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2025年11月12日(水)放送の『どんど晴れ』第27回。
今日は“恋の迷子”たちの回。
それぞれの胸の中に“届かない想い”が静かに積もっていった。
夏美、連絡のない朝に沈む
柾樹(内田朝陽)から連絡のないまま朝を迎える夏美(比嘉愛未)。食欲もなく、イーハトーブの仲間たちも心配する。「来れないなら理由くらい言うべきだ」とビリー、そもそも来れないのがおかしい」と特に憤る聡(渡邉邦門)を、佳奈(川村ゆきえ)が意味深な眼差しで見つめる。
加賀美屋では、靴磨きをしながら夏美を励ます佳奈。話題はいつのまにか聡のことへ——夏美が、佳奈の方こそ聡のこと好きなんじゃないかと茶化し、佳奈は照れながら否定するが、その表情はまんざらでもない。
(個人的感想)
聡は夏美に好意を抱いてるのかな?佳奈は聡に好意を抱いてそうだし、佳奈→聡→夏美だとすると、それぞれの好意が一方通行で、今後の展開が波乱を呼びそう。
ジュンソ、夏美に「盛岡案内」を依頼
玄関で再会したジュンソ(リュ・シウォン)は、「盛岡を案内してほしい」と夏美に頼む。
カツノ(草笛光子)をはじめ旅館の面々が二人を見送るが、環(宮本信子)までもが少し浮き足立っている。
(個人的感想)
環までミーハーになるのが微笑ましい。“伝統”より“韓流スター”が勝ってしまう瞬間に、加賀美屋の日常の可愛らしい崩れ方が見えた。女将ならどんなお客様も平等にっていいそうなところだけど、権威の象徴だった環が一瞬“普通の女性”に戻ることで、物語に柔らかい呼吸が生まれた。
盛岡案内、そして電話の衝突
岩手山を望む場所に向かう夏美とジュンソ。だが、ジュンソの表情はどこか曇っている。
カフェで休憩中、柾樹から電話。「私と仕事、どっちが大事なの?」夏美の口から、ついに禁断のフレーズが飛び出してしまう。通話を終え、沈む夏美にジュンソが言う——「どんな理由があっても、こんな可愛い子を怒らせる男が悪い」
ジュンソは自分にも「会いたい人がいる」と語り始める。彼女の名は木下涼子。2年前、韓国に戻る前に「迎えに行く」と約束したが、仕事に追われ、連絡も途絶えてしまったという。
(個人的感想)
ジュンソの告白は、夏美自身の現状と見事にシンクロする。仕事を理由に離れていく恋人を待ち続ける痛み。夏美がジュンソの話に強く反応したのは、自分の姿を重ねたからだろう。“私と仕事、どっちが大事?”——この問いは、男女問わず重いテーマだ。ジュンソが思い詰めるたびに“天を見上げる”のは演出上のサイン。それは“過去への祈り”と“未来への迷い”を同時に表現しているのだろう。そして夏美がそれを見つめ返す構図は、彼女自身がまだ答えを見上げている状態であることの暗喩だ。
涼子探しへ、市役所を訪ねる二人
夏美とジュンソは市役所を訪れ、涼子の住所を尋ねる。しかし個人情報保護の壁は厚く、当然のように市役所職員(田中要次)に断られる。「明後日には韓国に帰らなければ」と焦るジュンソ。
「仕事を受けた以上、責任がある」と語り、その真面目さが逆に夏美の胸を刺す。
(個人的感想)
ジュンソの“責任感”という言葉が、昨日夏美が柾樹にぶつけた言葉と対になって響いた。愛と仕事は、どちらも“逃げられない約束”。夏美はジュンソを通して、柾樹を理解するきっかけを得たのかもしれない。
そして、すれ違いの余韻
結局、涼子の手がかりはつかめないまま時間が過ぎる。夕暮れ、ジュンソが天を見上げるその視線の先には、未練と後悔、そしてかすかな希望が混ざっていた。
(個人的感想)
市役所での場面は現実的には無理筋だが、ここで描かれているのは“理屈よりも衝動”。人が本気で誰かを想うとき、社会のルールさえ忘れてしまう。恋は理性ではなく本能で動くものだというメッセージ。夏美が次第に“他人の恋”を通して“自分の恋”を見つめ直す過程は、この物語の丁寧な成長描写の一つだろう。
まとめ
第27回は、夏美が“感情で動く人”から“理解で寄り添う人”へと変わり始めた回。恋と仕事の間で揺れる彼女の姿は、誰しもが一度は通る“大人への通過儀礼”のようにも感じられた。
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