『チョッちゃん』第67回では、蝶子(古村比呂)と要(世良公則)の新婚生活が始まり、ささやかな日常の中に二人の個性と関係性が描かれた。結婚して2週間が経ち、穏やかで温かい空気に包まれた夫婦の様子が微笑ましく、時に笑いもあり、時にしっかりと芯の通ったやりとりもあり、とても魅力的な回だった。
鍋を囲む二人の幸せな時間
冒頭で描かれたのは、蝶子と要と仲間たちが鍋を囲んで仲良く食事をするシーン。大きな贅沢はないけれど、新婚の二人が笑い合いながら食卓を囲む姿には、日々の幸せがぎゅっと詰まっていた。「結婚してよかったなぁ」と感じさせてくれるような、柔らかくあたたかいひとときだった。
「お金がなくてもどうってことない」蝶子の頼もしさ
要との生活は決して裕福ではない。それでも蝶子は「お金がなくてもどうってことない」と笑い飛ばす。夢を追いかけてきた彼女らしい、たくましく前向きな姿勢が頼もしく映った。そんな彼女の明るさが、要の少し頼りない一面をも支えているようにも見える。
要のこどもっぽさと、蝶子の強さ
要はというと、どこかこどもっぽい一面が目立つ。ヤキモチを焼いたり、蝶子を束縛しようとする様子も見られた。けれど、蝶子はただ黙って従うわけではなく、きちんと自分の意見を主張する。感情をぶつけ合いながらも、ちゃんと向き合おうとする二人の関係性が心地よく描かれていた。
母の来訪で浮き彫りになった夫婦の立場
今日のもうひとつの見どころは、要の母親が訪ねてきた場面。母親は「妻たるものは家にいなければならない」と、要と同じような価値観を蝶子にぶつける。ところが、要は母親に反抗するために、皮肉にも蝶子と同じような主張で反論する羽目になる。まさにブーメラン発言で、自分がこれまで蝶子に言ってきたことを否定するかのような内容。その様子に蝶子も思わず笑みをこぼしていた。
対等なパートナーとして歩むふたり
今日の放送で印象的だったのは、蝶子が決して要に“負けていない”ということ。立場や収入、性格の違いがあっても、ふたりはしっかり対等で、お互いに言葉を交わしながら生活している。そんな夫婦のあり方に、今の時代にも通じるリアリティを感じた。
穏やかさと強さが同居した新婚の朝
劇的な展開こそなかったが、穏やかでリアルな日常が丁寧に描かれた一回だった。蝶子の強さと柔らかさ、要の不器用さと愛情が交差するこの新婚生活は、これからどんな風に進んでいくのか楽しみでならない。
余談:邦ちゃん(宮崎萬純)の恋のゆくえも気になる
今日の放送では、邦ちゃん(宮崎萬純)がすっかり垢ぬけて、かなりモテるようになっていたのも印象的。だけど、彼女のふとした表情には、まだ神谷先生(役所広司)のことを想っているような気配も…。この先の恋の展開にも注目したいところだ。