代なんですよね。だから登場しなかったのも納得です。北海道弁の代表格のように感じていた「なまら」が実は新潟の言葉だったということに気づけたのも『チョッちゃん』のおかげです。
ちなみに自分自身は、これらの北海道弁をそんなに多用するわけじゃないんですが、「うまくない」はたまに使います。たとえば、「そういう対応しちゃうとあんまりうまくないかもー…」みたいな感じで。すごく使い勝手がよくて、自然と口から出ちゃうことがあります。
でも、「なまら」も実は北海道弁じゃなかったと知ってしまった今、「うまくない」も別に北海道弁ってわけじゃないのかも?という気もしてきました。冷静に考えると、変な表現じゃないし、他の地方でも普通に「うまくない」って使ってるんじゃないかなって思えてきた…
「使われた言葉」と「使われなかった言葉」から見えるリアルさ
『チョッちゃん』では、「ゆるくない」「うまくない」「はんかくさい」みたいな北海道弁が自然に出てきていて、それが時代背景にも合っていて良い感じです。一方で「なまら」みたいに、今では定番だけど当時はまだ広まってなかった言葉は出てこない。その使い分けが、逆にリアルだな〜って思いました。
方言って、その時代や地域の暮らしがよく表れるものだと思います。『チョッちゃん』の中の北海道弁を通して、言葉の選び方にもしっかりこだわって作られてるんだなと感じました。